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『グローバル化疲れ(前編)①』三橋貴明 AJER2018.1.23

https://youtu.be/dL7ZulvsKoY
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 月刊日本2月号増刊 日本のお米が消える に、インタビュー「ロビイストが政策を決定しています」「種子法廃止はモンサント支配に道を開きます」が掲載されました。


 何度か本ブログでも取り上げて参りましたが、2018年は日本の「隊列走行元年」でございます。


 現在、物流部門は深刻な人手不足に陥っています。運送サービスが人手不足に陥っている理由の一つは、「待機時間」の長さです。

 長引くデフレで、コスト削減以外に目が向かない荷主が、運送トラックをあたかも「倉庫」のごとく使う例が少なくないのです。あるいは、単純に仕組みが最適化されていないケースもあります。


 例えば、品川から大井経由で羽田空港に行こうとすると、大井コンテナ埠頭に向かうトラックがハザードをつけ、「何キロ」も連なり順番待ちをしています。


 この手の待機時間を削減できれば、相当に運送サービスの生産性は向上するはずです。


 二つ目は、単純にドライバーの不足です。


 ドライバー不足の解消に大きく貢献する可能性があるのが、一台のトラックの後ろに二台目、三代目と電子的に接合し、一気に運んでしまう隊列走行になります。



               

『物流業界の人手不足対策でトラック隊列走行実験
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180123/k10011299151000.html
 深刻化している物流業界のドライバー不足の解消につなげようと、高速道路で人が運転するトラックの後ろを自動運転のトラックが追尾して走行する実証実験が行われました。
 この実験は、国土交通省と経済産業省、それに大手トラックメーカーなどが行ったもので、新東名高速道路の浜松サービスエリアから遠州森町パーキングエリアまでのおよそ15キロの区間で23日から始まりました。
 実験では、人が運転するトラックの後ろを自動運転のトラック2台が隊列を組むように追尾します。後ろを走るトラックはアクセルやブレーキが自動で制御されますが、運転席には不測の事態に備えて人が乗車しています。
3台のトラックは、およそ30メートルの車間距離をとりながら、時速80キロのスピードで安全に走行していました。
 国土交通省と経済産業省は、安全性などを検証したうえで、2020年度には1人のドライバーで大量の荷物を運べる無人トラックの隊列走行を実現させたいとしています。
 実験に参加した日野自動車技術研究所の榎本英彦所長は「長距離輸送のドライバーは人手不足が続いているだけでなく、ドライバーの負担も大きいと聞いている。自動運転の技術で現場の負担を少しでも減らしたい」と話していました。(後略)』


 シンガポールやアメリカなども、隊列走行の検証を始めると言われていますが(アメリカでは「プラトーン走行」と呼びます)、日本が先行すると思います。


 理由はもちろん、少子高齢化に端を発する生産年齢人口比率の低下により、我が国の人手不足が最も深刻化しているためです。


 人手不足という「需要」こそが、「技術」の発展を促す。隊列走行や完全自動レジにおける事例は、我が国が「第四次産業革命」を牽引する可能性を示唆しているのです。


 もっとも、技術発展をぶち壊しにする政策というのもあり、それはそれで「着実」に進んでいます。無論、移民受入に代表されるグローバリズムです。


 例えば、日本の運転免許を、
「英語でも受けられる」
 といった形で規制緩和し、外国人ドライバーを導入していったら・・・・? 隊列走行などの技術発展は止まり、運送サービスの賃金水準も低迷するでしょう。


 実際、欧州ではEU加盟国の運転免許があれば、EUのどこでも運転できるようになっています。わたくしがスウェーデンに取材に行った際には、スウェーデン人のドライバーたちが、
「最低賃金で働く外国人ドライバーを受け入れるな!」
 と、デモ行進していました。



 スウェーデン人ドライバーたちは、次々に流入する「安く働くEU加盟国のドライバー」と賃金切り下げ競争をさせられていたのです。

 日本の運送サービスは、決して「外国人」に頼ってはなりません。ドライバー不足は、待機時間解消のディスパッチの最適化や、隊列走行などの「投資」で解消するのが正解なのです。


 実験中の隊列走行が、早期に実践投入されるよう、一日本国民として願っています。

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