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『2016年第一四半期を振り返る(前篇)①』三橋貴明 AJER2016.4.19(9)
https://youtu.be/ZSEfc-5PXhY
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今週は4月25日(月)から29(金)までの五日間、17時20分からテレビ東京「なるほどストリート」に出演します。
http://www.tv-tokyo.co.jp/naruhodostreet/
先日の安倍総理の第四次産業革命にかこつけた、
「第四次産業革命を担う優秀な人材を海外から呼び込みたいと思います。このため、永住権取得までの在留期間を世界最短とします。『日本版高度外国人材グリーンカード』を導入します。」(首相官邸
)
といい、亡国の特命委員会(労働力確保に関する特命委員会)といい、もはや安倍自民党は隠すこともなく「移民推進」に突っ走っています。
とにかく、安倍政権は言葉の使い方が極めて姑息で、例えば、地方同士を競争させ、勝ち組と負け組に区分し、格差を設ける政策を「地方創生」と呼び、さらには「第四次産業革命」にかこつけて移民政策を推進するわけです。
本気で地方創生を成し遂げたいならば、やるべきことは地方へのインフラ整備と、税制優遇です。そもそも、インフラが整備されていない地域が、インフラが充実した地域と「フェア」に競争させられるわけで、ストロー級ボクサーとヘビー級ボクサーが同じリンクで戦うようなものです。我が国の地方は、勝ち組の「ドイツ」と、負け組の「ギリシャ」に分かれていくことになります。
インフラの充実度が異なるとは、生産性に差があるという話です。生産性が低い地方が、生産性が高い地方と「ガチ」で勝負させられるわけで、これほどひどい「地方創生」政策は、他に例が思いつきません。
あるいは、第四次産業革命とは、そもそも(日本の場合は)サービス業の生産性を向上させ、我が国が、
「外国人を入れなくても済む」
ようにするために進むのです。それにも関わらず、第四次産業革命を担う海外人材のために、永住権取得までの在留期間を世界最短とする、といった意味不明なレトリックで、我が国を移民国家化しようとしています。
というわけで、近々、わたくしが出版する書籍は、
「最強の地方創生 日本経済は地方から立ち直る
(仮)」(日本文芸社)
と、
「第四次産業革命(仮)」(徳間書店)
の二冊になります。
お分かりでしょうが、安倍政権方式の地方創生や、外国移民政策としての第四次産業革命を全否定するという主旨になっています。
言葉の使い方が姑息といえば、ここまで露骨な例は珍しいです。
『自民特命委、外国人労働者の受け入れ提言へ 倍増に対応も
http://jp.reuters.com/article/ldp-idJPKCN0XN0O5
自民党の労働力確保に関する特命委員会は26日、人手不足のため労働力が必要な分野で外国人労働者の受け入れを進めるべきなどとする提言の原案について議論した。今後、一部に修正を加え、連休明けに取りまとめる。
「共生の時代に向けた外国人労働者受け入れの基本的考え方(案)」と題した提言は、介護、農業、旅館などを対象に在留期間を当面5年間に限って外国人を受け入れ、「現在の外国人労働者数(90万8000人)を倍増しても対応できる制度を構築すべき」としている。
移民政策ではないことを明記したが、木村義雄委員長は「移民」について「入国の時から永住を許可されて入国する人」と定義すると述べた。
会合では出席した議員から、技術革新が進むと必要な労働力が減り、日本人の失業問題を考えなければならない可能性もある、と外国人受け入れに反対する意見や、「5年と期間を限っても居続ける人が出てきた場合、帰ってくれと言えるのか」などの意見が出された。
これまで明確な定義がないままに「外国人労働者の受け入れに消極的な意味合い」で使われてきた「単純労働者」という用語については、「この用語を用いずに考え方の整理をしていくべき」とした。(後略)』
『木村義雄委員長は「移民」について「入国の時から永住を許可されて入国する人」と定義すると述べた。』
勝手に定義するんじゃない。国連人口部により、移民は、
「出生あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人」
と定義されています。本当に姑息というか、汚いというか、醜いというか、とにかく政治家以前に人間として最低の手法で、我が国を移民国家に追い込もうとして来ています。
ちなみに、上記、亡国の特命委員会は、初会合の講師として、何と竹中平蔵氏と共に我が国の構造改革を推進した(している)モルガン・スタンレーMUFG証券チーフ・アナリストのロバート・フェルドマンを招きました。フェルドマンは、ロイターの取材に対し、
「日本政府は、実質的な移民政策に向かっている。『移民』という言葉には慎重だが、優良な住民となる可能性の高い、定住を希望する外国人を受け入れたいと思っている」
と指摘したのですが、その通りです。
日本政府は、実質的な移民政策に向かっています。
もっとも、木村委員長の姑息なレトリックからも分かる通り、安倍政権や自民党は「移民政策」を推進していると有権者に思われるのは嫌なようです。
というわけで、安倍政権や自民党が「移民推進」をしているという現実を、できるだけ多くの国民に伝えて下さい。我が国が、「日本国民の日本国家」として生き延びられるのか、正念場を迎えようとしています。
日本国は外国移民を受け入れてはなりません。
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