三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

株式会社経世論研究所  講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッター  はこちら

人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

チャンネルAJER更新しました!

『いわゆる国の借金①』三橋貴明 AJER2014.9.23(3)

http://youtu.be/Kh8vo8Zjc2I

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

一般参加可能な講演会のお知らせ

2014/11/04 『Voice』特別シンポジウム「2015年の安倍政権を占う」

小浜逸郎氏、藤井聡氏、三橋貴明氏、柴山桂太氏が安倍政権の経済政策を斬る! http://voice.peatix.com/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 本日はチャンネル桜「日本よ、今...「闘論!倒論!討論!」 アベノミクスと消費税増税」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1587


 さて、97年以降、なぜ公共投資の削減が容赦なく実施され続けたのか。別の言い方をすると、なぜ社会保障支出は削減されなかったのか(削減するべき、とは言っていません)、お分かりでしょうか。


 それは、公共投資が基本的には、
将来のための投資
 であるのに対し、社会保障支出は、
現在のための支出
 であるためです。すなわち、公共投資を削減したところで、犠牲になるのは土木・建築業に従事している一部の国民と、「将来の国民」でしかないのに対し、社会保障支出削減は「現在のほとんどの国民」に影響を与えてしまうわけです


 つまりは、政治的に公共投資は削りやすく、社会保障支出は削りにくいのです(しつこいですが、社会保障支出を削るべき、などとは言っていません)。結果的に、我が国では公共投資がピーク時の半分にまで削減され、将来の成長力を大いに毀損した上、現在の日本国民の安全保障すら守られない事態に至り、土木・建築の貴重な供給能力を破壊し、さらに需要不足が埋まらなかったため、デフレから脱却できず、国民は貧困化に苦しめられることになりました


 公共投資には、GDP上の公的固定資本形成という「フロー」拡大の効果がある上に、資産として将来の成長や安全保障を担保する「ストック」としての効果もあります。とはいえ、ストックとしての効果は目の前には存在せず、フローとしての効果を受けるのも、国民の一部に過ぎない(ストックとしての効果は全国民が受けるのですが)ため、削りやすかった。ただ、それだけの話に過ぎないのです。

 いずれにせよ、わたくしが民主党の「コンクリートから人へ」を批判しまくったのは、
将来のための投資を犠牲にし、現在の国民にカネを配る、『今が良ければ、将来などどうでもいい』という、実におぞましい考え方
 だったためなのでございます。


首相 消費増税見送れば社会保障予算減も
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015207541000.html
(前略自民党の鶴保参議院政策審議会長は来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて、「消費税率の引き上げは国民の多くの方々が関心を持っている。引き上げを見送った場合、具体的にどこにしわ寄せがくるのかという情報を分かりやすく提供すべきだ」と指摘しました。
 これに対し、安倍総理大臣は、「今の社会保障制度を次世代にしっかりと引き渡し、さらに子育て支援のための資金を国民に負担していただくための消費税だ。子育て支援などの社会保障の充実に充てる予算は消費税収の増加に応じて段階的に拡充させていくこととしており、仮に消費税率を10%に引き上げなかった場合、引き上げた場合と比べて、社会保障の充実に充てることができる予算は減ることになる」と述べました。』


 そもそも、消費税を増税しようが、しまいが、税収の源である名目GDPが安定的に拡大する環境を構築しなければ、社会保障の充実などできません。そして、日本の名目GDPを成長させるには、デフレから脱却する必要があります。消費税増税は、もちろんデフレ促進策ですから、安倍総理の答弁は「良く言って」も、滅茶苦茶です。


 そして、安倍総理は消費税増税の「人質」として、ついに社会保障支出を持ち出しました。お下品な書き方をさせてもらうと、
「今、お前らにカネを配るためには、増税しなければならないんだよ」
 というレトリックでございます。「コンクリートから人へ」同様に、「社会保障を減らされたくなければ、増税に賛成しろ」も、極めておぞましいレトリックになります。少なくとも、消費税増税という経済政策に限れば、安倍総理は民主党と同じレベルに墜ちてしまいました。


 実際には、消費税を増税せず、正しいデフレ対策を打ちさえすれば、名目GDPが拡大し、自然増収により社会保障を充実させることができます。ところが、安倍総理は、
「増税しない場合、社会保障充実の予算が減る」
 と、明言してしまいました。増税をすると、日本は再デフレ化する確率が極めて高く、名目GDPが伸びなくなり、税収が減り、社会保障の充実は不可能になるでしょう。


 すなわち、安倍政権は成長により財政再建を図るという路線そのものを、放棄したも同然という話です。


 この種のおぞましきレトリックには、断固として「正論に基づき」反論していかなければなりません。特に、本日放映される「闘論!倒論!討論!」 は、消費税増税批判に関連した「正論」の塊のような番組になっています。是非、材料を手に入れて下さいませ。


おぞましきレトリックに、正論に基づき反論しよう!に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog
人気ブログランキングへ

◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。 新世紀のビッグブラザーへ blog

◆関連ブログ

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

◆三橋貴明関連情報

Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 連載中
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
新世紀のビッグブラザーへblog一覧 はこちらです。