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チャンネルAJER更新しました!

『混迷の日本①』三橋貴明 AJER2015.1.20(7)

http://youtu.be/MzVOqXpdh0g

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一般参加可能な講演会のお知らせ。

2月21日(土)TKPガーデンシティ仙台「2015年の日本の国民経済と企業の成長戦略」 お申し込みはこちら から。

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 さかき漣が全面リニューアルした文庫版「コレキヨの恋文 (PHP文庫) 」が、PHP研究所から刊行になりました。今回、文庫版をお買い上げ頂いた皆様には、藤井聡先生にもご参加頂いたスペシャル鼎談動画のプレゼント・キャンペーンがあります。
http://rensakaki.jp/release/korekiyo.html  

 文庫版をご購入いただいた方は、是非とも上記ページから動画をダウンロードして下さい。


 チャンネル桜「桜プロジェクト」に出演いたしました。

【世界経済】G20とEUへの助言、財政出動とギリシャの切り離しを[桜H27/2/11]
http://youtu.be/KmfxQIkWn2g
【農協改革】誰のための改革か?外資のための市場原理より国民のための食料安保を[桜H27/2/11]
http://youtu.be/FunawOLJ-IM
【大阪都構想】大阪市民限定の住民投票、大阪市5分割は是か非か?[桜H27/2/11]
http://youtu.be/vWyLbRdzHVQ
【明るい経済教室】経済と国柄の分岐点、生産性向上と外国人労働者導入のどちらを選ぶ?[桜H27/2/11]
http://youtu.be/Z0y-_2g8w88
【印象操作】国家破綻危機の嘘、国の借金1000兆円超の内実は?[桜H27/2/11]
http://youtu.be/OazOQiFv4mU


 さて、改めて藤井先生が「三橋貴明の「新」日本経済新聞」で指摘した「7つの事実」について考えてみましょう。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/


事実1:今回の住民投票で決まっても、「大阪都」にはなりません。
事実2:今の「都構想」は、要するに「大阪市を解体して五つの特別区に分割する」ことです。
事実3:年間2200億円の大阪市民の税金が市外に「流出」します。
事実4:流出した2200億円の多くが、大阪市「外」に使われます。
事実5:特別区の人口比は東京は「7割」、でも大阪では「たった3割」
事実6:東京23区の人々は、「東京市」が無いせいで「損」をしています。
事実7:東京の繁栄は「都」という仕組みのせいでなく、「一極集中」の賜(たまもの)です。


 上記「事実」のうち、1、2、5、6、7については、単なる「事実」であるか、あるいは「大阪都構想」とは直接的に関係がない話でございますから、これに目くじらを立てるのは「異常」というものです。


 例えば、上記「事実1」について、
「嘘だ!」
 という場合、住民投票が成立すると、「大阪府」が「大阪都」になると主張していることになります。実際には、そんなことはありません


 事実2の通り、今回の住民投票は政令指定都市である大阪市を、五つの区に分割し、大阪府の下に編入することの是非を問うものです。わたくしは東京都民ですが、区民でもあります。東京都の各区は、「東京市」ではなく「東京都」の下に存在するものです。


 大阪府の下に大阪市という政令指定都市がある現状を変更し、大阪市を消滅させ、各区を大阪府の下に編入すること。これが「大阪都構想」であり、他に焦点はありません。 


 ところで、政令指定都市(大阪市など)とは、そもそも何なのでしょうか。政令指定都市とは、
「都道府県が持っている権限の一部を「市」に移す」
 事を目的に始まりました。政令指定都市は、地方自治法第252条19第1項により、「人口50万人以上の市」に認められた特例なのです。


 政令指定都市は、法律により下記の事項について、本来は「都道府県」で実施するはずが、政令指定都市で実施できる権限を特別に持っています。


1 児童福祉に関する事務
2 民生委員に関する事務
3 身体障害者の福祉に関する事務
4 生活保護に関する事務
5 行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
5の2 社会福祉事業に関する事務
5の3 知的障害者の福祉に関する事務
6 母子家庭及び寡婦の福祉に関する事務
6の2 老人福祉に関する事務
7 母子保健に関する事務
8 障害者の自立支援に関する事務
9 食品衛生に関する事務

10 墓地、埋葬等の規制に関する事務
11 興行場、旅館及び公衆浴場の営業の規制に関する事務
11の2 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
12 結核の予防に関する事務
13 都市計画に関する事務
14 土地区画整理事業に関する事務
15 屋外広告物の規制に関する事務


 上記の各「事務」について、政令指定都市は都道府県に代わり、自らの権限で管轄することが可能です。政令指定都市である大阪市も、当然、現在は自前で管轄しています。


 大阪都構想が住民投票で可決し、政令指定都市「大阪市」が解体されると、上記の権限は「大阪府」に戻ることになるわけです。改めて書くまでもありませんが、「権限」と「予算」は紐づけられています。


 大阪都構想が実現すると、現在の大阪市は上記の権限を大阪府に移譲することになります。当然、予算も「市」から「府」に移ります


 その時点で、
事実3:年間2200億円の大阪市民の税金が市外に「流出」します。
事実4:流出した2200億円の多くが、大阪市「外」に使われます。
 という問題が発生しませんか? というのが、藤井先生の「7つの事実」のポイントというわけです。事実5の通り、大阪「元市民」の府民に対する割合は、3割に過ぎません。3割に過ぎない「元・大阪市」の議員たちが、果たして予算を「元・大阪市に重点的に配分せよ」とすることが可能なのか。表向きは可能なように見えるが、不可能ではないのか?


 というのが、実は藤井先生の主張の「本質」なのです。(この部分において、議論や公開討論を実施することに価値はあると思います)


 藤井先生が現代ビジネスに本ポイントに絞った寄稿をされましたので、ご紹介。


大阪都構想:隠された真実を考える ~なぜ、大阪市民の税金は、市『外』に流用されるのか?~ 文/京都大学大学院教授 藤井聡
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42056
 住民投票で一番大切なのは、必要な事実を共有すること
 現大阪市長と私藤井との間の、いわゆる大阪都構想(以下「都構想」と呼称)を巡るバトルが、俄にネット、メディア上で取り上げられた。事の発端は、当方が購読者3万人程度の小さなネットメディアにて、「大阪都構想:知っていてほしい7つの事実」(http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/ )なる記事を本年1月27日に公表したことだった。
 しばしば、藤井は「都構想」について刺激的な発言をしたと思われている様だが、上記記事をご覧いただければすぐにご了解いただける様に、その論調は至って淡々としたものだ。そもそもこの記事は、「賛否はさておき,(投票)判断に向けて大切な,いくつかの『事実』の情報を提供したい」と明記してある通り、「都構想」を頭ごなしに否定するようなものではない。
 にも関わらず、大阪維新の会からは幹事長(つまり大阪府知事)名義で、当方に対して「激しい憤りの抗議」を表明すると同時に、党代表(つまり大阪市長)と「公開討論」を要請する文書が送られてきた。そしてその前後から、大阪市長のツイッターや記者会見等での当方に対する粘着質な罵倒が繰り返され、挙げ句に本学総長や国会にまで問いただすと宣言するまでに至った。
 こうした状況に対する当方の対応は既に、HP『権力による言論封殺には屈しません』(サトシフジイ ドットコム:http://satoshi-fujii.com/ )にて公表しているのでそちらをご参照願いたい。今、大阪で何が起こっているのかを、是非、知っていただきたいと思う。(後略)』


 というわけで、藤井先生が提起された問題、すなわち「事実3」「事実4」に関する見解が現代ビジネスに掲載されましたので、是非、お読みくださいませ。本問題については、藤井先生はすでに「三橋貴明の「新」日本経済新聞」2月5日号、「【藤井聡】大阪都構想(2):「大阪市民に,自分たちの市を解体して5つに分割してもよいですか?  」を問う投票」でも解説されています。


 今回の「大阪都構想」を巡る騒動のポイントは、要するに「事実3」「事実4」が正しいか否か。それだけなのです

 それにも関わらず、大阪維新の会側は上記の議論に参加せず(高橋洋一先生のみが、まともな「議論」をされていますが)、2年前の藤井先生の比喩的表現を持ち出し、藤井先生を個人攻撃し、上記の「議論」を妨害している。これは「民主主義」にダメージを与えかねない問題であると、わたくしは思っているわけです。


 藤井先生の「言論」に不満がある大阪維新の会の皆様、是非とも上記の「事実3」「事実4」について「議論」に参加して頂けますよう、お願い申し上げます。何度も書いていますが、媒体として「三橋貴明の「新」日本経済新聞」を使いたいのであれば、責任編集者として「そのまま掲載する(但し、個人攻撃や誹謗中傷がない限り)」ことをお約束いたしますよ。


 肝心かなめの「事実3」「事実4」の議論に参加せず、藤井先生に対する個人攻撃を続けるならば、
「有権者(大阪市民)に知られたくないことがある」
 と思われても、仕方がないでございますよ。


 真っ当な議論をしましょうよ。


「真っ当な議論をしようよ」に、ご賛同下さる方は、

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