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『日銀当座預金の正体①』三橋貴明 AJER2015.5.19(7)

https://youtu.be/I8KgC0MxR_w

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 徳間書店から「超・技術革命で世界最強となる日本 」が刊行になりました!
 
 


 現在の日本は、未だにデフレギャップ(総需要の不足)を抱えるデフレ状態ですが、将来的には生産年齢対総人口比率の低下により、インフレギャップ(供給能力の不足)に陥る、しかも「恒常的なインフレギャップ」になることは確定しています(少なくとも、十年単位では)。


 インフレギャップの「正しい解消法」は、外国人労働者の受け入れではなく生産性の向上です。生産者一人当たりの「モノ・サービス(付加価値)の生産」を増やすのです。


 生産者一人当たりの生産が増えると、GDP三面等価の原則により、「生産者一人当たりの所得」も増えます。所得分配の話は今回は置いておきますが、とりあえずマクロ的には「国民が豊かになる」のです。


 豊かになった国民は消費や住宅投資などを増やすため、生産性向上による供給能力の向上は、総需要も増やします。


「総需要が増えたら、インフレギャップが埋まらないじゃないか」
 と、思われたかも知れませんが、それでいいのです。インフレギャップが埋まらない以上、また「生産性向上」です。これを繰り返すことで、国民経済は成長していきます。経済成長とは「インフレギャップ+生産性向上」以外の理由では、ほとんど起きません。


 生産性向上を達成するためには、投資が必要です。投資とは、言うまでもありませんが「現在の需要(GDP)の一部」です。


 というわけで、政府が将来の生産性向上のための投資を「今」することで、
将来のインフレギャップを埋める投資をすることで、現在のデフレギャップを埋める
 という、一石二鳥の効果をもたらすのです。


 さらに、当たり前ですが政府の投資、別名「プロジェクト」は、民間の技術開発投資も促ます


<ILC>「心臓部」コスト低減へ新技術
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201505/20150523_22005.html
 超大型加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の心臓部と言われる超電導加速空洞の製造に不可欠な「電解研磨」の大幅なコスト削減に、表面処理加工業のマルイ鍍金(めっき、兵庫県姫路市)の東北工場(八戸市)が挑んでいる。岩手、宮城両県境にまたがる北上山地へのILC誘致に向けて、同社は「東北発の技術で誘致を後押ししたい」と意気込む。
 加速空洞は希少金属のニオブ製で長さ約1メートル。ILCでは1万7000台以上をつなげて使う。全長31キロの直線トンネルの両端から、ほぼ光速まで加速した電子と陽電子のビームを正面衝突させるため、ナノメートル(10億分の1メートル)単位の精密さが求められる。(後略)』


 国際リニアコライダー(ILC)は、超伝導の加速空洞(この辺の話は「超・技術革命で世界最強となる日本 」をお読みください)を1万7千台ずらりと並べ、30キロメートルを超える空間の両端から5ナノメートル(10億分の5メートル)の超平行ビームを飛ばし、計測器の個所でぶつけるという、凄まじい「超技術」が使われます。すでに、日本にはILCのプロジェクトを見越し、電解研磨の技術開発に挑んでいる企業があるわけです


 将来はどうなるか、分かりません。それでも将来のために果敢にチャレンジする技術者たちがいる。これこそが、日本の強みであり、希望だと思います


 今回の「超・技術革命で世界最強となる日本 」では、スーパーコンピュータ「睡蓮」、リニア新幹線やインフラ技術、高速加速器やILC、そして軍事技術を中心に、国民経済における「技術投資の意味」を取り上げました。是非、ご一読を。


「将来のための技術開発投資を!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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