株式会社経世論研究所   講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから 

三橋貴明のツイッター はこちら
人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『世界経済の政治的トリレンマ(後篇)①』三橋貴明 AJER2017.4.25

https://youtu.be/NYGAqqAuDZs   

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆>

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

平成29年5月21日 第4回日台親善シンポジウムにて、三橋貴明と田村秀男先生が共演!

http://kokucheese.com/event/index/460716/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 アメリカの太平洋軍のハリス司令官は、昨日、アメリカ下院軍事委員会公聴会に出席し、北朝鮮危機について、
アメリカには先制攻撃の様々な選択肢がある
 と述べました。


 空母カールビンソンを中心とする空母打撃群は、自衛隊と訓練をしつつ北上し、沖縄の東を航行中。北朝鮮を攻撃可能な領域に入ったことも明らかにしました


 公聴会での発言ですので、今度は本当でしょう。


 北朝鮮が核実験を強行し、アメリカ軍が先制攻撃をすると、ソウルに砲弾が降り注ぐ可能性があります。この手の可能性について、ハリス司令官は、
マネジメント可能なリスク
 であると明言。


 やはり、将来的に北朝鮮が核の小型化に成功するリスクよりも、現在、
北朝鮮が反撃するリスクの方が「小さい」と、トランプ政権が判断しているとしか思えません。


 昨日、アメリカ軍と韓国軍は、北朝鮮のミサイル基地に対する空爆や砲撃を想定した訓練を公開。さらに、北朝鮮ミサイル迎撃用とされているTHAADの韓国への搬入開始。


 事態が煮詰まりつつあります。


 さて、昨日に引き続き、運送サービス業界の「正常化」の話題。


ヤマト、一部通販との契約打ち切りへ 採算割れ法人対象
http://www.asahi.com/articles/ASK4V5QRVK4VULFA028.html
 配便最大手のヤマト運輸は、通信販売会社との配送契約の一部を打ち切る方針を固めた。違法な長時間労働が常態化する宅配ドライバーらの負担を軽減するためには、法人客との取引を打ち切ってでも、扱う荷物量を減らす必要があると判断した。すでに一部の荷主に対し、契約打ち切りの通告を始めている。
 荷物量などに応じて適用する運賃の割引幅が大きく、採算割れしている法人客が契約打ち切りの主な対象で、大手の通販会社も含まれる。契約期間の満了をもって取引を終える方針だ。(後略)』


 藤井先生の「新」経世済民新聞への寄稿、【藤井聡】 市場の「脱ブラック化」が、「人手不足」を解消させる  にて指摘された、「各企業の『過剰サービス』を消滅させる事」(=企業の脱ブラック化)が進行していることが分かります。


『(藤井先生の寄稿から引用)
 「過当競争」下では、各企業は「生き残り」をかけ、多少の無理を厭わなくなりました。
 つまり各企業は「倒産するよりはマシ」とばかりに、対価(価格)には見合わない「過剰サービス」を提供するようになったのです。
 もちろんそのシワは全て労働者に行きます。
 労働者は皆「仕事が無いよりはマシ」とばかりに、安い給料で過剰労働サービスを提供するようになっていきます
 つまり日本人は皆、労働者も経営者も、デフレに負けないためにものすごく真面目に頑張ったのです。
 しかし、インフレと正反対の「デフレ」下では、日本人のそんな真面目さが裏目にでてしまい、大きな問題を生み出すことになってしまいました。
「ブラック企業」問題です。
「僅かな対価しかもらえないのに、過剰な労働を求められ、強要される」――というブラック企業が、デフレ下で生まれていったのです。』


 朝日の記事を読んで吃驚したのですが、ヤマト運輸は「採算割れの法人客」の荷物までをも運んでいたようです。理由は、荷物量などに応じて適用する運賃の割引幅が大きくなってしまうためのようですが、過剰サービスもいいところです


 特に、ヤマト運輸が2013年度からAmazonの荷を運び始めた結果、荷物1個当たりの収入が40円程度も下がってしまったとのことですから、「最大の元凶」が誰なのか、明らかでしょう。もちろん、Amazon以外にも、採算割れの大手法人はあるようですが。


 すでに、ヤマト運輸は今月から採算割れの法人に対し、値上げや取引打ち切りを「通告」しています。(交渉の余地はないそうです)


 昨日も書きましたが、それでいいのだと思います。


 値上げを受け入れた通販会社は、価格を消費者側に転嫁するべきです。


「値上げをすると、顧客が逃げてしまうのでは・・・・」
 といった、デフレ特有の「怯え」こそが、社会全体をブラック・マーケット化してしまったという藤井先生の指摘は、正しいと確信します。


 運送業界や、通販業界に限らず、全ての産業は過剰サービスをやめるか、もしくは付加価値の高いサービスの価格を引き上げる措置を採らなければなりません。


 ヤマト運輸が採算割れ法人の契約を打ち切ることで、大手通販は佐川や日本郵便に依頼せざるを得ないでしょうが、ドライバー不足はどこでも同じです。佐川や日本郵便は、たとえAmazonが相手であったとしても、超強気の交渉ができますし、しなければなりません


 良質なサービスには適正な料金を支払う。この当たり前のことができるか否かが、我が国のデフレ脱却、あるいは「社会の正常化(脱ブラック化)」の行く末を左右します。


 現在の運送業界で起きていることは、まさに日本のデフレ脱却の試金石なのです。


「良質なサービスには適正な料金を支払うべき」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog   
◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
新世紀のビッグブラザーへ blog
 ◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページは↓こちらです。
 

 ◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
は↓こちらです。