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『日銀当座預金の正体①』三橋貴明 AJER2015.5.19(7)

https://youtu.be/I8KgC0MxR_w

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 明日は文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/


 首都高速道路内環状の大橋-大井間が開通し、これまでとは比較にならない「生産性」で東京都内を移動しております。五反田から潜れば、新宿や池袋までは、山手トンネルが空いていれば、まるでワープしたかのごときです。何しろ、頭の上を走っている山手通りは、基本的には渋滞しておりますので。


 というわけで、文字通り「インフラ整備による生産性向上」の効果を、身をもって味わっている「三橋貴明」ではございますが、実は首都高速道路全般は、そんな呑気なことを言っていられる状況ではありません。何しろ、首都高速道路が開通したのは半世紀前、前の東京五輪の時代なのです。


 週刊SPA!に、首都高を日常的に使っている身としては、戦慄せざるを得ない記事が載っていました。


首都高、築50年超の路線は腐食でボロボロ――「首都圏インフラ」老朽化の危機
http://nikkan-spa.jp/854340
 51年前に開催された東京五輪に際して、大規模なインフラ開発が行われた首都圏。しかし、2度目の東京開催となる’20年五輪を控えた今、足元を支えるインフラは次々に老朽化の危機を迎えている。現地で目にしたその惨状は想像を絶するものだった……
<首都高速道路>築50年超の路線は腐食で鉄筋剥き出しに

 ’20年の東京オリンピックに向けた「おもてなし」の最優先課題として、急ピッチで進められている首都圏のインフラ整備。しかし、5年後の未来に期待してばかりはいられない「ガタガタ」な状況が今、われわれの足元を脅かしているのだ。
 都心の大動脈として、一日に100万台もの車両が行き交う首都高速道路。東京の平均的な一般道の5倍という交通量からも、その重要度がうかがい知れる。’64年の東京五輪開催に合わせて突貫工事で建設されたこの高速道路は、用地買収コストを避けるため、路線の8割が河川や一般道の上空の高架を通っている。
 だが、技術の粋を凝らした「空中作戦」が、今や負の遺産になっている。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏は語る。
「災害によって首都高が崩壊することで懸念される第一の問題は、その下を走る一般道が寸断されてしまうことです。特に首都高の環状線では、その“輪”の中に国の中枢機関が集中している。そこに至る道が塞がれてしまうと、国の機能が完全に麻痺します」(後略)』


 実際に走れば分かりますが、首都高速道路(銀座線や羽田線など)は、明らかに「老朽化」しており、早急に大々的なメンテナンスが必要な状況となっています。しかも、首都高の多くは高架の上を走っているため、渡辺氏が語っている通り、大震災などで崩れると、下の一般道路も寸断されます。東京中心部は、出入りがままならない状況になるでしょう。


 というわけで、首都高のメンテナンスは必須なのですが、単に停めて工事をするだけでは東京圏の物流が麻痺します。幸い、首都高は多くの路線で「迂回」が可能な構造になっています。ここに外環自動車道が東名まで(せめて)開通すれば、そもそも首都高に流入する車は減るでしょう。


 都心に用がない車は外環や圏央道で迂回させ、一部ずつ、改修していかなければならないわけです。これはもはや「国家プロジェクト」として実施しなければ、東京都だけでは手におえないと思います。今から始めても、東京五輪までは終わらないと思いますが、それでもやる必要があります。別に、東京のインフラは五輪のためだけに存在しているわけではありませんので。


 無論、地方経済を再生し、東京一極集中を緩和するために、各地におけるインフラ整備も必須です。ややこしいですが、現在の日本は「東京一極集中」という問題を解消するため、東京のインフラを何とか補修し、崩壊を先延ばししつつ、地方にインフラを整備し、東京からの人口や企業の移転を図る必要があるのです。


 上記を実現することで、東京のインフラは維持しつつ、人口や産業が各地に分散し、我が国は安全保障面でも強固な国と化し、かつ生産性を高めやすい環境が実現します。


 変な話ですが、このまま首都圏のインフラ老朽化を放置しておくと、いずれは、
インフラがボロボロになっており、首都直下型地震に耐えきれそうにないため、東京から地方に移転する
 人口や企業が増えていくことになると思います。


「東京のインフラが老朽化し、利用不可能となった」

「東京が大震災で崩壊した」

 といった理由で、東京一極集中が解消したとしても、さすがにこれは日本国のためにはならないと思うのですが、いかがでしょうか。


 いずれにせよ、日本はインフラストラクチャーの大々的な整備の時期を迎えているのです。


「日本はインフラの大々的な整備時期を迎えている」に、ご賛同下さる方は、

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