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『三橋貴明の台湾報告①』三橋貴明 AJER2015.12.15
https://youtu.be/-sSCuFZnEfU
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12月20日 第二回チャンネルAJER講演会「2015年を総括する~徹底検証この一年~」に出演します。
https://www.facebook.com/events/1519342045059642/
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 何度も書いてきましたが、経済力とは「カネ」の話ではありません。モノやサービスを生産する力です。すなわち、供給能力です。


 デフレは、国家にとって虎の子の供給能力を棄損していくからこそ「悪」なのです。このまま日本のデフレが継続し、各企業の人材に蓄積された供給の力が消えていけば、我が国はいずれ、
「自国の企業や人材では、橋やビルを建てられない国」
 に落ちぶれていくでしょう。すなわち、発展途上国化です。


 それでは、日本の発展途上国化を防ぎ、今後も様々な技術、ノウハウ、スキル、技能等を蓄積した人材を継続的に育成するにはどうしたらいいか。とりあえず、「働く(=生産する)」しかありません。


 特に、困難な仕事へのチャレンジと、プロジェクトの完遂こそが、「技術力」を中心とした経済力を強化するのです。


『リニア トンネル工事開始
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151218/4332741.html
 12年後に東京・名古屋間の開業を目指して建設が進められているリニア中央新幹線で、難所とされる南アルプスを貫くトンネル工事が、18日から始まり、山梨県早川町でJR東海の関係者らが工事の安全を祈願しました。
 今回、工事が始まったのはリニア中央新幹線のルートで、南アルプスを貫く全長25キロのトンネルのうち、山梨県から静岡県にかけての約7.7キロ区間です。
 工事現場の早川町では、18日、JR東海の関係者ら約90人が出席し安全祈願式が行われました。
 そして、JR東海の柘植康英社長らがくわ入れを行い、関係者が、玉串をささげて安全を祈願したあと工事が始まりました。(中略)
 リニア中央新幹線の建設は、去年10月に国が計画を
認可したことを受けて動き始めました。
 総事業費5兆5000億円をかけて、名古屋と東京・品川を40分で結ぶ計画です。
 まず、去年12月に名古屋駅と品川駅で資材置き場などを作る準備工事が始まりました。
 これらの駅を結ぶ全長286キロのルートは愛知から東京まで7つの都県にまたがり、86%がトンネルです。
 18日、山梨県で始まった南アルプスのトンネル工事は沿線で初めてとなる本格的な建設工事になります。東京から名古屋の間に岐阜県中津川市など中間に4つの駅も整備され12年後の2027年の開業を目指します。
 今回、工事が始まった区間以外でも現在、地元の住民への説明や測量などが行われていて、準備が整いしだい、建設工事が始まる予定になっています。』


 東京-名古屋間の全長286キロのうち、86%がトンネルという人類史上空前の大プロジェクト、リニア新幹線のトンネル工事が開始となりました。


 JR東海が自費で建設するため、キャッシュフローの関係で「東京-名古屋間」先行開業の予定になってしまっていますが、とにもかくにも工事が始まりました。工事の無事完工と関係者の皆様の安全を祈念致します。


 ちなみに、トンネルといえば、今年三月に全面開通した、高速道路用トンネルとしては世界最長の首都高速中央環状線の「山手トンネル」でございます。本日、チャンネル桜の番組として、山手トンネルや日本の道路トンネル工事の取材に行って参ります


 とにかく、この山手トンネルの開通により、わたくしは生産性が一気に向上しました。わたくしの仕事は渋谷、新宿方面が多いのですが、これまで山の手通りで信号と渋滞に悩まされながら、40分、50分と車を走らせていたのですが、山手トンネル開通により、10分、15分に短縮されることになったのです(渋滞していなければ)。正直、ワープしている感覚です。


 しかも、山手トンネル開通により、浜崎橋や谷町の渋滞も激減したため(羽田空港組が都心に入ってこなくなった)、多くの国民が恩恵を受けているわけでございます。


 かように、高速道路をはじめとする交通インフラは、「建設後」に多くの国民がメリットを長期に渡り享受することができるのですが、日本では公共投資のフロー(所得面)のみをクローズアップさせ、
「インフラ整備など、土建屋を儲けさせるだけだ!」
 と、超を百個くらいつけたいほど頭の悪い発言をする人が少なくありません。それほどまでに公共投資が嫌いならば、目の前の一般道路を使うのをやめましょう。一般道は、間違いなく日本の土木業、建設業の方々が苦労して建設してくれたものですよ。


 もっとも、「公共事業悪玉論」は日本中に伝染した病となってしまい、公共投資はピーク(96年)の半分に減らされ、日本の建設業許可業者数は99年の60万社から、すでに43万社にまで減ってしまいました。我が国の発展途上国化は、容赦なく進展しています。


 第二次安倍政権になり、公共投資(厳密には公的固定資本形成)を増やし始めたと思ったら、2015年はまた削減です。何、考えているのですかっ!


 リニア新幹線にしても、JR東海が自費で建設するわけです。なぜ、公的資金を投入しないのでしょう。


 もちろん、「クニノシャッキンガーッ!」「ザイセイガーッ」が足を引っ張っているわけです。


 ありもしない財政問題に足を取られ、JR東海が(自費故に)東京-名古屋間の先行開業を目指すことになってしまいました。このままでは、2027年以降、大阪を中心とした関西経済は深刻な「縮小」に見舞われます。大阪は西日本の中心ではなく、単なる「日本の一地方都市」に落ちぶれることになります。


 まあ、文句ばかり言っていても始まりませんので、とりあえず日本の「トンネル技術」を取材し、全国にアピールすることで、我が国のインフラ技術向上に少しでも国民の目が行くように努めたいと思います


 それでも、あえて言いたいわけですが、
「リニア新幹線は、東京-名古屋-大阪間の早期開業」
 を目指すべきです。


「リニア新幹線は東京-名古屋-大阪間の早期開業を目指すべき!」に、ご賛同下さる方は、 

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