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『ギリシャと地方創生①』三橋貴明 AJER2015.6.16

https://youtu.be/kDM_C2YUqHU

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 徳間書店「超・技術革命で世界最強となる日本 」が増刷になりました。これで三刷でございます。ありがとうございます。


 本日はチャンネル桜のお仕事で、つくばのKEK(高エネルギー加速器研究機構)に取材に行って参ります。いずれ、実際の映像を見て頂くことになりますが、粒子加速器にせよ、ILCにせよ、
「超巨大な精密機器」
 です。「巨大な機器」ではなく、「巨大な精密機器」であるところがポイントです。つまりは、機械工業と精密機器の技術の双方が高度に連携し合わなければ、粒子加速器やILCは製造できないのです。


 そして、まさに上記の「超巨大な精密機器」を製造する技術力、ノウハウ等の蓄積こそが「経済力」なのでございます。(詳しくは「超・技術革命で世界最強となる日本 」をどうぞ)


 粒子加速器を国産で製造できる日本は、技術力の蓄積が大きい、すなわち「経済力がある」という話になります(まだ)。現在の日本の「経済力」は、過去のインフレギャップ期に、国民が「需要を満たす」ために供給能力を高める投資を繰り返した賜物でございます。

 現在の我々の豊かな暮らしは、過去の国民の投資の恩恵であり、別に神様が与えてくれた財産では有りません。


 そして、デフレとは、需要が不足することで「投資」を減らし、経済力を損なっていきます。投資が細り、経済力が弱体化すると、「将来の日本国民」が貧困化することになります。デフレは実質賃金や雇用や財政に悪影響を与え、国民を貧困化させますが、究極的には国民の「経済力(モノやサービスを生産する力)を奪い、国家を発展途上国化させるからこそ「悪」なのです。


 デフレが長引くと、国民にルサンチマンが貯まり、同時に妙に達観した「諦め人」が出てきます。経済成長を否定し、
「日本はもう成熟化して、欲しいものはみんな持っている(お前だけだ!、といつも思う)ので、需要が増えることはないよ」
 などと主張してくるわけです。


 冗談言ってはいけません。需要など、人間の「アイデア」次第でいくらでも出てきます


 例えば、皆さんは大規模自然災害でも誰も死なないで済む、「安全」という需要は満たされているのですか。あるいは、病気になっても「決して死なない」レベルの医療サービスは欲しくないのですか。


 あるいは、自動車の自動運転が普及し、誰も交通事故で死なない国は?


自動運転実用化へ 国内メーカーが共同開発
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150624/k10010125431000.html
 ドライバーがハンドルなどを操作しなくても走行できる自動運転の開発競争が世界的に激しくなっているなか、日本のメーカー各社はこの分野で優位にたつため企業の枠を超えて共同開発に乗り出すことになりました。
 自動運転の技術を巡っては、アメリカのIT企業「グーグル」が開発に取り組んでいるほか、ドイツのメルセデス・ベンツなど海外のメーカーも力を入れており、日本勢がいかにこの分野で優位に立つかが課題となっています。
 こうしたなか、トヨタ自動車や日産自動車など自動車メーカー6社と部品メーカーは自動運転の実用化を急ぐため、これまで各社ごとに行ってきた技術開発を共同で行うことになりました。
 具体的には、経済産業省と国土交通省が各メーカーに参加を呼びかけた検討会で、まず共同開発する分野と競争する分野を仕分けします。そして人工知能を使って車載カメラの映像などを分析し安全な走行ラインを判断する技術や、システムにトラブルが起きた際に安全に車を停止する技術など各社が共通に使う分野の共同開発を来年から始める計画です。
 開発には大学や研究機関も参加し、海外の企業に遅れないようスピードアップを図るとしています。自動運転の実用化に向けては国が関わる道路などのインフラ整備や道路交通法など法令の改正も重要で、メーカーと政府がどこまで連携できるかが鍵となりそうです。』


 珍しく、経済産業省と国土交通省が連携し、自動運転実用化に向けた国内メーカーの共同開発がスタートしました。自動運転の実現には、自動車企業のみならず、半導体、家電、インフラ産業も関わります。まさに、国家プロジェクトとしてやるべきなのです。


 新幹線同様に、「インテグレーション(分野を越えた各社の技術、経験等の統合)」が必要な分野であり、まさしく「かつての日本」のお家芸でございます。


 そもそも、国民が豊かでオリジナリティに富む日本国は、
「仕様を守れば、だれが作っても同じ」
 という、いわゆるグローバルスタンダードでの争いには向いていないのです。


 日本国民の高度な需要を満たすために、オリジナルな技術が開発され、オリジナルなモノやサービスが拡大し、それが世界で「高く売れる」。本来の日本の成功モデルを取り戻すためにも、自動運転の技術が早期に実用化することを願います。


 そもそも、日本が世界で初めて、
交通事故で誰も死なない国
 になることを想像すると、夢がありません? リニア新幹線にせよ、ILC(国際リニアコライダー)にせよ、今の日本にはこの手の「夢のあるプロジェクト」が必要なのです。


「今の日本には夢のあるプロジェクトが必要だ!」に、ご賛同頂ける方は、

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