株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから 

三橋貴明のツイッター はこちら
人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『ビットコイン①』三橋貴明 AJER2017.10.24
https://youtu.be/DZlNjsT05aA
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆>

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。


【Front Japan 桜】財務省が日本を滅ぼした / 精神科から見た医療費の問題[桜H29/10/27]
https://youtu.be/JDUMJ94Tpks
http://www.nicovideo.jp/watch/1509090922


 本日は、チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」どうなる日本?選挙結果徹底分析」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1655


 明日は、12時からテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」に出演します。テーマは「緊迫する半島情勢!有事はあるのか?ど~なる北朝鮮?ど~するニッポン?SP 」
http://www.tv-asahi.co.jp/tvtackle/


 間もなく小学館から「財務省が日本を滅ぼす 」を刊行になります。



 というわけで、カタルーニャ州が独立宣言に踏み切りました。それを受け、スペイン政府がカタルーニャの自治権を停止


『カタルーニャ州、独立宣言 スペインは自治権停止承認 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22805260X21C17A0EA1000/
 スペイン上院は27日、独立問題が長引く北東部カタルーニャ州の自治権停止を承認した。これを受け、中央政府は州首相らの解任などに踏み切る。現行憲法下で初となる異例の強硬措置は副作用が避けられないが、経済にも悪影響を及ぼし始めた事態の収拾を優先した。中央政府に抵抗した州議会は同日、独立を宣言した。
 州都のバルセロナはマドリードに次ぐスペイン第2の都市。同国の混乱は長引く可能性が高い。
 ラホイ首相は27日、上院で「州政府は法を無視した。他に選択肢はない」と述べ、自治権停止への支持を訴えた。ラホイ政権は21日、憲法155条に基づいた自治権停止の措置を閣議決定していた。上院がこれを承認したことで、ただちに自治権を停止する。上院はラホイ氏の率いる国民党が過半数を占めている。(後略)』


 10月27日、カタルーニャの独立強硬派が「独立決議案」を、州議会に提出。決議案では、「主権を持つカタルーニャ共和国」の成立を謳っていました。


 独立決議案の採決に際しては、ラホイ首相の保守系与党・国民党や野党・社会労働党など、独立反対派の州議会議員は議場を退席し、抗議を表明。


 決議案は可決され、ラホイ首相が、
州政府は法を無視した。他に選択肢はない
 として、上院に自治権停止を要請。上院が承認したことで、カタルーニャの自治権は停止させられました。


 フランコ将軍の独裁が終わり、現行憲法になって以降、スペインが特定州の自治権を停止するのは初めてです。


                         


 自治権の停止とは、具体的にはカタルーニャのプチデモン州首相ら閣僚の解任と、州議会の解散。その後、6か月以内に選挙を実施し、独立の是非を問う民意を問い直すというものです。


 10月1日に実施された、カタルーニャの独立の是非を問う住民投票は、確かに独立賛成票が90%を占めました。とはいえ、投票率は40%で、憲法裁判所の違憲判断を無視して州政府が強行したため、反独立派が投票をボイコット。さらに、選挙管理委員会や選挙監視団がないまま、州政府が集計したため、正当性が疑問視されています。


 また、カタルーニャが独立宣言をしたところで、「国際社会」が認めてくれなければ意味がありません。


 カタルーニャの独立派は、独立国となってEU(及びユーロ)に加盟したいようですが、トゥスクEU大統領は、独立投票に伴う「変化」を認めず、スペイン中央政府のみをカウンターパートとする方針を示しました。


 さらに、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツも独立宣言を一蹴。スペイン統一に向かうラホイ首相の取り組みに支持を表明。


 以前から書いていますが、カタルーニャの独立運動は、「カタルーニャのナショナリズム」の発露というよりは、スペインのナショナリズムの瓦解としてとらえるべきです。無論、カタルーニャはスペイン継承戦争(1701年-1714年)の際にスペイン王国からの独立を図り、1714年9月11日にバルセロナが陥落。今でも9月11日を自由の喪失を記念する「カタルーニャの日」と位置づけるという歴史を持っています。


 とはいえ、ナショナリズムの発露というのであれば、「独立独歩のカタルーニャ共和国の建国」という話になりそうなものですが、実際には「グローバリズムの国際協定」であるEUへの加盟が前提になっています。


 結局、スペイン王国において、カタルーニャが経済的に「損」を強いられている。他のスペインの国民と、「助け合う」という意味におけるナショナリズムを共有する気はない、という考え方に基づき、独立宣言に突っ走ったのです。


 今後、カタルーニャ情勢がいかなる結末になるのかは分かりませんが、少なくともカタルーニャ独立派と「それ以外のスペイン国民」との間のナショナリズムの断絶は、容易に回復することはできないでしょう。


 イギリスのEUからの離脱の是非を問う国民投票もそうでしたが、「1かゼロ」を決める直接民主主義は、ナショナリズムを壊します。(イギリスは何とか立ち直りつつあるように見えますが)わたくしが改憲派でありながら、現時点での「憲法九条(2項)改正」に反対しているのは、そのためです。日本国民が分裂するに決まっています。


 また、わたくしは現在のスペインに、道州制を採用した以降の日本、すなわち、「国内」のいずれかの地で大震災が起きた時に、
「自分の道州じゃなかった。良かった・・・」
「負け組の道州が被災しただけ。自分には関係ない」
 と、他人事のようにとらえる、ナショナリズムが壊れてしまった日本国民の姿が重なって映るのです


本ブログで「世界が見えてくる」と、ご評価下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog

◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
新世紀のビッグブラザーへ blog
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページは↓こちらです。
 
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
は↓こちらです。