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『国民経済は繋がっている①』三橋貴明 AJER2017.1.31(3)

https://youtu.be/KARKeRtEL4Q                      

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 明日の文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」は、三橋取材につきお休みです。代わりにご出演頂くのは、藤井聡先生!


 ドイツで開催されたG20に先立ち、アメリカのトランプ大統領と、ドイツのメルケル首相が会談。「移民」問題について、意見が割れました


 トランプ大統領は、
移住は(絶対的な)権利ではなく、米国民の安全が第一である
 と、語り、メルケル首相は、
「移民問題に取り組まなくてはならないが、同時に難民の問題にも目を向けなくてはならない
「難民問題に悩まされている国の支援が優先事項となる」
 と、入国制限にこだわるアメリカ側を牽制。


 注意が必要なのは、「移民」と「難民」の違いです。トランプ大統領は、難民というよりは「移民(経済移民)」について語っており、メルケル首相は「難民」で反論したように見えます。

 どうも、メディアは「難民」と「移民」を、故意に混同して報道しているように感じられるのです


 難民とは、難民条約によると、
「人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けることができないもの又はそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まないもの及びこれらの事件の結果として常居所を有していた国の外にいる無国籍者であって、当該常居所を有していた国に帰ることができないもの又はそのような恐怖を有するために当該常居所を有していた国に帰ることを望まないもの」
 となっています。


 もっとも、政治的理由以外にも、災害、飢餓、伝染病、紛争などで国外に逃げざるを得ない人々は少なくありません。いわゆる、災害難民や避難民です。


 問題になるのは、あるいは「なっている」のは、経済的貧困に陥り、雇用や所得を求めて他国に移住しようとする人々、すなわち「経済移民」です。(経済難民というケースもあり)


 あるいは、ずばり書きますが、経済的貧困から、先進国の社会保障を食い扶持とするべく、国境を超えるフリーライダーですね。


 ドイツの場合、シリア・アフガニスタンからの「難民」に加え、北アフリカやバルカン半島からの経済移民も入っています。さらには、ドイツの医療サービス(難民には無料で提供される)目当てに、子連れでドイツ入りする人々もいるわけです。

 要するに、保護が必要な「難民」と、本来は受け入れ義務がない「移民」との境界線が灰色をしており、問題を混迷化させてしまうのです。


 ここに、先進国の企業経営者の、
安く、労働者を使いたい
 というニーズが加わります。


『「外国人受け入れ拡大」6割超 社長100人アンケート 
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO14267940Z10C17A3NN1000/
 日本経済新聞社がまとめた社長100人アンケートによると、外国人材の日本国内への受け入れについて「高度人材に限って受け入れを拡大したい」という回答が50.7%を占めた。「高度人材に限らず、単純労働者を含めて受け入れを拡大したい」は12.9%。合わせて6割を超える企業が今後、外国人材の受け入れを拡大したいとの意向を示した。
 アンケートは国内主要企業の社長(会長、頭取などを含む)を対象に2月15日~3月3日に実施し140社が回答した。(後略)』


 興味深いのですが、「拡大したい」と答えた経営者の理由(複数回答可)は、「多様性が生む活力を重視しているから」が94%を占めました。「比較的安価に雇用できる」は、ほんの数人に過ぎなかったのですが、本当でしょうか。


 いずれにせよ、随分と自虐的なことです。日本の主要企業の経営者は、
「日本人を雇用しても、多様性が生む活力(抽象的で、よくわかりませんが)を創出できない」
 と、思っていることになります。日本人って、そんなに画一的なのでしょうか・・・・?


 それはともかく、日経のアンケートの対象は、「国内主要企業」でございますので、現場で人手不足に苦しむ中小企業の場合は、結果が違ったかもしれません。


 わたくしが全国を回った限り、中小企業が外国人を入れたい場合は、上位が「日本人の採用が難しくなってきた」「比較的安価に雇用できる」になるのではないかと予想します。実際、福井や和歌山など、すでに完全雇用の失業率に至っている都道府県があるわけです。


 いずれにせよ、大企業、中小企業に限らず、日本の経営者が求めているのは「難民」ではなく、「経済移民」なのです。


 米独両国の首脳の対立を見てもわかる通り、今後の世界は「難民」はともかく、「経済移民」「フリーライダー」については、各国共に規制の方向に向かうと思います。


 そんな中、人手不足の解消をお題目に、我が国が経済移民の受け入れに動いた日には・・・・・。


 日本は世界のゴミ捨て場になります

 日本国の移民国家化を防ぐためにも、我が国は「経済移民」の受け入れに動いてはならないのです(動いていますが)。もはや、時間はそれほど残されていません。


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