瀬戸際のギリシャ

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『高度成長期に学ぶ①』三橋貴明 AJER2015.3.10

https://youtu.be/cAze-cExL_s

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一般参加可能な講演会

3月28日(土) 12時より『シンポジウム「台湾映画『KANO』にみる、忘れられた台湾史と今の日本人に求められるもの」』 文京区シビックセンターにて。

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 明日は7時からTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/


 さて、久々にギリシャ。


 EUやIMFなどとの間で、「改革」を条件に支援が四か月延長されたギリシャですが、一応、これまでのところ資金返済は予定通り行われています。とはいえ、ギリシャ政府の手元資金は枯渇しつつあり、EU側が納得できる「改革」を実施しない限り、債務不履行の危機がまたもや訪れることになります。


 EUやIMFが何の「改革」を要求しているかと言えば、労働市場改革や年金制度改革です。つまりは、「小さな政府」を目指した構造改革なのです。当たり前ですが、財政支出は「削減」です。


 え、それって、緊縮財政では・・・?


 と、思われた方が多いでしょうが、その通りです。ギリシャ政府はEUから支援延長と引き換えに、緊縮財政を要求されているのです。


 とはいえ、ご存知の通り、SYRIZAを中心とするチプラス政権は、「反緊縮」を標榜して成立した政権です。この上、緊縮財政路線を進むとなると、露骨な公約違反になってしまい、国民は怒り心頭に発することになるでしょう。


 チプラス首相は、3月16日に現地紙のインタビューにおいて、
いかなる形の財政緊縮策の復活も受け入れられない
 と、明言。


 とはいえ、EUが最も重要視している「改革」は、年金制度改革なのです。年金支出を削減した場合、これは間違いなく緊縮財政になります。


 チプラス首相は、上記インタビューにおいて、過去五年間のトロイカ(EU、IMF、ECB)の支援下での政策が、前例のないリセッションに繋がり、過去最悪の失業率をもたらし、人道的な危機にまでつながったと主張しています。それは、確かにその通りです。


 とはいえ、EUからの支援は「改革」という呼び名の緊縮財政が前提となっており、時間切れが迫っています


ギリシャ資金日増しに枯渇、支援は改革条件=ユーログループ議長
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0WJ55620150317
 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は17日、ギリシャの手元資金は枯渇しつつあり、一段の支援を受けるには経済改革に取り組む必要があるとの考えをあらためて示した。オランダRTLテレビとのインタビューで述べた。

議長はギリシャが時間稼ぎをしていると思うかと問われ、そうは思わないと発言。「ギリシャの手元資金は日に日に減っており、圧力が高まっている」とし、「繰り返しになるが、ギリシャが本格的な措置を講じ必要な改革で前進した場合に限り、緊急支援を得ることができる」と述べた。
議長の発言を受け、ギリシャの政府報道官は脅しには屈しないと反論し、対決姿勢を鮮明にした。
議長はまたBNRラジオとのインタビューで、ギリシャがユーロ圏離脱に向かっているとは考えていないと述べた。
欧州の機関はギリシャやその他の国が深刻な金融ストレス下に置かれた際に何が起こるのか熟慮したとし、「それが離脱のシナリオに直結することはない」と指摘した。(後略)』


 結局、ギリシャ政府はEUに対しては、「はい、はい。改革、改革」と誤魔化しつつ、国民には「緊縮財政には戻らない!」と大見得を切り、資金繰りをこなしていくしかないという、まさに「瀬戸際」の状況に至っているわけでございます(ギリシャは元々瀬戸際でしたが)。


 上記の「構造」に対しては、ギリシャ国民はもちろんのこと、ドイツ国民までもがウンザリしているようです。


 ドイツの公共放送ZDFが3月13日に公表した世論調査によると、52%のドイツ国民が、
ギリシャのユーロ圏残留を望まない
 と回答したとのことです。2月は41%だったので、10%アップでございます。


 ドイツ国民がウンザリするのも、無理もなく、ギリシャは第二次世界大戦中のナチスの占領に対する賠償金をドイツ側に求め、ショイブレ独財務相の発言に抗議するなど、挑発的な行動を繰り返しています。しかも、ギリシャのカメノス国防大臣は、
「もしギリシャが破裂すれば、次はスペインとイタリアだ。そして、いずれはドイツも破裂する
 と、脅迫チック(そもそも「破裂」の定義がよく分からないのですが)な発言をするに至っています。


 何というか、まるで「どこかの国」そっくりなのですが、いずれにせよ「ユーロにギリシャが加盟している」という構造が継続する限り、ギリシャ問題は収束を見ないでしょう。


今月「デフォルト」の状況になってもおかしくない段階なのですが、いずれにせよ「国際協定(ユーロの場合はマーストリヒト条約)」に自国の主権を委ねることが、いかに「重大な話」なのか、現在のユーロやドイツ、ギリシャを見ていれば分かります。


 日本の政治家は、「日本国の主権」について、改めて真剣に考えて欲しいと思うのです。
 というわけで、明日はTPPです。


「日本の政治家は『主権』について真剣に考えるべき」に、ご賛同下さる方は、

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