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 本日、テレビ大阪「たかじんnoマネー」に出演いたします。

http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/takajin/


 本日、ようやく飛鳥新社「愚韓新論 」が発売になります。すみません、なぜか発売日を一週間勘違いしておりまして、1月15日に「愚韓新論」というタイトルのエントリーを書いてしまいました。(TAC出版の「「学校では絶対に教えてくれない 僕たちの国家」Kindle版 が2月15日発売でした。本書と混同してしまったのだと思います)


 昨日も書きましたが、韓国の若年層の労働参加率は低いです。韓国の若年層(15歳から24歳)の労働参加率は、何と26.6%。日本が41.8%、「あの」ギリシャですら29.2%ですから、韓国が、
「若者が働かない」
 あるいは、
「若者が働けない」
 社会になっていることがわかります。


【2012年 主要国の労働参加率(単位:%)】

 無論、韓国には「徴兵」がありますので、若年層の労働参加率が下がるのは理解できます。それにしても、韓国はそもそも大卒者の平均就職率が異常に奇妙に低いのです。例えば、2012年の大卒者(大学院、専門大学出身者を含む)の平均就職率は59.3%でした。残りの40%は、大学を出たのは良いが「職がない」という話なのです(そして、NEETと化し、労働市場に参加しません)。


 しかも、韓国の場合、「非正規雇用」の割合が日本よりも高いのです。上記の大卒で就職できた幸運な60%の若者にしても、およそ半分が「非正規雇用」とのことでございます。


 若年層の労働参加率が26.6%ということは、若年層の非労働人口が73.4%にも及ぶことになります。ここに、若年層失業者たちが加わるわけです(韓国の若年層は8%程度)。 


 若年層の労働参加率が26.6%。ということは、若年層生産年齢人口に対する失業率は2.1%。そもそも、労働市場に参加していない若年層が73.4%であるため、韓国の「若年層生産年齢人口失業率」は75.5%(=73.4%+2.1%)となります。


 若年層の非労働人口に若年層失業者を加えると、同国の「働いていない若年層」は、何と75%を超す計算になってしまうのです。信じがたかも知れませんが、韓国の若年層の八割近くは働いていません


 若年層の七割強が、労働市場から排除されている。若年層の八割弱が働いていない。異常な社会としか、言いようがありません。


 そして、雇用環境の悪化と所得縮小の波は、今や社会の中核を担うべき世代にも押し寄せてきています


韓国現役世代に貧困の波 113万人リストラされ再就職率43%
http://www.news-postseven.com/archives/20140220_240865.html
 OECD(経済協力開発機構)加盟34か国中、65歳以上の高齢者貧困率がもっとも高い韓国では貧困層の拡大が急速に進んでいる。働き盛りの世代にもその波は押し寄せている。
 OECD調査によれば、韓国は約2500万人の就業者のうち、年間113万人の労働者がリストラされている。再就職できるのは約43%に過ぎず、過半数が自己破産などの経済的危機に直面しているという。
「運良く職にありつけても1年未満で解雇されるケースが目立っている。労働法により、1年以上継続して勤務した労働者には30日分以上の平均賃金を退職金として支払う義務が生じるからだ。
 また、1時間当たりの最低賃金は今年から5210ウォン(約490円)に引き上げられたが、ほとんど守られていない。先日、あるコンビニに面接に行くと『うちは時給3000ウォン(約280円)。働きたい奴はいくらでもいる』と言われた。働ける場所は限られているので従うしかない」(20代・男性)
 日本のように親が金持ちであるわけでもないため、スネはかじれない。そんな彼らは、アパートに5~6人で家賃を出しあって住んでいる。仕事を失えば、それすら難しくなる。 失業後の雇用保険や給付金の所得代替率は30%程度と少なく、ひとたび職を失えばたちまち生計が成り立たなくなる。ホームレスに転じる者は後を絶たない。
 現在、ソウル駅周辺には約9000人のホームレスがいる。心ない市民から暴言を浴び、暴行を受けることも日常茶飯事だ。寒さを凌ごうとビルの地下駐車場に侵入した50代男性が車に轢かれ死亡する事故もあった。ある女性ホームレスは、買い物中のスーパーで「臭い」と追い出されたことを根に持ち、店に放火して逮捕された。取材中、小誌記者も傘を振り回す20代の男性ホームレスに襲い掛かられた。

 また、別の女性ホームレスと眼が合うと口汚く罵られた。彼らは明らかに自暴自棄になっている。
「40~50代になるとコンビニのアルバイトすらできない。ホームレスになった者は、目先のカネ欲しさに国が発行する『住民登録証』を30万~50万ウォン(約2万8000~4万7000円)で犯罪組織に売り渡すこともある。登録証がなければ社会保障を受けることが困難になるが、その日を生きるために背に腹は代えられないということだ」』


 困ったことに、上記の韓国のように、国民の貧困化が進み、賃金が切り下げられることは、「グローバル市場」を相手にする輸出企業やグローバル投資家にとっては「良いこと」なのです。何しろ、人件費を切り詰めることが可能となり、配当金の原資となる利益が増えます


 なぜか、マスコミは国内の人件費の切り下げを、
国際競争力が上がる
 と、表現します。もちろん、賃金が下がれば国際競争力(グローバル市場における価格競争力)は確かに高まるのでしょうが、そもそも企業の存在目的は「グローバル市場における利益を増やすこと」ではありません。国民の需要を満たすことです。


 そして、企業の人件費とは本来は「国内の購買力」なのですが、グローバル市場における利益拡大を追求する人々にとっては、人件費上昇は「競争力低下」を意味します。ここに、決定的な「乖離」が存在するわけです。


 トヨタ自動車が、6年ぶりに4月のベースアップを決定したという報道が流れています。報道では、業績回復をベアの理由にしていますが、恐らくそれだけではないでしょう。何しろ、トヨタ自動車の中枢の人々は、恐らく「日本で最も頭がいい人々」なのです。


 彼らは、今後の日本で人手不足が本格化し、従業員の給与を高めなければ人材を確保、維持することができないことを薄々感じ取っているのではないかと推測します(あくまで「推測」)。何しろ、日本の人手不足は、日に日に深刻化していっています。


 人手不足とは、要するに「働く人」にとって有利な環境です。これまでの日本は労働者が「企業の雇用需要」の奪い合いをしていたのですが、今後は逆に企業が「労働者の供給」を奪い合うことになります。必然、人件費は上昇し、いずれはインフレ率を給与所得上昇率が追い抜くことになります。


 すなわち、実質賃金が上昇し、国民が豊かになる経済を取り戻すことが可能になります。15年のデフレを経て、ついに日本は「国民が豊かになる経済」を再び手中に収めようとしているのです。


 この動きに水をかけようとしているのが、
人手不足なら、外国人を入れればいいじゃないか。外国人なら人件費が安く済むし
 と、平気で言ってのける連中です。


 確かに、外国人を入れれば給与水準を低く抑えることが可能かも知れませんが、当たり前の話として、それでは日本国民の給与所得は増えません。すなわち、国民が豊かになる経済を取り戻すことができなくなってしまいます。


 わたくしが外国人労働者を入れることに反対しているのは、土建業などの特殊事情(専門性)や安全保障問題に加え、日本国民の「給与が増える」ことを邪魔するためなのです。


「お前は、日本のことしか考えていないのか! 日本国民以外はどうでもいいのか!」
 と、言われそうですが、その通りです。わたくしは日本のことしか考えていませんし、日本国民以外のことは、正直、あまり気にしません。わたくしは日本国民で、他国の状況を何とかできると夢想するほどうぬぼれているわけではありません。


 最近、介護市場における外国人労働者を増やそうという報道が流れましたが、介護市場が極端な人手不足になっているのは、給与が低いためです。そして、介護市場における給与を上げられないのは、政府の「財政均衡主義」により、介護報酬が頭打ちになっているためなのです(同じ問題は、医療報酬でも発生しています)。政府が財政均衡主義を捨て去り、介護報酬の増額に乗り出せば、やがては「日本国民」によって雇用が担われ、問題は解決します。何しろ、日本には財政問題などありません


 わたくしの「望み」とは逆に、今後も日本国民の給与所得が減らされ続けると、どうなるでしょうか。確かに、グローバル企業やグローバル投資家にとっては「理想的(人件費を増やさなくていいという意味で)」な環境が我が国においても出現するでしょう。とはいえ、それは国民のさらなる貧困化の道なのです。


 一部のグローバル企業、グローバル投資家のみが所得を増やし、マジョリティの国民が貧困化する社会とはいかなるものなのか。まさに、現在の「韓国」がそうなっているからこそ、日本国民はこれまで以上に韓国経済について理解を深めなければなりません。歴史問題に加え、韓国経済の「本質」を理解してほしいからこそ、わたくしは本書「愚韓新論 」を書き上げたわけでございます。


「国民が豊かになる経済を取り戻す!」にご賛同くださる方は、

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