「主権」と「構造改革」

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『日銀当座預金の正体①』三橋貴明 AJER2015.5.19(7)

https://youtu.be/I8KgC0MxR_w

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 唐突ですが、パソナ・グループの取締役会長を務める竹中平蔵氏が、オリックスの社外取締役候補となられたようで(6月23日の株主総会で決定)。まことに、おめでとうございます。


 ちなみに、オリックスの社外取締役といえば、新浪剛史氏やロバート・フェルドマン氏ら、当ブログ的に非常に「濃い」方々が就任されています。


 オリックスといえば、元会長の宮内義彦氏が、橋本政権から小泉政権期に構造改革の旗振り役を務めた会社でございます。いやあ、分かりやすい、分かりやすい。宮内氏は、規制改革関連の審議会の長を、何と10年以上歴任したのです。審議会の名前はコロコロ変わったのですが(現在は規制改革会議)、トップは常に宮内氏でした。
 
 さて、現在は「農協『改革』問題」に関する書籍を執筆中です(飛鳥新社から刊行予定)。これが結構、洒落にならないわけですが、とにかく一日本国民としてできることを全てやろうと思いっています。


 宮内氏が竹中氏ともども推進した「労働規制の緩和(派遣拡大)」や「農協改革」という名の農協解体、さらには法人税無条件減税、外国人移民拡大、混合診療、電力「自由」化、インフラのPFI推進、あるいは小泉政権期の郵政「改革」、司法制度「改革」などなど、一連の「改革(構造改革)」は、やればやるほど日本国民の生活の安定、「普通に暮らす」という意味の安全保障、経済の中核たるべき中間層を壊し、社会を勝ち組と負け組に分けていきました。


 それぞれの「改革」については、何だかんだと適当な理由がつけられるわけですが、実のところ目的は一つしかありません。
 すなわち、
ビジネスの拡大
 です。しかも、新たに市場を開拓するのではなく、既存の市場において他人の所得を「奪う」という、感心しない形のビジネスの拡大です。


 単に、構造改革という名の「政策」により既存の所得のパイ(あるいは「市場」)に割り込み、新規参入することで他の国民の所得を「奪いたい」レント・シーカーたちがいるだけなのです。無論、レント・シーカーは日本人に限らず、グローバル資本とガッチリと手を組み、政権を動かしています。


 表向きはともかく、実質的にレント・シーカーたちに国籍はありません。何しろ、グローバリストでございます。


 別に、ビジネスや利益を否定する気はありません。わたくしにしても、一企業の経営者として日々、利益のために働いています。


 とはいえ、一部の企業や経営者、投資家だけが富み栄え、大多数の日本国民が貧困層と成り果てた日本国になるなど「嫌だ」と思っているわけでございます。そこが、「彼ら」と決定的に違います。


 これはもはや、価値観の問題であり、「彼ら」を説得することは未来永劫できません。


 ところで、上記の様々な「構造改革」は、民主主義のプロセスを経て戻すことができる可能性があります。すなわち、わたくし達と価値観を同じくする政治家が政策を変更すれば、再び「国民経済」中心の日本に戻れるかも知れないのです。


 「彼ら」としては、当然、そんなことをされてはたまらないので、「国際協定」により国民の主権を制限し、構造改革の後戻りを防ごうとします


 何の話かと言えば、もちろん「TPP」です。TPPとは、細かい話は色々とありますが、大元のプロトコルとしては、
「国際協定により国民の主権を制限し、民主主義により構造改革のプロセスが後戻りすることを防ぐ手法」
 でしかないのでございます。


国連専門家グループ、TPP等の貿易協定とその秘密交渉に懸念表明

http://news.braina.com/2015/0605/rule_20150605_001____.html
 国連の専門家グループは6月2日、TPPなど3つの自由貿易協定に関して、協定が経済面でなく、健康や食品安全、労働基準、著作権など基本的な人権に関連する面を含み、それが秘密交渉として進められていることについて、緊急に懸念を表明する声明を発表した。
 10名の専門家グループは、現在、関係国で交渉が進行中のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、TIIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)、TiSA(新サービス貿易協定)に関して、例えば薬剤のビジネスのための特許権の強化(保護期間の延長など)など、産業界などの一部の経済的利益のために、公共的な基本的な人権(健康保護、食品安全、労働基準)の水準を低下させる恐れなどのマイナスの影響面を含んでいるとしている。
 そのために、専門家グループは、これらの貿易協定の条文の草案を、各国の議会や、市民社会に公表して、検討のための十分な時間を確保し、民主主義的に賛否をとるべきであると主張している。
 なお、日本国内でも、TPPに知的財産条項が含まれ、しかも、伝えられている草案では、著作権保護期間の70年への延長や、著作権侵害の非親告罪化など、日本にとっては大きな問題のある条項が含まれている事に対しては、think TPPIP(TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム)が3月に、「TPP交渉から知的財産条項の除外を求める緊急声明」を発表している。』
 
 無論、経済面だけ見ても問題が山積
みなのですが、TPPは他にも安全基準、労働規制、著作権、さらには(個人的に一番問題だと思っている)「投資」という分野にまで踏み込み、構造改革の永久化を図るメニューを「秘密交渉」で推進しているわけです。こんなものに賛成するのは、「民主主義の否定」であり、「国民主権の放棄」です。


 まさに、国連専門家グループの提言通り、
「貿易協定の条文の草案を、各国の議会や、市民社会に公表して、検討のための十分な時間を確保し、民主主義的に賛否をとるべき」
 なのです。
 とはいえ、そんなことをしたらTPPが通るわけがないため、ギリギリまで情報開示せず、最後の瞬間に国会で、
賛成? 否決?
 と、批准にかけるという無茶苦茶な、明らかに民主主義のプロセスを素っ飛ばした乱暴なやり方をしてくるでしょう。韓国の米韓FTAの国会批准がそうであったように。


 結局のところ、上記の類の問題の「全体像」を国民が理解しない限り、日本国民の主権喪失を止められません。わたくしも精一杯、情報発信に努めますので、皆様も支援してくださいませ。


 昨日のコメント欄で、noname様が素敵な言葉(元ネタは懐かしのARMSでございますね)をご紹介くださいました。


「人の足を止めるのは絶望ではなく"諦観"、人の足を進めるのは希望ではなく"意志"」


「日本国民の主権を奪うTPPに反対する!」に、ご賛同下さる方は、

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