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『第零次グローバリズム(後篇)①』三橋貴明 AJER2017.8.22
https://youtu.be/-5uKaphgykI
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ソーシャルレンディング最大手maneoの瀧本憲治氏との最新コンテンツ「【大人が知るべき(日本の)歴史:奴隷文化のない日本】第0次グローバリズム 」が、早くも5万視聴を突破いたしました。
https://youtu.be/Y-3f6zB1dQo
な、なぜ、これほどまでに視聴されるのでしょう。分かりません。理由を知っている方、教えてください(どこかに転載された等)。
中野剛志先生が、ザ・リアルインサイト2017年8月号「亡国の呪縛!『貨幣の正体とグローバリズム』」に出演されていました。
https://youtu.be/cq9PsBwt_2U
ビットコインの価格が急騰を続けています。
『ビットコインは18年半ばまでに6000ドル到達も-楽観論強めるリー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-21/OV0M9S6TTDS101
ウォール街で株式に最も弱気なストラテジストの1人であるトーマス・J・リー氏は、仮想通貨ビットコインの見通しについてはかなり楽観的だ。
ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズの共同創業者でJPモルガン・チェースの元米株ストラテジストのリー氏によると、ビットコインの価格は2018年半ばまでに6000ドル(約66万円)に達する可能性がある。(後略)』
さて、この手の話にありがちですが、
「いずれ、既存の通貨は駆逐され、ビットコインがおカネのメインストリームに躍り出る」
といった言説は正しいでしょうか。
断言しますが、間違っています。ビットコインは、国際決済の際には便利ですが、国内の主たる通貨になることはあり得ません。
理由は、中野先生の話とも絡みますが、政府がビットコインで税金の支払いを認めないためです。
そもそもなぜ、日本円が国内で流通しているのか。
人間は社会的な動物です。例えば交通インフラや防災インフラ、司法、警察、消防、防衛といった「最低限」の公的サービスなしでは、我々は健全な社会生活を送れないのです。
そして、公的サービスの財源として「税金」があります。財源は税金以外にも複数あり、同時に税金の役割も財源以外にいくつもありますが、とりあえず、一般的な認識としては、
「政府は税金を徴収し、公的サービスを提供する」
ということになっています。
もちろん、第五次産業革命(シンギュラリティ)が進み、モノやサービスの生産能力が極大化し、ハイパーデフレーションの世界になれば、徴税の必要はなくなります。というよりも、そもそもおカネそのものも意味を失うのでしょうが、とりあえずそうはなっていません。
我々が公的サービスを必要とし、さらに政府が財源として「日本円における税金の支払い」を求める以上、我が国で日本円以外が流通する日は訪れません。日本国内で日本円が、アメリカ国内でアメリカドルが流通するのは、「国家」「公的サービス」「税金」という三つのキーワードで説明できるわけでございます。
税金というのは、我々が国家に追っている債務と表現することができます。その債務の弁済のために、我々は日本銀行や銀行に対して保有している債権(現金や預金)を使っているわけでございますね。
ビットコインの価格は、日本円ベースで変動します。すなわち、ビットコインと日本円の間には「為替レート」があるのです。
政府は公的サービスの支出を「日本円」で行います。結果、対日本円で価値が大きく変動するビットコインで徴税を認めることはできません。
日本国家がある限り、日本国内のおカネは日本円のままです。これは「信用」とか、そういった抽象的な話ではなく、国家が日本円建てで徴税し、公的サービスの支出を日本円建てで行うというリアルな話でございます。
逆に考えると、国家の存在を否定しようとするグローバリズムの世界において、ビットコインが持て囃されるのは、よく理解できます。かつて、第"零"次グローバリズムの時代、欧州とアジア間の決済が金、銀で行われたように、グローバルではおカネと国家の関係を切り離そうとするわけでございます。
もっとも、ビットコインが日本国内で日常的に使われる日は、未来永劫、訪れません。
現在のビットコイン価格の高騰は、普通に投機が投機を呼ぶバブルです。しかも、主におカネを突っ込んでいるのが、国家に対し否定的な傾向が強い中国人であるという点が、実に象徴的でございます。
無論、投機でございますから、高値で売り抜ければ「日本円建て」で利益が出るかも知れません。とはいえ、それはあくまでギャンブルであるという現実は知っておいてください。
というわけで、本日中野先生の動画とビットコイン高騰を受け、「おカネの本質」について書いてみました。
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