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チャンネルAJER更新しました!

『国力とは何か(前編)①』三橋貴明 AJER2014.11.11

http://youtu.be/mNtsBQBNQKY

『国力とは何か(後編)①』三橋貴明 AJER2014.11.18

http://youtu.be/doksCuVaceM

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言志 2014年12月 vol.2 」に、「"朝日流自虐論"は保守メディアの中にさえ存在する」を寄稿しました。


 チャンネル桜「報道ワイド日本ウィークエンド」に出演いたしました。


【マニフェスト】自民党のヤミ鍋公約、数値目標のあるなしと実質賃金について[桜H26/11/28]
http://youtu.be/2NXANSgebIQ
【明るい経済教室】実体経済と金融経済の乖離[桜H26/11/28]
http://youtu.be/dPwvitvbdqE

 ニュースピックアップ第二部は、インターネット放送SOTVでご覧いた

だけます。
http://www.so-tv.jp/


 本日は、チャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」 どうなる日本!解散総選挙」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1587


 さて、昨日の「報道ワイド日本ウィークエンド」の第二部の方で取り上げたのですが、EU(欧州委員会)が、ついに「財政出動」的なことを言い出しました。なぜ財政出動「的」なのかといえば、民間の投資を促すために政府が出資する「投資プログラム」の形をとっているためです。


EU:経済活性化へ 46兆円の投資プログラム案
http://mainichi.jp/select/news/20141127k0000m020034000c.html
 欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は26日、欧州議会で、低成長、高失業率を解消するため3150億ユーロ(約46兆円)の投資プログラム案を発表した。210億ユーロ(約3兆円)規模の基金を設置、投資を保証することで民間投資を促す。来月のEU首脳会議で大枠を承認、来年初めの実施を目指す。ただ、財政規律を重視するドイツなどが懐疑的で承認まで曲折が予想される。
 基金は「戦略投資基金」と名付けられ、一般予算から80億ユーロ(約1兆1000億円)を支出、160億ユーロ(約2兆3000億円)規模の投資保証の元手とする。欧州投資銀行も50億ユーロ(約7300億円)を保証する形で計210億ユーロ規模の基金とする。情報技術、技術革新、医療、教育、環境などへの民間投資を促す。基金に委員会を設置し投資を審査、技術的な助言も行う。
 基金への一般予算からの支出は各国からの拠出でまかなうが、各国の財政赤字を3%以下に抑える「安定成長協定」には算入せず柔軟な支出をはかる

 EUでは南欧で若年失業率が40~50%を超えているが、今年第3四半期の成長率は0.3%にとどまる。「投資計画」は実際には南欧が主な対象になるが、EU外交筋によるとドイツは構造改革や財政規律がないままの基金創設に反対している
 ユンケル委員長は「財政規律や構造改革とともに投資が必要だ。計画はEUが成長と雇用に向け動くメッセージだ」と述べた。』


 46兆円の投資プログラムとはいっても、政府が全額、財政出動するわけではありません。各国が基金に出資し(これは財政出動)、投資保証をすることで、民間投資を促進するという話です。投資計画の対象は、完全にデフレ化してしまった南欧諸国というわけです。


 ポイントは、
「各国の財政赤字を3%以下に抑える「安定成長協定」には算入せず柔軟な支出をはかる」
 の部分になります。


 要するに、財政赤字を対GDCP比3%以下に制限するマーストリヒト条約が、機能しなくなっていることをEU自身が認めたも等しいわけです。


 ちなみに、ユンケル委員長の発言、
「財政規律や構造改革とともに投資が必要だ。」 
 は、非常に興味深い発言です。何しろ、財政規律の確立や構造改革は、インフレ対策(デフレ促進策)なのです。


 現在のEUというか「ユーロ」は、金融政策の自由がなく、財政政策はEUに口を挟まれ、自由にならず、結局、やれることは緊縮財政と構造改革のみという、マンデル教授らの「罠」にはまっていますが(詳しいことは「2015年 暴走する世界経済と日本の命運 」のフランスの項をお読みください)、罠から脱する「足掻き」あるいは「過渡期」が始まっているわけでございます。


 正論だけを言うならば、
「財政規律や構造改革は、インフレ対策だ。現在のEU圏はデフレ化しつつあり、インフレ対策でではなく、情報技術、技術革新、医療、教育、環境への投資を増やすための財政出動という、政府の投資促進プログラムが必要だ」
 で、話が済むわけです。ところが、EUの委員長といえども、財政規律や構造改革を否定できない。 


 何となく、どこかの国を思い出しますが、EUやユーロの場合は「国際協定」により「構造的」に、財政規律や構造改革を「デフレ下であっても」否定できないという、苦しい状況に置かれているわけです(「絶望的な状況」と呼んだ方がいいかも知れませんが)。


 どう考えても現在のEUにとって「適切な政策」である、南欧諸国向け投資促進プログラムであるにも関わらず、ドイツは例によって、
「構造改革や財政規律がないままの基金創設に反対」
 と、文句をつけてくるわけでございます。少なくともドイツ首脳部が、インフレとデフレについて正しく理解していないのは間違いありません。


 無論、我が国にしても他国のことを言えた話ではありませんので、「正しいデフレ対策」を政府に実施させるために、あるいは「間違ったインフレ対策(構造改革)」を実施させないために、わたくしはできる限りのことをやるつもりでございます。政治家が国民の声に最も耳を傾ける時期(選挙)に入っています。皆様も、ご協力いただければ幸いに存じます


「正しいデフレ対策を実施させ、間違ったインフレ対策を実施させない」ためにご支援くださる方は、

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