アベノミクスの終わり 前編

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『日本の亡国を防ぐために①』三橋貴明 AJER2015.9.15(5)

https://youtu.be/oN59AffMGQE

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 飛鳥新社「亡国の農協改革 ――日本の食料安保の解体を許すな 」、発売になりました! すでに二度、増刷されました。ありがとうございます。

 安倍総理が自民党総裁に再選されたことを受け、
「誰もが活躍できる『1億総活躍社会』」
 という、恐ろしく抽象的というか、何となく「友愛社会」を思い出してしまったスローガンを掲げ、「新三本の矢」により「GDP600兆円」といった新たな目標に取り組むことを表明しました。てかな、「1億人が全て活躍する」って、思いっきりサプライサイド(供給能力面)の考え方ですね。


安倍首相会見 「経済最優先で政権運営」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150924/k10010246521000.html
 安倍総理大臣は、自民党総裁への再選が正式に決まったのを受けて、24日夜、党本部で記者会見し、誰もが活躍できる『1億総活躍社会』の実現に向けて、『新しい3本の矢』とする政策を掲げ、GDP=国内総生産を600兆円にする目標に取り組むなど、引き続き経済最優先で政権運営に当たる決意を示しました。(後略)』


 新三本の矢は、
●第一の矢、『希望を生み出す強い経済』。
●第二の矢、『夢をつむぐ子育て支援』。
●第三の矢、『安心につながる社会保障』。 
 だそうです。何を言っているのか、よくわかりません。数字も具体的な政策もなく、「こうなったらいいなあ」という願望を述べているに過ぎず、こんなものは政策でも何でもありません。(今にして思えば、成長戦略はともかく、金融政策と財政政策の何と具体的だったことか・・・)


 しかも、
「投資や人材を日本に呼び込む政策を果断に進めていきたい」
 そうでございます。相変わらずの、外国頼み・・・・


 「安心につながる社会保障」については、
「「介護離職ゼロ」を目指して、介護施設の整備や、介護人材の育成を進め、在宅介護の負担を軽減する。仕事と介護が両立できる社会づくりを、本格的にスタートさせたいと思います。」
 だそうです・・・・。


 介護離職ゼロの「旗」は大いに結構ですが、やるべきことは介護報酬と介護人材の給与引き上げでしょうに・・・。「介護人材の育成」などしなくても、日本には「潜在的介護福祉従事者」が数十万人規模でいるんですが・・。


【介護福祉士登録者・従事者・従事率の推移 】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_50.html#Kaigo


 日本の介護福祉登録者は120万人規模であるのに対し、介護福祉「従事率」は60%に満ちません。つまりは、50万人規模で、
「介護福祉登録をしているが、従事していない
 人材が存在するわけです。


 なぜ、彼ら、彼女らが介護産業で働いていないのかといえば、単に「給料が安い」ためです

 介護従事者の待遇を見ると、男性の「きまって支給する給与」は産業平均が35万9千円であるのに対し、福祉施設職員は23万5千円。女性は「きまって支給する給与」の産業平均が24万9千円に対し、福祉施設職員は21万円。男性で月額10万円の給料の差があるのでは、人材が居つかないのも無理もありません

 すなわち、「介護離職者ゼロ」を実現したいならば、最低でも「介護報酬」を引き上げ、潜在的介護福祉従事者を介護産業に誘導する必要があるのです。そうすることで、介護を理由に離職せざるを得ない人たちは激減するでしょう。


 それにも関わらず、現実に安倍政権が何をやっているかといえば、介護報酬を2.27%引き下。需要が拡大している分野で、支出を絞り込んでいるわけです。


 緊縮財政で介護従事者の給料が上がらず、離職が相次いでいる状況で、「介護人材の育成」などと言われると、
結局、外国移民を受け入れて、介護従事者の給料を引き上げずに供給能力不足を埋めようとしているんでしょ?」 
 と、我が国の将来にとって「重大な疑念」を抱かざるを得ないのです。


 しかも、総理は17年4月に消費税について、
「リーマンショックのようなことがない限り、予定どおり実施することは今まで言っているとおりで、その考えに変わりはない」
 と、再増税を明言

 我が国の再デフレ化が、現時点では「確定」したといっても構わないでしょう。 


 と言いますか、総理はデフレについて、
「もはや「デフレではない」という状態まで来ました。デフレ脱却は、もう目の前です。」
 と語っているわけですが、現在の日本は未だ「デフレ」と「デフレ脱却」の間で綱渡りを続け、しかも直近では「再デフレ化」に身体が傾きつつあるのです。


 昨日、日本の「再デフレ化」を意味する決定的なイベントが発生しました。
 というわけで、明日に続きます。

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