安倍政権の真実

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『国の借金シンドロームの治療(後編)①』三橋貴明 AJER2015.2.24(3)

http://youtu.be/_OAuQJWGWCc

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一般参加可能な講演会

3月28日(土) 12時より『シンポジウム「台湾映画『KANO』にみる、忘れられた台湾史と今の日本人に求められるもの」』 文京区シビックセンターにて。

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 現在の経済学というか「経済政策学」において、
政府の支出を切り詰める、緊縮財政
 と、
政府の規制を緩和し、公的部門の民営化を図る構造改革
 は、基本的にパッケージになっています。官庁でいえば、財務省と経産省が組んでいるわけですね。


 例えば、医療分野でいえば、診療報酬を引き下げるという「政府支出削減」をしつつ、混合診療を解禁。公的部門を民間の「投資家」に自由診療の市場を「開放」し、国民の「命」をビジネスの種に儲けを拡大して頂くわけでございます。

 というわけで、緊縮財政派にとっても、構造改革派にとっても、「デフレーション」というのはまことに美味しい環境です。デフレ下では税収が減らざるを得ません。財政赤字は必ず拡大するのです。


 財政赤字の拡大を受け、
「このままでは国の借金で破綻する~っ! 増税だ! 政府の支出削減だ! 公的分野を民営化し、民間活力を導入し、外資を含めた投資家の皆様にビジネスを提供しよう!
 という流れで、国家の公的部門がレント・シーカーたちの食い物にされていくわけでございます。


 世界最大の対外純資産国であり、経常収支黒字が延々と続き、インフレ率が超低迷。さらに、日本銀行が国債を買い取り続け、政府の実質的な負債が減少していっているにも関わらず、我が国で、
「クニノシャッキンガーッ!」
 との声が静まらないのは、政府が財政支出拡大という正しい政策に踏み切ると、デフレが終わり、財政が健全化(=政府の負債対GDP比率の低下)してしまうためです。すると、緊縮財政や構造改革がやりにくくなってしまうわけでございます。


 現在の日本で「民営化」「規制緩和」の声が高まっているのは、デフレにより財政赤字が拡大しているからに他なりません。構造改革と緊縮財政は、目指す方向性としては一致しているのです。


『行政効率化、民間目線で指南 諮問会議で民間議員提言
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H3J_R10C15A3PP8000/
 政府は11日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開いた。公共サービスの効率化に向け、民間議員は国の機関や自治体、第三セクターなどに改善策を指南する民間企業や専門家による改善チームをつくるべきだと提言した。医療や公共事業の分野では、政府や自治体と企業が連携し、支出抑制につながる仕組みを整えるべきだと強調した。(中略)
 公的医療費の抑制にも民間のノウハウを生かすべきだと民間議員は強調した。官民連携で健康管理による予防や慢性疾患対策を進めることで、医療分野の支出が抑えられるとの考えだ。
 参考になるのが広島大学発ベンチャーのDPPヘルスパートナーズ(広島市)だ。同社は協会けんぽの広島支部と連携し、糖尿病患者に食事などの指導をすることで、人工透析につながるリスクを減らすことに成功した。提言では、官民の連携を促すため「規制改革と共に、診療報酬や介護報酬、保険料、補助金制度、地方交付税の改革をすべきだ」と指摘した。
 公営住宅や有料道路、空港などの整備や維持管理について「PPP(官民パートナーシップ)やPFI(民間資金を活用した社会資本整備)で実施することを原則とすべき」と提言した

 足元で増加傾向の対日直接投資についての報告もあった。安倍首相は「(近日中に)対日直接投資推進会議を開き、政策パッケージを取りまとめたい」と語った。』


「医療や公共事業の分野では、政府や自治体と企業が連携し、支出抑制につながる仕組みを整えるべきだと強調した」


 結局、安倍政権は小泉政権期同様に、「民間活力至上主義」に戻りつつあるようです。少なくとも、総理主導の経済財政諮問会議の民間議員たちは、緊縮財政と構造改革をパッケージで実施するように提言しています。そして、彼らの「教理」に従うならば、これでいいのです。


 なぜならば、緊縮財政と構造改革を同時に実施すると、国民経済はデフレ化せざるを得ないためです。緊縮財政も構造改革も、基本的には物価を抑制するための政策なのです。


 国民経済がデフレに舞い戻ると、当たり前ですが名目GDPが成長しなくなり、税収も減ります。


 すると、またまた、
緊縮財政だ! 政府の支出を聖域なしに見直せ! 民間活力を導入し、公的サービスを投資家に捧げろ!
 という話になり、デフレを深刻化させる構造改革、緊縮財政が推進されていくでしょう。


 現在の安倍政権が過去の政権(小渕・麻生政権のみ例外)と異なる部分は、単に「デフレを問題視している」あるいは「デフレを問題視している風に見える」点のみになります。


 デフレ対策を推進するならば、総需要を拡大する財政支出に踏み切らなければなりません。ところが、財政出動の拡大は、上記「緊縮財政&構造改革」路線と真っ向から対立し、しかも財政出動の拡大などした日には、デフレから脱却してしまうではないですか!

 というわけで、総理自ら、
「デフレは貨幣現象である」
 と、間違った認識を表明し、金融政策のみを拡大することで、デフレ対策を推進しているポーズをとるわけです。金融政策のみを拡大すれば、円安により外国人投資家が日本株を買い、日経平均が上がり、政権支持率は維持されます


 他方、実質賃金が下落し、デフレからの脱却は果たせないでいますが、ご心配なく。

 デフレから脱却しなければ、名目GDPと税収が増えませんので、財政赤字が結局は拡大します。すると、それを理由に「緊縮財政&構造改革」路線を推進。何しろ、両者ともにデフレ化政策ですから、我が国のデフレはひたすら深刻化します。


 すると、
デフレ脱却です! デフレは貨幣現象です!
 と、総理が叫び、金融政策のみが拡大され、日経平均が上昇。国民が貧しくなっていく中、何とか支持率を維持する。


 これが、現在の安倍政権の真実というわけです。

 さあ、どうしますか。我が国の主権者、日本国民として、是非、ご意見をお聞かせくださいませ。


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