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『2016年第一四半期を振り返る(前篇)①』三橋貴明 AJER2016.4.19(9)

https://youtu.be/ZSEfc-5PXhY
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 明日は、文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/


 東日本大震災や九州地震のような「非常事態」が発生すると、人間の本性が見えてきます

 信じがたいことに、マスコミやネットでは鹿児島の川内原発を停止しろ、といった意味不明な言説を発信している連中がいます


 九州電力において、中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線は一本しかありません。中九州の送電線網は、今回の地震で被害を受け、いつ、どこが送電不可になるか分かりません。この状況で川内原発を停止すれば、鹿児島県や宮崎県がブラックアウト(大停電)になる可能性が出てきます。


 しかも、川内原発を停めると、使用済み核燃料の冷却等に外部電源が必要になってしまいます。中九州からの送電線が地震で使用不可になると、非常用電源に頼らざるを得ません。はっきり書きますが、余計に危険です。別に、地震の直撃を受けたわけでも何でもないにも関わらず、非常用電源で冷却するリスクを冒すのですか? 意味が分かりません。


 川内原発を停めて、一体、何の得があるのですか? 福島第一原発にしても、地震で事故を起こしたわけではありません。津波で電源が喪失し、事故につながったのです。


 川内原発を停め、非常用電源で運用するリスクを負うということは、むしろ福島第一原発に近い状況を作りだすことになるという「現実」を理解してください。


 今回、原子力規制委員会を初めて見直したのですが、川内原発について「停める必要がない」と断言しました。その通りです。停める必要はありません。


原子力規制委員長 川内原発の運転止める必要ない
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160418/k10010486821000.html
 熊本県などで活発な地震活動が続いていることを受けて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、稼働中の川内原子力発電所について、「不確実性があることも踏まえて評価しており、想定外の事故が起きるとは判断していない」として、今のところ運転を止める必要はないという考えを示しました。(後略)』


 それにしても、民進党や共産党の「ダメっぷり」は、この手の非常事態が発生すると、より露呈します


民進党が明日にも政府に震災提言、川内原発、「稼働停止」盛り込み検討
http://www.sankei.com/politics/news/160418/plt1604180028-n1.html
 民進党の江田憲司代表代行は18日の記者会見で、熊本地震に関する党の提言を19日にも政府に申し入れる考えを明らかにした。提言には国内で唯一稼働中の九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の対応について「周辺住民は不安に思っており、稼働停
止という項目も入れるよう検討したい」と述べた。』


共産、募金で地区幹部注意 選挙への支援要請と混同
http://www.nikkansports.com/general/news/1633935.html
 共産党の小池晃書記局長は18日の記者会見で、品川地区委員長らが東京都内で16日に呼び掛けた熊本地震への募金活動が、党が無所属候補を推す衆院北海道5区補欠選挙への支援要請と混同されかねないとして、委員長を注意したことを明らかにした。(後略)』


 わたくしが未だに自民党員であることを批判する人たちが少なくないですが、野党がこんな「ダメ」の状況で、一体、わたくしにどうしろというのですか。まだしも、自民党の国会議員を動かし、まともな政策を実現する方が「早道」だと思いませんか。

 現実の日本の政治は、もはや経世済民や安全保障など完全に置き去りにされている有様なのです。熊本地震が発生してすら、野党が「自党」のために政局的な動きを見せるのが、日本の政治です。


 もっとも、自民党(というか安倍政権)にしても、相当に「ダメ」でございます。


TPP審議10日ぶり再開=民進は地震対応ただす
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016041800016&g=eco
 衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会は18日午前、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、協定承認案と関連法案の審議を再開した。同委での審議は10日ぶり。ただ、熊本地震の発生を受け民進党などは「TPPを審議する環境にない」と反発。同党は委員会には出席したが、TPP関連よりも地震対応に絞って政府側をただした。
 同委に先立って民進、共産両党の国対委員長は、国会内で自民党の佐藤勉国対委員長と会談。震災対応を優先するため審議中止を提案したが、佐藤
氏は「ぜひ進めてくれという首相の意向もある」と説明し、応じなかった。
 特別委で最初に質問に立った民進党の緒方林太郎氏は、「なぜこのタイミングでTPPの議論を進めるのか」と迫ったが、首相は「協定、関連法案は重要だ」と主張。「どの案件をどのように議論するかは国会に決めてもらい、政府として説明責任を果たしたい」と指摘した。(後略)』


 熊本地震が発生した以上、国会で優先的に審議すべきは復旧、復興の補正予算であって、TPPではないでしょう? それにも関わらず、総理は、
「協定、関連法案は重要だ」
 と、TPP協定と関連法案の審議を進めようとしています。


 すみません。ことこの状況に至った以上、というよりもそれ以前からTPP協定や関連法案など、特に重要ではありません。もちろん、我が国が、
「アメリカの属国であり、アメリカのTPP推進派から『日本を突破口にする』ためにTPPの早期批准を求められている」
 というのであれば別ですが。


 そういえば、今回はマスコミのダメっぷりも、露呈しました。


『被災地で給油待ちの列に割り込む 関テレの中継車

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160418/k10010486901000.html

熊本県で地震の取材をしていた大阪の関西テレビの中継車が、ガソリンスタンドで給油待ちをしていた車の列に割り込んで給油していたことが分かり、関西テレビは「あってはならない行為で深くおわびします」とホームページ上で陳謝しました。』


 いずれにせよ、この種の非常事態の際には、我が国に憑りつく「ダメな連中」が露骨なまでに見えてきます。だから何と言いたいわけではないですが、皆様、各勢力が本当に「日本国のため」に動いているのかどうか、見極めて下さいませ。


 もっとも、わたくしはこの手の大地震発生時に、別に国民間の対立を煽りたいわけではありません。本当は、上記に引用したような記事のような事態が発生せず、日本国民が「一つに繋がる日本国」を求めているのです


 一つに繋がる日本。これこそが、現在のわたくしたちに必要な国なのです。


 というわけで、殺伐としたエントリーになりましたので、改めて「この動画」をご紹介いたします。
 どうか皆様、下記の動画を見て、「自分がどうするべきなのか」を考えて下さい。日本国を一つに繋げるために。


【祝!九州 九州新幹線全線開CM180秒 】
https://youtu.be/UNbJzCFgjnU

「一つにつながる日本」にご賛同下さる方は、 

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