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『一石三鳥の政策①』三橋貴明 AJER2016.2.16(9)

https://youtu.be/mjPpOo00xVk
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一般参加可能な講演会のお知らせ

2016年4月10日(日)12時から

日台親善シンポジウム「台湾の対中経済政策を考える」

https://f35992faa456ac63f123cd71b3.doorkeeper.jp/events/38914

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 明日はTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/


 チャンネル桜「桜プロジェクト」に出演しました。


【無法地帯】経産省前・脱原発テント村 内部の実態[桜H28/2/24] https://youtu.be/kW9m4ZXkL2w
【安倍政権へ】筋の通らない中国救済、それよりも財政出動と消費増税延期の決断を![桜H28/2/24] https://youtu.be/T28w0AnJ308
【明るい経済教室】財政出動封印の愚、アベノミクスは国際金融危機のトリガーを引くのか?[桜H28/2/24] https://youtu.be/2eQpPbDH6rc
【米大統領選挙】構造改革路線への反発、トランプ&サンダース躍進の背景とは?[桜H28/2/24] https://youtu.be/sSK7COXeN08


 特に、今回は【明るい経済教室】(明るくないけど)の後半で、極めて重要な指摘をしておりますので、是非、ご覧ください。

 結局、岩田規久男先生をはじめとする「いわゆるリフレ派」は、増税、財政支出削減という緊縮財政を何としても推進したい財務省に「利用」されてしまったのではないか、という話です。


 財務省にとっては、日本経済がデフレだろうがインフレだろうが、どうでもいい話でしょう。とはいえ、政治家にとっては違いますから、「総需要の不足」であるデフレ問題を解決するために、財務省は財政出動を要請されます。当然、消費増税などもっての他です。


 デフレ対策をうるさく要求する政治家を黙らせたい。とはいえ、財政出動は絶対にやりたくない。消費税も増税したい。さて、どうしよう。


 そこに颯爽と登場したのが、
「日本銀行がインフレ目標を設定し、量的緩和(マネタリーベース拡大)をコミットメントすれば、期待インフレ率が上昇し、実質金利が下がり、消費や投資が拡大する」
 と、岩田理論を掲げたいわゆるリフレ派だったという話です。


 実際には、マネタリーベース拡大が直接インフレ率や期待インフレ率に影響を与えるわけではなく(黒田日銀総裁が認めたように)、実質金利が下がったところで、投資利益が確保できない限り、企業は設備投資をしません。消費者も、実質賃金が下がっている状況で、
「期待インフレ率が高まった。よし、消費しよう」
 などとやるはずがないのです。


 とはいえ、上記の「政策の波及プロセスが不明確」な、いわゆるリフレ派理論は、財務省にとってはまことに都合がいい「考え方」でした。何しろ、財務省にとって天意ならぬ「省意」である緊縮財政をデフレ下において堂々と推進できます。政治家がデフレ対策を求めてきても、


「え? デフレ対策? 嫌だなあ、日本銀行が岩田規久男大先生の理論に基づき、ちゃんとやっているじゃないですか」
 という話です。


 実際、わたくしは2013年に自民党の何人かの政治家から、「デフレ対策は日銀に任せ」「デフレは貨幣現象だから日銀が」といった台詞を何度もきいています。恐らく、財務省が自ら、
「デフレは貨幣現象です。日本銀行の金融政策で解決できます。つきましては、増税と政府支出削減の件ですが・・・」
 と、レクチャーして回っていたのではないかと思います。


 ちなみに、元・財務官僚で政治家に転向した方から聞いた話ですが、財務省には「三橋番」「藤井番」「高橋(洋一)番」といったバカバカしい任務があり、財務省を批判する論客の言論を細かく「チェック」しているそうです。国民の税金から給料をもらっておきながら、何をやってるんだ、と、思わずのけぞってしまいました。


 それほどまでに暇というか、細かくやってくるわけです、財務省は。わたくしが東京に住んでいながら、電車移動を避ける理由が分かると思います。


 話を戻しますが、結局のところ、散々に批判はしていますが、岩田規久男先生は財務省に「生贄のヤギ」に選ばれてしまったように思えます。すなわち、財政出動を封印し、増税を強行するために、「デフレ対策をやっています」というポーズが必要だったのです。そためには、日本銀行の金融政策「のみ」でデフレ脱却までのストーリーを描いた岩田理論は、財務省にとって実に都合がよかったわけでございます。


 さて、ようやく自民党から財政出動の声が上がってきました。(遅いですよ・・・)
 
自民総務会長「積極的な財政出動を」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS24H46_U6A220C1PP8000/
 自民党の二階俊博総務会長は24日の党インターネット番組で「これから財政出動も含めて積極的な財政政策をとると思う」との見方を示した。衆参同日選に関しては「もしやるなら参院の価値はどうなるのか。もう少し静かに様子を見ながらだ」と指摘。憲法改正が参院選の争点になるかどうかには「今やらないといけないという必然性は何もない」と語った。』


 日本銀行総裁自ら「いわゆるリフレ派理論」の根底を否定した以上、積極的な財政出動以外に手はありません。金融市場の国債を増やし、日本銀行の量的緩和政策の継続性を担保し、国民経済をデフレから脱却させるためにも、積極的かつ「継続的」な財政拡大(機動的な財政政策、ではなく)が必要なのです。


「積極的かつ継続的な財政拡大が必要だ!」に、ご賛同下さる方は、

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