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『移民政策のトリレンマ(前編)①』三橋貴明 AJER2017.3.21

https://youtu.be/GTYCRKe91j0                    

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ヒロカネプロダクション作画、三橋貴明監修 経済が簡単に分かる漫画 「デフコン!!」 

第2話 メディアリテラシーの重要性(日本青年会議所)公開!


 明日は7時からTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/


「種子を握れば、我々の命を掌握できる。食糧を支配できるんです。彼ら(モンサント)は世界中の食糧を支配しようとしています」(「モンサントの不自然な食べもの」より)


 バイエルによる買収話が進んでいるモンサントですが、彼らのビジネスモデルの根幹は「種子の特許を握る」ことにあります


 モンサントの遺伝子組み換えの種子と、除草剤ラウンドアップの組み合わせは、農業にそれこそ「生産性向上」をもたらしました。何しろ、ラウンドアップは、遺伝子組み換え穀物以外の雑草を、悉く枯らしてしまうのです。


 というわけで、農家にしてみれば、遺伝子組み換え種子を播き、年に数回、ラウンドアップを全面散布するだけで、雑草に悩まされることなく収穫の時を迎えることができます。


 モンサントは、遺伝子組み換え穀物について「特許」を保有しており、収穫した作物からとれた種子を播くことを認めていません。毎年毎年、農家はモンサントから種子を購入し続けなければならないのです。違反すると、モンサントの種子警察がやってきて、告訴されます。


 モンサントのモデルは、ラウンドアップとの組み合わせにより農家に「生産性向上」をもたらし、遺伝子組み換え作物への依存度を高め、特許料で儲けるというものなのです。


 遺伝子組み換え作物が安全かどうかは、「実質的同等性」という不思議な基準で評価されています。従来作物と「実質的」に同じであれば、安全とみなされるわけです。遺伝子組み換え作物については、既存の食品とは異なり、食べても安全なものという知見が蓄積されていません。


 本当に安全かどうか「分からない」というのが現実なのですが、モンサントはロビー活動により、FDA(アメリカ食品医薬品局)に遺伝子組み換えに関する規制を緩和させてきた歴史があります。 


 ところで、我が国は遺伝子組み換え作物の商業栽培を認めていません(薔薇のみが例外)。


 もっとも、トウモロコシ、ダイズ、セイヨウナタネ、ワタ、パパイヤ アルファルファ、テンサイ、バラ、カーネーションの9作物については、一般的な使用が認められています。ただし、パッケージに「遺伝子組み換え」と表示する義務がありますが


 また、我が国は優良な種子の生産や普及が、主要農作物種子法により政府、および地方自治体に義務付けられています


 「公共インフラ」ともいうべき種子については、政府がしっかりと管理しなさい、という話です。


 この主要農作物種子法が、廃止に向かっています


自給支える種子法 斉藤氏 廃止法案に反対 衆院委可決
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-25/2017032502_03_1.html
 主要農作物種子法と農業機械化促進法の廃止法案の質疑と即日採決が23日、衆院農林水産委員会で行われ、自民、公明などの賛成多数で可決されました。機械化促進法廃止については、検査を農機具に限定する修正がされました。日本共産党の斉藤和子議員が、2法案と修正案への反対討論を行いました。 
 斉藤氏は、国の基本的・基幹的作物である稲、麦、大豆の優良な種子の生産・普及を国と都道府県に義務付けた種子法は日本の食糧自給を支えてきたもので、廃止は容認できないと強調。「種子の生産・普及体制を崩壊させ、外資系多国籍企業のもうけの場にされる恐れがある」と述べました。都道府県の知見を民間に提供することで遺伝資源の開放につながる懸念や、民間の開発コストの上乗せが種子の価格高騰につながる危険を指摘しました。(後略)』


 怖いことに、主要農作物種子法廃止法案について報じたのは、わたくしが知らべた限り、赤旗のみ。大手メディアは、完全黙殺です。


 後略部にありますが、政府の規制改革推進会議では、
「もう少し民間企業に対しての配慮が必要ではないかということで廃止させていただきたい」
 との発言があったことを、共産党の畠山和也議員が告発しています。

 配慮、が必要ということで、廃止。狂気の沙汰です。

 そもそも、民間企業とは、それ「日本の企業」なのですか?てなもんです。 当たり前ですが、種子法が廃止されるからといって、例により何らかの外資規制措置が採られるわけではありません


 主要農作物種子法とは、要するに「モンサント法」ではないのですか?


 安全保障とは、掛け算です。足し算ではないのです。どれか一つでも「ゼロ」になれば、安全保障は成立しません。


 我々が日常的に食する農産物の「種子」を、外資の遺伝子組み換えに握られる。これもまた、食料安全保障の崩壊なのです。

 改めて思いますが、この種の国民の安全保障に決定的な影響を与える法案が、全く大手マスコミから報じられない。種子法廃止に加え、この事実上の情報統制に、わたくしは恐怖を覚えます。


 改めて、事実上のモンサント法としか思えない、日本の食糧安全保障の根幹である主要農作物種子法の廃止に反対します


「主要農作物種子法の廃止に反対!」にご賛同下さる方は↓このリンクをクリックを!    
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