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『三橋貴明の台湾報告①』三橋貴明 AJER2015.12.15
https://youtu.be/-sSCuFZnEfU
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12月20日 第二回チャンネルAJER講演会「2015年を総括する~徹底検証この一年~」に出演します。
https://www.facebook.com/events/1519342045059642/
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FRBがついに政策金利を引き上げました。特に、新興経済諸国の為替や株式がどうなるのか、注目したいと思います。
さて、アメリカの大統領選挙に向けた共和党の候補者指名争いで、未だにドナルド・トランプ氏が首位を突っ走っています。アメリカの政治専門家が「そのうちに勢いは失速する」と予測していたのですが、直近の支持率は過去最高に達しました。
『トランプ氏支持、4割台に上昇 「入国禁止」発言追い風
http://www.asahi.com/articles/ASHDH2P81HDHUHBI008.html
来年の米大統領選に向けた共和党候補者指名争いで、不動産王のドナルド・トランプ氏に対する世論調査の支持率が上昇し、出馬表明以降初の4割台を記録した。調査は同氏の「イスラム教徒の入国禁止」発言後に実施したもので、発言が追い風となった格好だ。
米モンマス大が14日に発表した世論調査によると、トランプ氏の共和党支持層からの支持率が、前回10月の28%から41%に上昇した。トランプ氏は7日、暫定的措置としながらも「イスラム教徒の米国への入国を全面的かつ完全に禁止する」との声明を発表。調査は10日から13日まで実施したもので、この声明後の同氏の支持率が示されたのは同大の調査が初めてだ。
トランプ氏の「イスラム教徒入国禁止」の声明をめぐっては、米NBCとウォールストリート・ジャーナルが10日に発表した共同世論調査で、「反対」が57%で過半数を占め、「賛成」は25%にとどまったが、共和党支持層では「賛成」が42%で、「反対」の36%を上回った。共和党支持者は、トランプ氏の発言を好感していることがうかがえる。(後略)』
12月7日のトランプ候補の「イスラム教徒の米入国を禁止するべき」発言は、何というか、フランス国民戦線の「移民制限」政策よりもはるかに過激な主張です。
トランプ候補の「イスラム教徒~」発言に対しては、共和党の政治家たちからも批判が殺到し、共和党の候補の一人であるジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は、
「トランプ氏は錯乱状態。彼の『政策』提案は真面目なものではない」
と、ツイートしました。
また、、ベン・ローズ大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)はCNNに、
「(トランプ氏の提案は)米国の価値観に反する」
と語っています。
というわけで、恐らくほとんどの政治家がトランプ発言を受けて、「これで、トランプは支持を失う」と予想したと思いますが、逆に支持率が上がってしまったというのが、現在のアメリカの「現実」というわけです。
厳密に書くと、「共和党支持者」における支持率が上昇したわけですが、いずれにせよ以前のように「多民族が多文化共生」「人種のサラダボウル」といった価値観が、本家本元のアメリカですら受け入れられなくなりつつあるのかも知れません。
話は変わりますが、2015年の世相を「今年の漢字」が「安」となりました。安心の安、安全保障の安というわけですが、グローバリズムの下でモノ、カネ、ヒトの移動の自由化が推進され、異なる価値観が衝突し、安定的、平穏な生活が揺るぎ、「安」を求める気持ちがアメリカ国民の中でも高まっているのかも知れません。
「安心」あるいは「安全保障」を提供してくれるのは、誰なのでしょうか。グローバリストの皆様にとっては「カネ」という話になるのでしょうが、アメリカ人のマジョリティは別にグローバリストでも何でもありません。普通の国民にとって、「安心」「安全保障」をもたらしてくれるのは、最終的には国家という共同体以外にはないわけです。
アメリカ国民や日本国民というより「人類」は、「国家」についていかに考えるべきなのか。移民国家でありながら、イスラム教徒入国禁止を叫ぶ政治家の支持率が上がるアメリカの現状を見て、2016年は我々が「国家」について真剣に問われる一年になるとの予感がしたわけです。
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