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『トランプとグローバリズム①』三橋貴明 AJER2016.11.22(5)
https://youtu.be/dmwUIir_Lps

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 10月のインフレ率が発表になりました。


消費者物価0.4%下落 10月、8カ月連続マイナス 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H0D_V21C16A1MM0000/
 総務省が25日発表した10月の全国消費者物価指数(CPI、2015年=100)は、値動きの激しい生鮮食品を除く総合指数が前年同月比で0.4%下落し、99.8となった。前年同月を下回るのは8カ月連続。原油安で電気代やガソリンが下がったほか、新製品が出ている家電も昨年に比べ値上げ幅が小さく、全体の物価を押し下げた。
 下落幅は9月(0.5%下落)より縮小した。分野別にみると、電気代が6.8%、ガソリンが7.7%それぞれ下がった。家庭用耐久財も4.2%下落した。炊飯器や洗濯機などで新製品が出たものの「昨年の価格水準まで値上がりしていない」(総務省)という。』


 10月の結果は、以下の通り。


・総合消費者物価指数(CPI) +0.1%
・生鮮食品を除く総合消費者物価指数(コアCPI) ▲0.4%
・食料・エネルギーを除く総合消費者物価指数(コアコアCPI) +0.2%


 というわけで、前回(9月)にゼロにまで落ち込んでしまったコアコアCPIは、何とかプラスに戻りました


 マネタリーベースの方は、10月末時点で417兆円にまで拡大。黒田東彦氏が日銀総裁に就任した2013年3月と比較すると、282兆円の増加


 282兆円もの新たな日本円を発行したにも関わらず、インフレ率は▲0.4%。デフレは「貨幣現象」なのでしょうか?
 
【日本のマネタリーベース(左軸)とインフレ率(右軸)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_54.html#MBCPINov16


 そうではなかった、ということを、浜田宏一内閣官房参与もお認めになられたわけでございます。


 石原伸晃経済財政・再生相は、物価下落が続いていることを受け、
デフレ状態ではないが、デフレ脱却という段階まではきていない
 と、閣議後の記者会見で説明しました。


 何を言っているのかわからないと思いますが、わたくしも何を書いているのか分かりません。ポルナレフを呼べ!

 「新」経世済民新聞(呼称が変わりました)に藤井聡先生が書いて下さいましたが、


【藤井聡】 マスコミの日本経済の過剰な「楽観報道」:「内需GDP」は四期連続ゼロ&マイナス成長
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/11/15/fujii-223/


 実は今、我が国は「内需」が四期連続で縮小状態にあります。そんな中、輸入「減少」(輸入はGDPの控除項目)により名目GDPが下支えされ、物価下落(GDPデフレータのマイナス化)により実質GDPが上昇して「見える」という、何というか「縮小型経済成長」とでも呼びうる局面に入ってしまっているのです。


 デフレ脱却、道遠し、です。


 政府には、
「デフレ状態ではないが、デフレ脱却という段階まではきていない」
 などと、意味不明なレトリックで結果から目を背けるのではなく、現実を見据え、早期に需要創出のための第三次補正予算を組むことを求めます


「政府は第三次補正予算の議論を始めろ」にご賛同下さる方は、 このリンクをクリックを!
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