凡庸という悪魔

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『財務省が一番いやがること①』三橋貴明 AJER2015.5.12(9)

https://youtu.be/taaHl7uoM3o

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  本日は19時30分より『Voice』特別シンポジウム『日本の資本主義は大丈夫か――グローバリズムと格差社会化に抗して』が開催されます。( パネリスト:小浜逸郎、三橋貴明、中野剛志)
http://peatix.com/event/79834


 夕刊フジで「断末魔の中韓経済」連載中です。


【断末魔の中韓経済】中国が躍起になって日本をAIIBに招き入れようとする背景と窮状
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150514/frn1505141550002-n1.htm


 いま、心が震えました。

【イブセキヨルニ】


 この物語がいつまでもフィクションでありますように。(詳細は明日!)



 さて、凡庸という悪魔といえば、藤井聡先生の新著「〈凡庸〉という悪魔 (犀の教室) 」のタイトルでございますが、昨日ご紹介した動画、


【藤井教授都構想シリーズ「最終回」】
https://www.youtube.com/watch?v=7ny3GK34ePw


 で、藤井先生が解説されている通り、ナチスの高級官僚で「ユダヤ人の輸送計画」を命令に基づき遂行し、効率的にユダヤ人を収容所に送り込む指揮を執ったアドルフ・オットー・アイヒマンに対する、全体主義の研究家でユダヤ人のハンナ・アーレントの評価です。


 アルゼンチンでモサドに捕らえられたアイヒマンは、裁判にかけられます。裁判において、アイヒマンは、
自分は官僚として命令に従っていただけ
「命令に従わないと、ドイツの国内法で処罰された」
 と、無感情に述べ続けました。


 「法律に従った官僚」という視点で見ると、アイヒマンは別に「悪」でも何でもないわけです。とはいえ、実際にアイヒマンは、少なくとも現代の価値観から見れば巨大な悪を成したのです。というわけで、藤井先生の動画から引用させて頂きます。


「そこで彼女(ハンナ・アーレント)は気づくんですね。なるほどと。本当に純粋な悪は悪意に宿るのではなく、何も考えていない思考停止こそが、最大の悪であることに、彼女は気づいたんです」
 
 凡庸という悪魔。


 わたくしはなぜか、一般人の立場でありながら、テレビに出ることが多いわけです。そして、気が付きました。


 テレビに登場するコメンテータ、評論家といった方々が、様々な問題、課題について真剣に考えたことなどなく、単に「空気」に流され増税を推進し、公共投資を否定し、公務員や農協、土木業者、電力会社などを「既得権益」であると叩き、大阪都構想について賛成の意見を述べるのです。(というわけで、時々、わたくしがデータに基づき「空気を破壊する」反論をすると、ギョッとされるのです)


 何にも知らない人たちが、巨大な影響力を持つテレビで、「空気」に基づき、間違った意見を述べる。結果、社会の「空気」の濃度が増し、今度は別の人も「空気」に基づき、間違った意見を述べる。


 悪循環が続いていきます。


 大阪都構想について、ある大阪市在住の方から、
「大阪都構想賛成です。やはり、二重行政は廃止しなければいけませんよね~」
 と、言われたので、
「二重行政を廃止して、余った予算はどうするんですか。大阪府の借金返済に使われるんじゃないんですか。そうなると、旧大阪市民は税金を旧市外で使われる羽目になる上に、旧市内で使われないという事なので、その分、GDPが減りますね。景気が悪化して、自分たちの税金が旧大阪市の外で使われたとして、何か皆さんにメリットがあるのですか?」
 と、聞くと、
う~ん・・・。でも、やはり二重行政は無くさなければなりませんから

 と、返されました。

 典型的な「思考停止」状態ですが、この方を責めようとは思いません。普通にテレビや新聞といったメディアにのみ接していれば、まさに「普通に」大阪都構想という名の大阪市解体構想について、「ニジュウギョウセイガー」と賛成になってしまうのでしょう。


 普通で、そして愚かです。つまりは、凡庸です


 ちなみに、三橋は「TPP」「原子力発電所」「大阪都構想(という名の大阪市解体構想)」など、様々なイシューについて、語り始めるのが「遅い」と思います(気が付かれませんでした?)。それは、知らないことについて中途半端な知識で語り、上記の「空気」を醸成することを嫌悪しているためです。


 TPPにしても、原発をはじめとするエネルギー安全保障の問題にしても、大阪都構想にしても、きちんと勉強し、自分なりに消化してから語り始めるので、
「何でもっと早く○○について発言してくれなかったんですかっ!」
 と、不満を持たれている方も多いのではないかと思います。とはいえ、中途半端な知識で「言論」をしてしまうと、結局は自らもまた「凡庸という悪魔」になってしまうとわかっているのです。大変残念ながら、この種の問題意識を共有しているテレビ出演者は、本当に限られた方々しかいません。


 人間は、誰も完璧ではありません。時間も有限です。

 誰もが「三橋貴明」のように、「全国の原子力発電所や火力発電所を回り、取材した上で原発について語り始める」などということはできないと思います。とはいえ、わたくしはそうしている、そうするという話です。


 結局のところ、凡庸という悪魔、真の意味で国家という共同体を破壊する「悪魔」を醸成する機能は、現代人の社会生活にシステムとして組み込まれているのでしょう。テレビに登場するコメンテータ、評論家は、次々に「新たな材料」を与えられ、料理することを求められ、時間的な制約もあり、「空気」に合わせた発言をして、空気を濃くする。


 視聴者の方は、当たり前ですが仕事は「言論」でも何でもないため、「三橋貴明」のように「正しく知るために、調べて回る」などということは不可能です。テレビから垂れ流される「間違った情報」に染まり、空気を醸成し、凡庸という悪魔に落ちていく


 それでも、抗いたいのです。


 結論ですが、わたくしは別に「藤井聡を信じろ」「三橋貴明を信じろ」などと言いたいわけではありません。ただ、考えて欲しいのです


「誰が言っているから正しい」
 ではなく、
「何が正しいのかを、一人一人が考え始める」

 ことによってのみ、「凡庸という悪魔」の脅威を引き下げることが可能になります(消滅させることはできないでしょう)。 「誰が」ではなく「何が」正しいのかを考えるための材料をご提供することが、現在のわたくしの仕事だと考えているのです。
 
 大阪市民の皆様。あと二日。どうか、「過去の大阪市」「現在の大阪市」「将来の大阪市」について真剣に考えた上で、住民投票に臨んで頂きたくお願い申し上げます。


「大阪都構想と称する大阪市解体構想に反対する」に、ご賛同下さる方は、

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