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『2016年第一四半期を振り返る(後篇)①』三橋貴明 AJER2016.4.26(9)

https://youtu.be/zOAOYTdAZyY
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月刊WiLL (ウィル) 2016年 07月号 」に、連載「反撃の経済学 やっぱり外国人労働者はいらない」、特別寄稿「中国経済 失われた二十年の始まり」が掲載されました。今月号は二本立て。



 オーストリア大統領選挙は、緑の党出身のアレクサンダー・ファンデアベレン元党首が、自由党のノルベルト・ホーファー国民議会第3議長に、何と50.3%対49.7%という紙一重で勝利しました。


 即日開票分は、ホーファー議長がリードしていたのが、不在者投票分でファンデアベッレン元党首が逆転。緑の党側が、社会民主党と国民党という、これまでの二大政党分の票を集めても、50.3対49.7という超僅差な結果は、世界に衝撃を与えました。

 しかも、オーストリア内務省が一部の市において郵送票が不正に開票された疑いがあるとして、検察に告発
「事実が確認され(敗退した)自由党から要求があれば、当該地域の郵送投票をやり直す」
 としています。
 自由党側は、今のところ投票のやり直しは求めていませんが、いずれにしても「きな臭い」ことになっています。


 さて、伊勢志摩サミットが始まりました。


G7伊勢志摩サミット きょう開幕
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160526/k10010535351000.html
 G7伊勢志摩サミットが、26日開幕します。議長を務める安倍総理大臣は、最重要テーマと位置づける世界経済の持続的な成長に向けて、財政出動も含めた政策協調を打ち出したい考えで、G7各国の間に意見の違いもあるなかで、明確な方向性を示す首脳宣言を取りまとめることができるのかが焦点です。』


 昨日、民進党が消費税率10%への引き上げについて、二年延期を柱とする法案を国会に提出しました。民進党の岡田代表は、先週の党首討論で、消費税再増税について、
「アベノミクスが失敗し、消費が伸び悩むなど、増税できる経済状況ではない」
 と発言。安倍総理に二年延期を求めていました。


 少なくとも、「アベノミクスが失敗し、消費が伸び悩むなど、増税できる経済状況ではない」という部分だけは、民進党にしては珍しく現状認識が正しいわけです。しかも、自民党側にしても23日に、二回総務会長が消費税再増税について、「二年延期」を盛り込んだ提言書を安倍総理に渡しています。


 アベノミクスを成功させる会の方は、提言書に、
「その一方で来年(2017年)4月には、消費税率の再引き上げ(8%→10%)が予定されている。現下の経済状況を考えれば、これを再延期すべきだという主張が出てくるのは当然であり、有力な選択肢であることは間違いない
 と、書いています。その上で、「財政出動+消費税増税」という提言をしているため、意味不明なのですが、一応、提言書では、
ただ、単純に延期を表明するだけで経済が好転する訳ではない
 と説明されています。さっさと増税し、増税分のインパクトを上回る大々的な財政出動をすることで、国民の「将来の増税予測」を終わらせ、消費拡大を目指すべきとの提言になっているわけです。


 成功させる会の提言は、「長期的に悪影響が生じる消費増税を、短期(三年)の財政出動でカバーする」という、論理的に成立しない考え方になっており、論外ではあるのですが、
「ただ、単純に延期を表明するだけで経済が好転する訳ではない」
 という分析については、正しい可能性が高いです。だからこそ、「二年延期し、「「凍結」」の議論を始める」が、最も現実的ではないかと考えます。


 無論、消費増税を凍結するためには、


「そもそも、世界最大の対外純資産国で、政府の負債が100%日本円建てで、日本銀行が国債を買い取ると政府の負債が実質的に消滅してしまい、さらに長期金利が▲0.083%という異様な低水準になっている我が国に、財政問題など存在しない


「消費増税は、個人消費という最大の需要項目を抑制し、国内の総需要不足を悪化させ、まさに日本をデフレに突っ込ませた元凶である」

 という二つの事実を、政治家や国民が共有する必要があります。


 果たして、これほどまでに「国の借金で~」が蔓延してしまった国において、認識の修正ができるのでしょうか。やるしかないのですが



 6月1日の国会閉幕後に、安倍総理が消費税増税や財政出動について会見を開く予定になっています。すでに、結論は決まっているのでしょうが、最後の瞬間まで、わたくしは正論を貫くつもりです。


 日本国に「国の借金で破綻する~っ!」といった財政問題など存在しません。


 我が国が長期デフレーションに突っ込んだのは、そもそも97年の橋本政権の緊縮財政(消費税増税・公共投資削減)が原因です。


 デフレ下の日本国が消費税を増税してはいけません


「デフレ下の日本国が消費増税をしてはならない!」にご賛同下さる方は、
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