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『移民政策のトリレンマ(後編)①』三橋貴明 AJER2017.3.28

https://youtu.be/KebYl0oUkzA                  

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 北朝鮮危機は、明日が第一の山場、金日成生誕105周年記念日です。
  
15日にも核実験か 米大研究機関が分析「実験場で準備完了
http://www.sankei.com/world/news/170413/wor1704130063-n1.html
 米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は12日、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場で「実験準備が完了したとみられる」とする商業衛星写真の分析を発表した。トランプ米政権は、北朝鮮が15日の故・金日成(キム・イルソン)主席生誕105年に合わせて核実験に踏み切る可能性もあるとみて警戒を強めている。(後略)』


 トランプ大統領は、12日の記者会見で、
「習主席は協力したがっていると思う。北朝鮮は非常に大きな問題であり、中国は厳しく取り組もうとしており、すでに始めてもいる。北朝鮮から中国へ輸出されるはずの石炭を乗せた船はすでに返されており、これは大きな一歩だ。中国はほかにも多くの措置も行うだろう」
 と、何というべきか、「ほめ殺し」というべきか「圧力」というべきか迷ってしまう発言をしました


 正直、中国の対北朝鮮制裁を「既成事実化することで、習近平を追い込んでいっているようにしか見えませんが。

 また、シリアの化学兵器使用が国連の安全保障理事会にかけられたのですが、中国は今回、拒否権を行使せず、棄権しました。トランプ大統領は、中国の棄権について、
棄権したことはすばらしい
 と、コメント。


 さらに、トランプ政権は中国の為替操作国認定を見送り。12日のWSJのインタビューで、トランプ大統領は、
「中国はかなり前から為替操作国ではなくなり、人民元のこれ以上の下落を防ごうとしてきた状態だ」
 と述べました。


 それは確かにその通りなのですが、周知の事実を、このタイミングで「中国への飴」となるカードとして使うわけだから、やり方が半端ないです。

 誉め、飴を与え、「さあ、動け」というわけでございます。


 ところで、トランプ大統領はツイッターで、
「中国が北朝鮮問題を解決するなら、米国との通商合意ははるかに良いものになると習主席に説明した」(ロイター)
 と、安全保障(北朝鮮問題)と米中貿易を「ディール(取引)」したことを明らかにしました


 建前上は、経済問題(貿易交渉)と防衛安全保障は「別の話」であるはずなのですが、トランプ大統領はその建前すら脱ぎ捨てるわけです。


 ということは、今後、日本とアメリカの間で始まる可能性がある二か国間協議も、「安全保障」を武器として使われてしまうという話です。


日本が米国との通商合意を良いもの(=アメリカ・ファースト)にしてくれるならば、北朝鮮問題を解決し、日本国を防衛しよう
 などと、アメリカから言われたとして、我が国はいかにして「自国に有利」な二か国間協議ができるというのでしょうか・・・・

 韓国では、2010年の延坪島砲撃事件以降、米韓FTA交渉が一気に進みました。どちらにとって有利な交渉が「一気に」進んだのか、言うまでもありません。


 日米両国の政府は、4月18日からハイレベル経済対話を始めます。アメリカ側は、日本に対し二か国間協議を議題にするように要請しています。

 日米経済対話は、2月に安倍総理が訪米し、トランプ大統領と首脳会談をした際に開催が決定しました。首脳会談後の記者会見で、アメリカ側は、
日米FTAの締結を目指す
 との文言を共同声明に明記するように求めましたが、日本側が抵抗し、削除されました。


 アメリカが「何」を求めているのか、あまりにも明らかなのです。


 北朝鮮情勢が緊迫する中、日米経済対話が行われたとして、日本側はアメリカ側の様々な要求を撥ねつけることができるのでしょうか。


 祖国を、国民を、自分たちで守れないとは、どういう意味を持つのか。日本国民は知らなければなりません。

「祖国、国民を守れない国の意味」について考えて下さった方は、↓このリンクをクリックを!

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