亡国の財政政策

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『ギリシャと地方創生①』三橋貴明 AJER2015.6.16

https://youtu.be/kDM_C2YUqHU

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 明日は6時から「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/


 企業で経理畑が社長に就いた際などに、
いかに売り上げを拡大し、利益を伸ばすのか?
 ではなく、
いかに費用を削減し、利益を伸ばすのか?
 にチャレンジし、ひたすら費用を削減し、結局は利益も減っていく(結果、更なる費用削減)という悪循環に突っ込むことが頻繁にあります。最低限、必要な費用さえも厳しくチェックされ、様々な「手続き」が増え、肝心の営業活動が疎かになってしまうのです。


 わたくしが某カナダ系大企業にいたときは、見積書まで利益額を徹底的に調査され、「調査する部署」の権限がやたら大きくなり、その部署の部長のご機嫌を取らなければ、見積もりも出せない状況に至りました。


 日本の某テレビ局は、やはり経理畑が社長に就いた結果、各部署は「費用一律10%削減」を要求されたそうです。誰もが費用削減に血眼になり、まともな番組が作れなくなり、そのテレビ局は視聴率トップの座から滑り落ちてしまいました


 もっとも、企業で社長が「費用削減至上主義」に陥ることは、これはまあ、日本国家全体に影響を及ぼすわけではありません。社員の方には気の毒ですが、社内政治でガチガチの費用削減主義者が勝利することは普通にあるわけです。


 問題は、国家で↑これをやられると、国民という膨大な数の人々が悪影響を受けるという点になります。


財政健全化の数値目標は見送る 諮問会議で「骨太方針」素案、PB黒字化は中間目標設定
http://www.sankei.com/politics/news/150622/plt1506220033-n1.html
 政府は22日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)と産業競争力会議(同)を開き、今月末の閣議決定を目指す経済財政運営の指針「骨太方針」と新たな成長戦略の素案を提示した。このうち骨太方針では平成32年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化を目指す「経済・財政再生計画(仮称)」を示したが、歳出抑制で数値目標は見送った。
 諮問会議で安倍首相は「財政に対する国の信認を確保し、財政健全化目標達成を堅持する」と述べた。
 「経済・財政再生計画」では30年度までの3年間を「集中改革期間」と位置づけ、PB赤字を国内総生産(GDP)比で平成27年度の3・3%から1%
程度に下げる中間目標を設定。目標達成に不十分であれば追加措置で実施する。
 歳出抑制では数値目標は盛り込まなかった。ただし、過去3年間の取り組みで歳出増加分を1兆6千億円程度にとどめた安倍政権の実績を踏まえ、「あくまで目安」(内閣府)としたうえで、「その基調を18年度まで継続させていく」とした。計画達成に向け、諮問会議の下に専門調査会を設置し、計画の進捗状況を管理することも決めた。(後略)』


 先日のチャンネル桜の番組でも解説しましたが、PBとは財政健全化(政府の負債対GDP比率の引き下げ)の一手法でしかありません。財政健全化するか否かは、
「プライマリーバランス(PB)」
「国債金利」
「名目GDPの成長率」
 の三つの組み合わせで決まります。PBが赤字だろうと、国債金利が低く、名目GDP成長率が十分であれば、財政は健全化するのです。


 すなわち、道具、あるいは手段の一つでしかないPBを、「目標」に掲げるわけで、現在の安倍政権はナンセンス極まりないのです。


 とはいえ、それ以上に酷いのが自民党で、PB目標に加えて「歳出削減の目標」まで「骨太方針」に入れようとしていました。結果、歳出増加の「目安」という、良く分からない目標的なものが入り、玉虫色の決着となりました。
 
 頭が痛いです。
 以前、財政議論を巡る官邸側と自民党側の争いについて、
「ダメなやつと、もっとダメなやつの議論」
 と表現しましたが、実際には、
凄くダメなやつと、さらに途轍もなくダメなやつの議論
 という感じでございますね。


 未だ政府(内閣府)がデフレギャップが存在することを認めているデフレ国で、PB目標や歳出削減の目標を立てようとしているわけですから、話になりません。結局、安倍政権も自民党も、民主党政権同様に財務省に取り込まれ、亡国の財政政策の路線を突き進むことになりそうです。


 そもそも、財政健全化の定義が「政府の負債対GDP比率の低下」である以上、財政目標を立てるなら、政府の負債対GDP比率以外にはありえないのです。


 とはいえ、現実にはPB目標が設定され、さらに歳出削減的な「目安」も入り、今後の我が国の財政政策を縛っていくことになるでしょう。2015年度以降の我が国がデフレに舞い戻ることは、今回の「亡国の財政政策」によりほぼ決定したのではないかと考えています。


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