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『高圧経済①』三橋貴明 AJER2017.12.26

https://youtu.be/HeaDZQ8hpTg
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 唐突ですが、わたくし個人的には現在の「人類」が抱えている最大の問題は、中国の覇権主義でも、アメリカの凋落でもなく、アフリカの人口爆発なのではないかと考えています


 2015年時点で、人類の人口の総計は73億人。高位推計によると、2050年に97億人と100億人目前に達し、2100年には166憶人まで増えると試算されています(そこまで、地球の資源が持つのか分かりませんが)。


 ポイントは、人口増の八割が「アフリカ(サハラ以南)」である点です。


 2015年時点で、サハラ以南のアフリカ人の人口は12憶人。2050年には25憶人と倍増する見込みです。すなわち、毎年の人口増加率が「平均」で2.1%


 特に、西アフリカのニジェールは、毎年3.7%という、途轍もないペースで人口が増え続けているのです。日本でいうと、毎年500万人(!)ずつ人口が増え続けていることになります。二十年間で、人口が倍増してしまうのです。


 これほどの人口増を、「雇用」あるいは「経済」が受け止められるはずもなく、職にあぶれた若者が「北」を目指すことが、現在の欧州の移民問題の主因なのでございます。


『移民問題は39%が懸念を表明…EUの懸念事項をさぐる
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20180104-00080087/
 欧州連合欧州委員会(European Commission)は2018年1月までに、同会が毎年2回定点観測的に行っているEU全体における世論調査「Standard Eurobarometer」(※)の最新版となる第88回分の結果を発表した。それによると、現在EU全体の最大の懸念として挙げられたのは移民問題で、全体の39%が懸念を表明していた。テロ問題、経済状況、公的債務がそれに続いている。
 2015年以降外電でたびたび伝えられている通り、欧州諸国の経済問題が最悪期を脱したように見えたことや、中東情勢問題の悪化を受け、EU諸国への移民(難民)問題が大きな社会問題化している。対応しきれない一部の国では国境線の封鎖措置も成され、これに伴う衝突も起きている。 (後略)』


 日本国民の多くは、欧州の移民問題はシリア、イラクといった中東の紛争地帯からのイスラム教徒の流入だと思っています。


 その問題もありますが、シリア、イラクからの難民流入は、一応、解決策があります。シリア、イラクの国情を安定させ、難民を帰国させればいいのです。


 無論、それ自体が国内政治的に困難という話ではありますが、解決策が「ある」ことに変わりはありません。


 それに対し、アフリカ人の北上には、事実上、解決策がないのです。何しろ、アフリカ人は別に政治的な迫害を受け、サハラ砂漠を越えているわけではありません。


 彼らは単に、より良い生活、暮らし、所得を求めて、危険を冒してリビアに向かいます。さらに、リビアのブローカーに高額なおカネを支払い、またまた危険を冒して地中海を渡ろうとします。
 


 チャンネル桜の水島社長が繰り返していますが、
「移民とは、人間」
 なのです。


 つまりは、過去の人生において経験した様々な慣習、文化、伝統、常識、モラル、マナー、ライフスタイル、あるいは言語、宗教、道徳心といったものにより形成され、かつ自由意思を持つ「人間」なのです。


 国民国家あるいはネイションとは、まさに慣習や文化、伝統、常識、モラル、マナー、ライフスタイル、言語、宗教、道徳心、さらには歴史など、各種の概念を共有する「人間」で構成されています。互いに、何となく同じところがあるからこそ、国民国家は成り立つのです。


 そこに、まるで異なるネイションで育った者が流入してくると・・・

『伊ミラノ アフリカ移民がツリーの十字架を取り去ろうとよじ登る
https://jp.sputniknews.com/incidents/201712264421676/
 事件は22日夜、中央駅向かいのドゥーカ・ダオスタ広場で起きた。21歳のアフリカ人が周囲を少し歩き回った後、ツリーに登り始めた。
 この青年の行為は警察職員によって阻止された。職員が動機を尋ねたところ、十字架を指差し「この木は良くない」と答えたという。
 警察は青年を本国送還手続きのため移民局に連行した。だがブリンディジ県発給の難民永住権を取得していることがわかった。
 その結果、ミラノ市への立ち入りを禁止する処分が行われた。この難民は23日朝の移送前に暴れだしたため、予防措置として地域病院の精神科へ収容された。(後略)』


 この「現実」を理解した時、
「外国人を受け入れ、同化させればいい」
 といった安易な移民賛成論が、いかに「人間」を理解していないかと同時に、傲慢な考え方であるかが分かります。


 我々にしても、他所の国に移民したとして、いきなり「現地の住民と同じように振る舞え」と言われれば、反発を抱きます。それ以前に、それまでの生涯で経験し、身に着けた各種概念を変えることなどできません。


 無論、欧州は「だからこそ」多文化共生などと言い出し、「同化しなくてもいいですよ」とやった結果、現在の惨状に至ってしまったわけです。


 いずれにせよ、アフリカの大地が、増大するアフリカ人を「養えない」という現実こそが、人類最大の問題だと思うのです。


 それを思えば、少子化など、むしろ解決も容易で、贅沢な悩みなのでございますよ。


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