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『経済力の正体①』三橋貴明 AJER2015.4.21(7)

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一般参加可能な講演会

5月9日(土) 熊本市国際交流会館 18時00分より三橋貴明講演「日本と台湾の明るい未来を築くためには
5月15日(金) 19時30分より『Voice』特別シンポジウム『日本の資本主義は大丈夫か――グローバリズムと格差社会化に抗して』
パネリスト:小浜逸郎、三橋貴明、中野剛志
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 本日24時からラジオ関西「なんでもカウンセリング~You&Me~」に出演します。http://jocr.jp/blog/nandemo.php


リニア、時速603キロメートルを記録 世界最高速更新 JR東海が山梨で有人走行試験
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21H1K_R20C15A4MM0000/
 東海旅客鉄道(JR東海)が21日午前に山梨県で実施した超電導リニア車両の有人走行試験で、世界最高速となる時速603キロメートルを記録した。16日に自らが出した世界記録(同590キロメートル)を更新、鉄道史上で初めて600キロメートル台に達した。同社はギネス世界記録の認定を申請する。(後略)』


 2027年に東京-名古屋間で、2045年(!)に名古屋-大阪間が開業予定のリニア中央新幹線ですが、昨日、山梨県の有人走行試験において「時速603キロメートル」を記録し、世界最高記録を更新しました。人間が「地上」を時速600キロ超で移動したのは、人類史上初めてのことでございますね。

 興味深いのは、実験センターの遠藤泰和所長が、
超電導リニアは高速になるほど安定感が増す
 と、語っていることです。


 JR東海は、東京-名古屋間は時速505キロで開業する予定になっていますが、その後、新幹線同様に速度が少しずつ上げられていく可能性があるわけです。

 時速505キロで、東京-名古屋間がおよそ40分なので、時速600キロだと、約33分になります。東京-名古屋間がざっと33分! 夢が広がりますね。


 東京-大阪間でいえば、時速505キロでおよそ65分。ということは、時速600キロだ約55分。一時間切ってきます!


 リニア中央新幹線は、南アルプスルートで建設されます。当初は甲府から茅野に向かい、伊那から飯田に抜けるルート、あるいは茅野から木曽福島、中津川に抜けるルートも検討されていました。理由は、甲府と名古屋を直線で結ぶルートは、南アルプスの2000mから3000m級の山々の下を掘りぬかなければならないため、土木技術的に困難と考えられていたためです。


 ところが、その後、土木技術は大いに進歩しました。以前は不可能と思われていた南アルプスルート(約20キロメートルのトンネルを掘ります)、つまりは甲府から名古屋に直線的に向かうルートも、技術発展により「建設可能」という時代になったわけです。


 ちなみに、鉄道トンネルとして世界最長なのは青函トンネルで、全長53.85キロメートルです。リニア中央新幹線は、品川-名古屋間約285キロメートルのうち、およそ250キロ、つまりは約88%がトンネルになる予定です。最も長いトンネル部分は、第一首都圏隧道から第二首都圏隧道に続く、品川から相模原市緑区大島の相模川橋梁までの42キロメートルの部分になります。

 また、岐阜県可児市から名古屋駅までの第一中京隧道も34.2キロメートル。さらに、山梨県南巨摩郡早川町から長野県下伊那郡大鹿村まで通る南アルプス隧道も25キロメートル、飯田市から中津川まで延びる中央アルプス隧道も約23.3キロメートル。


 トンネル、トンネル、トンネルです。

 250キロメートルの88%なので、トンネルの総延長距離は220キロメートルに達するわけです。まさに、日本の土木技術の「供給能力」が問われることになります。


 これだけ長大なトンネルを掘りぬくと、土砂の量も凄いことになります。NHKの報道によると、リニア新幹線のトンネルから発生する建設発生土は5680万立方メートル。東京ドーム45杯分とのことでございます

 ちなみに、先日開通した首都高速中央環状線の山手トンネル「大島(渋谷の近くです)-大井間」の建設発生土がおよそ100万立法メートルでした。リニア新幹線の方は、何と山手トンネル南区間の57倍もの建設発生土になるわけです。


 リニア中央新幹線工事で発生する建設発生土のうち、愛知県部分については「愛知県珪砂鉱業協同組合」が受け入れる意向を示しています。具体的には、県有地で採掘したガラスや陶器の原料について、今後10年程度で採掘を終え、その後は埋め戻す必要があるため、リニア工事の土砂を利用したいとのことでございます。

 組合は、
「埋め戻すには1300万立方メートルの土砂が必要になるため、リニアの工事で発生する土砂を活用できればありがたい。愛知県やJR東海から要請があれば受け入れを検討したい」
 と語っています。


 総延長距離220キロメートルをトンネルでくりぬく、と書くのは簡単ですが、実際の「現場」には様々な「技術」「調整」「決断」が必要になるという話でございますね。


 この手のプロジェクトが始まると、途端に、マスコミの多くは、

「技術的に問題があって・・・」

「環境的に不安があって・・・」

 と、ネガティブな印象操作をしてくるわけでございますが、その手の「問題を克服」しようとしたとき、技術が進歩するのです。リニア中央新幹線が開業したとき、実際に我が国の土木技術は「技術ブレイクスルー」と呼称するに相応しい進化を遂げていると確信しています。


 それ以前に、「日本国民が人類の中で、最も高速で地上を移動できるようになる」というだけでも、無茶苦茶に夢があるではないですか。現在の日本には、この手の夢がある「未来のため」のプロジェクトが必要だと確信するわけでございます。

 (明日に続きます)


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