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『安倍政権は財政拡大に舵を切るか?(その2)①』三橋貴明 AJER2016.7.26

https://youtu.be/XIjo7tLLIzQ
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 「月刊WiLL (ウィル) 2016年 09月号 」に、連載「反撃の経済学 財務省の呪縛」が掲載されました。


 「経済界 2016年 8/23号 [雑誌] 」に、連載「深読み経済ニュース解説 ヘリコプターマネー」が掲載されました。


 「地上 2016年9月号」にインタビュー記事「教育や医療、農業などは国家の安全保障に関わる。本来なら自由化ではなく、逆に規制すべきものなのです」が掲載されました。
http://www.ienohikari.net/press/chijo/


 昨日までブログの更新ができず、ご心配をおかけいたしました。
 また、ご迷惑をおかけしたお客様、本当に申し訳ありませんでした。改めて、お詫びにお伺いさせて頂きます。


 さて、消費者物価指数の下落幅が拡大してきています


消費者物価指数 前年同月を4か月連続で下回る
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160729/k10010613091000.html
 先月の全国の消費者物価指数は、原油価格が下がった影響で、電気代などが値下がりし、変動の大きい生鮮食品を除いた指数は去年の同じ月を0.5%下回って4か月連続でマイナスとなり、下落率は3年3か月ぶりの大きさとなりました。
 総務省の発表によりますと、モノやサービスの値動きを示す先月の全国の消費者物価指数は、天候による変動の大きい生鮮食品を除いて、平成22年を100とした指数で103.0となり、去年の同じ月を0.5%下回りました。
 消費者物価指数がマイナスとなるのは4か月連続で、下落率は2か月連続で拡大し、平成25年3月以来、3年3か月ぶりの大きさとなりました。(後略)』


【日本のCPI、コアCPI、コアコアCPIの推移(対前年比%)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_53.html#CPI1606  


 日本銀行のインフレ率の指標であるコアCPI(生鮮食品を除く総合)は▲0.5%。コアコアCPI(食料<酒類除く>エネルギーを除く総合)は0.4%と、共に「インフレ率低下」の方向に向かっています。コアコアCPIまでもが、0に接近してきました。

 日本銀行は7月29日に金融政策決定会合を開き、ETFの買い増し、多少、株高と為替安になりましたが、すでに効果は消え失せてしまいました。今回の金融政策決定会合が「決定的」だったのは、以前から何度も書いている通り、

もはや日本銀行は量的緩和の拡大や、マイナス金利の拡大には踏み込めない
 という、落ち着いて考えてみれば誰でも分かる現実が、あからさまになってしまったことだと思います。

 政府が国債を(十分に)増発していない以上、来年にも「銀行の国債が尽き、日銀の量的緩和が強制終了となる」Xデイが視界に入ってきます。


 また、インフレ率が上がらない責任を「銀行に押し付ける」に過ぎないマイナス金利政策に効果がないことは、16年2月以降の消費者物価指数の動きを見れば明らかです。何しろ、マイナス金利政策を実施して以降、むしろインフレ率は低下してきているのです。

 しつこく繰り返したいのですが、現在の銀行の貸出態度は、中小企業に対してすら「バブル期並み」に緩いのです。特に、不動産投資系の優良案件(駅近のマンションなど)には、銀行は喜んで貸してくれます。


 但し、「早期繰り上げ返済をせずに、最後まで借り続け、金利を支払ってください」という、ある意味で「異様」な条件が付くようです。銀行側が、「貸したお金をできるだけ返さないでね」というわけで、現在の日本がいかに異様な状況に陥っているかが分かります。

 結局、再デフレ化を食い止めるためには、「政府によるモノやサービスの購入」すなわち財政出動しかないわけですが、8月2日、政府は「事業規模」28兆円の経済対策を閣議決定しました。


 あくまで「事業規模」ですから、政府が28兆円分のモノやサービスを買うわけではありません。もし、本当に28兆円分の消費や投資を政府が実施すれば、日本は瞬く間にデフレから脱却することになります。

 というわけで、明日は「事業規模 28.1兆円の経済対策」の中身について検証してみたいと思います。


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