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『人口と経済①』三橋貴明 AJER2016.1.26
https://youtu.be/BHv36JGIezU
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 2月20日(土)の三橋経済塾第五期第二回講義のお申し込み受付が開始となりました。http://members5.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1412

 第二回のゲスト講師は、評論家の中野剛志先生です。

 講義出席には、事前に三橋経済塾入塾が必要です。入塾の受付はこちら から。


 一般参加可能な講演会のお知らせです。


2月6日(土) 14時開演(13時半開場)
【経世済民のため『亡国の新帝国主義(グローバリズム)』を解体する!セミナー 講師:三橋貴明】
http://hikarulandpark.jp/shopdetail/000000000684/


  さて、ドイツの難民問題が深刻化している理由の一つに、
難民申請者に対する難民認定のプロセスに時間がかかる
 があります。難民申請し、申請を却下されるまで時間がかかる(最低半年から一年)ため、シリアやアフガニスタンはもちろんのこと、「政治難民」として認定されるはずがないバルカン諸国からまで難民申請者が殺到してしまっているわけです。


 難民申請をすると、月140ユーロの「お小遣い」が出る上に、医療サービスを受けられる。そのため、医療目当ての偽装難民が流入していることは、川口マーン恵美氏がコラムなどで書かれている通りです。


 実は、似たような問題はすでに我が国でも起きてしまっているのです。


ラマ僧装い難民申請、在留認めず…対策を初適用
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160131-OYT1T50100.html
 就労目的で難民認定を申請する「偽装申請」が横行している問題で、入国管理当局が、昨年9月に導入された偽装申請防止策をネパール人男性4人に初適用し、在留や就労を認めなかったことが関係者の話でわかった。
「日本で難民申請すれば働ける」との情報がアジア各国に広まり、申請者は5年続けて過去最多を更新して昨年は7586人に上ったが、入管当局が厳格な審査に転じたことで偽装申請に一定の歯止めがかかる可能性がある。

 関係者によると、4人(20~28歳)は昨年5月下旬、ブローカーに最高約130万円の報酬を支払って短期滞在ビザ(査証)を取得し、チベット仏教のラマ僧を装って来日。オレンジ色の法衣姿で、被爆地の広島、長崎を慰霊するとしていたが、主に「借金があり、ネパールに帰れない」「地震で家が倒壊し、日本で稼いで仕送りする」などの経済的な理由で、全員が6月上旬までに名古屋入国管理局で難民申請した。』


 民主党政権期である2010年、法律が改正され、難民申請をした外国人は、申請から半年後に国内で就労する資格を「自動的に」与えるようになってしまいました。本来、就労資格は生活困窮者にのみ与えられていたのですが、それを民主党政権が改めたのです。


 結果、記事にもある通り、
「日本で難民申請すれば働ける」
 という情報が広まり、偽装難民が日本に流入するようになってしまいました。


 しかも、酷い話というか、信じがたい話ですが、難民申請が不認定になったとしても、難民申請者は異議申し立てや再申請を繰り返すことで、日本で就労し続けることが可能です。


 昨年(2015年)、日本で難民申請した外国人は7586人と、5年連続で過去最多を更新しました。2014年と比べても、2000人以上も増えたのです。


 それに対し、難民と認められた人は27人に過ぎません。日本で難民申請している外国人の多くは難民として認定されていないのです。それにも関わらず、彼らは就労資格を得て、日本国内で働いています。


 そして、難民申請が却下されても、再申請をすることで、事実上の「外国人労働者」と化してしまっているわけでございます。

 入国管理局は、昨年9月に導入された偽装申請防止策に基づき、在留や就労を認めなかった、という話ではありますが、そもそも、
「難民申請から半年後に、一律で就労資格を与える」
「不認定になっても、異議申し立てや再申請で日本で働き続けることが可能」
 な時点で、間違っていると思います。


 現在の難民制度は、外国人労働者受け入れの「バックドア(裏口)」となってしまっているのです。


 7586人が申請し、27人しか認定されていないことを受け、
「日本の難民認定のプロセスが遅すぎる」
 などと、入管を批判するのは簡単です。とはいえ、そもそも民主党政権期のおかしな制度変更がなければ、申請者がここまで膨れ上がることはなかったのです。ちなみに、制度変更前の2009年の難民申請は1900人に過ぎませんでした。

 現在の難民申請数は、09年の四倍の規模になってしまっています


 というわけで、安倍総理が国会で、
「いわゆる移民政策をとることは全く考えていない」
 と、答弁した以上、事実上の外国人労働者受け入れのバックドアになってしまっている、現在の難民制度を改めるべきです。何しろ、2015年10月時点で日本で働く外国人労働者は90万人を突破しています。我が国が「外国人労働者」を突破口に、移民国家化の道をひた走っているのは、紛れもない事実なのです

 先進国である日本が、政治難民を受け入れるのは、これは必要だとわたくしも思います。とはいえ、現状の難民制度は、単なる「外国人労働者受け入れの裏口になってしまっているという事実を、是非、知って下さい。


「裏口となってしまっている難民制度を是正せよ!」に、ご賛同下さる方は、

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