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『失業率と実質賃金(前編)①』三橋貴明 AJER2017.9.19
https://youtu.be/U-tF3qquGtE
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 ソーシャルレンディング最大手maneoの瀧本憲治氏との大人気コンテンツ「④【大人が知るべき(日本の)歴史:時代を動かしたモノは何か?】第0次グローバリズム 」  がリリースになりました。

https://youtu.be/5LKb8akv0Vk


 経済界 2017年11月号 に、連載「三橋貴明の深読み経済ニュース解説 資本主義を壊すデフレーション」が掲載されました。


財政黒字化先送り、2~5年で攻防 成長・規律派が対立 
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H5G_W7A920C1EE8000/
 安倍晋三首相が25日に表明した国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化目標の見直し作業が政府内で始まった。目標時期を従来の2020年度からどの程度先送りするかが焦点で2~5年の幅がある。19年10月に予定する消費増税の使途の広げ方や社会保障の削減度合いによって改善ペースが変わり、現政権の財政規律を測る材料になる。(後略)』


 わたくしが今回の安倍政権による解散総選挙について少しでも興味を持つとするならば、財政黒字化目標として「プライマリーバランス黒字化」が意味がないことが、少しでも国民に周知できるか否かです。


 改めて書くまでもありませんが、財政健全化の定義は、
政府の負債対GDP比率の引き下げ
 であり、
「基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化」
 でも何でもありません。


 そもそも、80年以降の日本がPBが黒字化したのは、唯一、バブルの時のみです。


【日本の基礎的財政収支(十億円)の推移】

http://mtdata.jp/data_57.html#PB


                         


 財務省が本気でPBを黒字化したいのであれば、日本経済をバブルにすればいいのです。というか、それ以外の方法はほとんどありません。


 とはいえ、バブルとは、
「資産価格の値上がり期待(キャピタルゲイン)で、国民が借金をしてまで資産を買う」
 という、投機が膨らまなければ膨張しません。一度、バブルで痛い目に会い、かつ長引くデフレで、投機はもちろん、投資にすら逡巡するのが日本国民です。


 日本がバブル経済になることは、少なくとも一世紀くらいはありそうにありません。すなわち、PBは黒字化しません。



 もちろん、ギリシャ並みに「国民を超貧困化させる緊縮財政」が強行されれば、GDPの大幅なマイナス成長と引き換えに、PBは黒字化するかも知れません。というか、15年度までの日本は、もろにこの路線でした。

 とはいえ、デフレ期に強引にPBを黒字化しようとしても、デフレが深刻化し、税収が減り、PBは逆に悪化します。実際、2016年のPBは赤字幅が拡大した可能性が高いのです。(グラフの2016年はIMF推計値)




 政府の支出は、誰か(国民)の所得になる

 政府が負債を返済すれば、PB赤字幅は縮小するかも知れないが、その分、国民が貧困化する(=所得が減る)。


 14年の消費税増税分の多くは負債返済に使われた国民貧困化政策である。


 しかも、19年の消費税増税分の「1兆円を教育に」「いや、予定通り4兆円を借金返済に」という、根本から問題認識を間違えた議論が展開されている。

 100%日本円建ての日本国債がデフォルト(財政破綻)する可能性はゼロ


 すでに、日本国債の40%を日本銀行が保有しており、我が国に財政問題などない。もちろん、消費税増税分で負債を返済する必要もなく、そもそも増税する必要がない。というよりも、増税してはいけない。


 この辺りの「当たり前の話」が国民に周知されるのであれば、今回の総選挙にも「価値」があるのかも知れません


 とはいえ、現実は違うでしょう。

 まあ、投げ出しても仕方がないので、民進党の皆様には、是非とも「消費税増税の凍結もしくは減税」を打ち出し、野党で一丸となって与党に立ち向かって頂きたいとお願いしておきます。


 日本は消費税を上げる必要はなく、むしろ上げてはダメなのです。

「消費税を上げてはならない」に、ご賛同下さる方は、

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