「格付け」の真実

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『日本の亡国を防ぐために①』三橋貴明 AJER2015.9.15(5)

https://youtu.be/oN59AffMGQE

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 飛鳥新社「亡国の農協改革 ――日本の食料安保の解体を許すな 」、またもや増刷が決まりました。これで、第三刷になります。ようやくAmazon在庫も戻りました。


 早くシルバーウィークが終わらないかなあ・・・。と、休日祭日無関係なわたくしは思っておりますです、はい。

 というわけで、明日は6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/


 さて、本日のMX「モーニングCROSS」の際にインタビューを撮影したので、この話題を。


S&P、日本国債格付け引き下げ「Aプラス」に
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150917-OYT1T50029.html
 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、日本の長期国債の格付けを、21段階中で上から4番目の「AAマイナス」から「Aプラス」に1段階引き下げた。
S&Pによる日本国債の格下げは2011年1月以来だ。格付け大手3社では、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが14年12月に、フィッチ・レーティングスが15年4月に、それぞれ日本国債の格付けを1段階引き下げている。
 S&Pの格付けは中国や韓国と同等だったが、今回の格下げでアイルランドと同じになった。格下げの理由についてS&Pは、アベノミクスが国債の信用力を回復させるのは難しい点などを挙げている。』


 はい、超どうでもいい話でしょうが、日本国債の格付けです。


 そもそも、格付けとは「債券のデフォルト(債務不履行)の確率」を記号で表したものになります。日本の格付けが下がったとは、S&Pが、
「日本国債の債務不履行の確率が高まった」
 と、主張していることになるわけです。


 さて、日本国債はデフォルトするのでしょうか? 確率は「ゼロ」です。理由は、日本国債が100%日本円建てで、我が国は独自通貨国です。


 しかも、デフレで資金需要が乏しいため、日本の長期金利は現在はわずか0.31%に低迷しています。日本より国債金利が低い国は、スイスのみです(スイスは何と長期金利でマイナス金利)。


 つまり、S&Pは「嘘」をついていることになります。

 ちなみに、これがユーロ加盟国や「外貨建て国債」を発行せざるを得ない国であれば、話は別です。


 たとえば、ギリシャは政府が国債で資金調達する際に、ユーロ圏の「国際金融市場」でドイツ政府やフランス政府と競争しなければなりません。ギリシャ国内の銀行にしても、国民から預けられたユーロをギリシャ政府に貸すか、ドイツ政府に貸すか、フランス政府に貸すかは自由なのです。


 国債発行に際し「競争」があって初めて、格付けは意味を持つ「可能性」があります。各国政府の金利と格付け、つまりはリターンとリスクを比較し、金融機関はどの国の国債を買うかを「選択」するわけです。


 ドル建て国債に代表される外貨建て国債も同じです。ドルを借りたい国は数多く存在するため、そこに「競争」が存在します。国債発行に際して競争と選択が存在して初めて、格付けは意味を持つ「可能性」があるわけです。


 ところが、日本国債の場合は「競争」も「選択」も存在しません。日本政府がアメリカ政府やイギリス政府と「日本円建ての国債発行」に際して競合する事態は起こりえません。何しろ、日本円は日本国内でしか流通しませんので。


 日本の銀行は、民間に十分な日本円の需要がなければ(まさに今ですが)、最終的には政府に貸す以外に選択肢がないのです。格付けが世界最低であっても、日本の銀行は過剰貯蓄の運用先として日本国債を選択するでしょう。何しろ、他に選択肢はないのです。


 さらに、日本政府は子会社の日本銀行に命じ、国債を買い取ることが可能な存在なのです。日本円を発行できる日本政府が、なぜ日本円建て国債のデフォルトになるのか。S&Pもムーディーズも、フィッチも、一度も説明したことはありません。彼らは「国債の信用力を回復させるのは難しい」などなど、よくわからない抽象論で格付けを説明するのみです。


 「国債の信用力」とは何なのでしょうか。


 もちろん、金利です。そして、日本国債は世界で二番目に金利が安い国なのです。


 要するに、こと日本国債に限って言えば、格付け会社のやっていることは無意味どころか有害な「言論活動」なのでございます。なぜ「言論活動」と書いたのかといえば、格付け会社は格付けがおかしいことを指摘され、
「格付けは言論の自由」
 と、反論したためです。


 問題は、この手の無責任な連中の「自由な言論」に政府の政策が振り回されてしまうことです。あるいは、彼らの嘘情報を活用しようとする勢力がいるのです。


 財務省は当然、格付けが引き下げられたことを受け、
格付けが引き下げられた。緊縮財政が必要だ
 と、やってくるわけでございます。


 日本が緊縮財政をすると、当然、デフレは深刻化。すると、民間の資金需要が乏しくなり、国債金利は下落。財政破綻(政府の債務不履行)の可能性は遠ざかると同時に、日本国民が貧困化し、税収が減り、財政赤字や政府の負債が増え、またまた格下げ。すると、財務省が、
「格付けが引き下げられた。緊縮財政が必要だ」
 
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 いい加減に、このバカバカしい循環に終止符を打ちましょう。そのためには、日本国民が「格付け」や「格付け会社」の真実を知る必要があるのです。


 でも、それほど難しい話ではないでしょ?


「確かに、それほど難しい話ではない」と、思われた方は、このリンクをクリックを!
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