政府の手段と目的

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 現代ビジネスで連載「三橋貴明の「第2次所得倍増計画」」 が始まりました。
 煽り文句「輝ける日本ふたたび!売れっ子経済評論家が伝授する日本人のための強い「日本経済復活」のシナリオ!」
 【第1回】 序章 所得とは何か(前編)~日本人のための強い「日本経済復活」のシナリオ!~
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38396



 まずは、こちらの記事から。


人手不足、賃上げで対応=外国人は効果薄-鹿島社長
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014021700591
 大手建設会社、鹿島の中村満義社長はインタビューに応じ、政府が受け入れ拡大を検討している外国人労働者について、育成に手間がかかる上、増えても規模は限られるとして、建設業界で深刻化している労働者不足の解消に効果が薄いとの見方を示した。中村社長は「賃金が上がれば人は集まる」と強調。雇用主体である下請け業者による賃上げを通じ、日本人の熟練工や若者を中心に労働者の確保を目指す方針だ。
 建設現場で働く外国人について「下請け業者が家族ぐるみで生活を含めて面倒を見る必要があり、その労力は大変」と指摘。これら外国人は現在約1万5000人で、建設労働者全体の1%にも満たないことから、「倍増したところで労働者不足(対策)とはあまりリンクしない」と述べた。
 国土交通省による建設労働者の賃上げ促進策については「鹿島としてもしっかり呼応していく」と明言。下請け業者に対し、賃上げが可能な価格で工事を発注する意向を改めて示した。』


「建設現場で働く外国人について「下請け業者が家族ぐるみで生活を含めて面倒を見る必要があり、その労力は大変」」


 う~む・・・、リアルです


 わたくしたちは日本国民として日本国で暮らしているため、気がつきにくいのですが、外国の方が、
日本のルールに従い、安定的に暮らす
ことは、意外に難しいものなのです。マスコミは現地の人と外国人の「コミュニケーションの問題」をクローズアップすることが多いですが、そもそも人間とはその地のルール、常識、マナー等を熟知していなければ、健全な落ち着いた生活を送ることは困難です。


 たとえば、交通ルールひとつにしても、各国は違います。自動車は日本は左側通行ですが、アメリカは右側通行です。道路標識も、もちろん違います。


 ちなみに、「海上」では標識等の「ルール」が世界的に統一されています。日本の船舶免許で取得した知識は、世界共通です。日本の領海や沿岸は、世界中の船舶が行き来し、その逆も真なので、世界共通ルールでなければまずいのです。


 とはいえ、交通ルールは現実に各国バラバラです。しかも、日本には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」を駆使する日本語という「巨大な参入障壁(いい意味で)」があり、外国人労働者が働きにくい国です。さらに、わが国には独自の商慣習、風習、文化、伝統、「付き合い方」、「距離の取り方」等が完全に根差してしまっており、たとえ日本語ができたとしても、外国の方は暮らしにくいでしょう。


 ちなみに、さかき漣:著「希臘から来たソフィア 」では、来日した(日本語ペラペラの)ソフィアが日本人とのコミュニケーション、日本人との「距離の取り方」に悩むシーンがありますが、あの辺は実際に在日ギリシャ人への取材が基になっています。


 わたくしたち、日本国民は、外国の方々にとって非常に違和感がある暮らし、コミュニケーションをやっているようです。逆に、日本人が外国に行った場合、違和感感じまくりです。そして、それで良いのだと思います


 世界の各「国民」が各々の共同体を大切に守り、異なる共同体(国家)とときに軋轢を起こし、ときに理解を深めながら、何とか巧くやっていく。これが現実の世界であり、過去の歴史なのです。


「いや、世界のルールを統一したほうが、ビジネスはやりやすい! グローバルにルールを決め、各国が自国の法律をグローバルルールに合わせるべきだ
 と、主張したくなる人がいるでしょう(いますが)。別に↑この方々がグローバルにビジネスを展開するのは止めません。わたくしは、嫌だ、という話です


 いわゆるグローバリズムに向かうのか、各「国民国家」のオリジナリティを重視するのか。少なくとも、日本が国民主権国家である以上、政府が民主主義を無視して「TPPに入らなければならない」などとやるこは、受け入れることができません。


 昨日、急遽(Jwaveはいつも急遽)、JwaveのJAM THE WORLDに電話出演させていただきました。話題は、もちろんTPP。


 そもそも論をしておきたいのですが、わが国では「外交関係の処理」や「条約の締結」は内閣の主管業務です。もちろん、事前、事後に国会の承認を得る必要があるのですが、日本国憲法にそう書かれています。


 さて、TPPは外交交渉でしょうか。それとも内政問題でしょうか。


 実は、両方です。TPPは外交交渉でありながら、条約が締結された場合、国民の生活に大きな影響を及ぼします。


 これが、防衛関係であれば、話は別です。国家の安全保障に関わる軍事同盟等について、国民にオープンにしつつ交渉する政府はないでしょうし、するべきではありません。とはいえ、TPPは軍事関連の話ではなく、完全に日本の内政問題なのです。


 それにも関わらず、秘密交渉。事前に中身を国会議員も知ることがなく、妥結した項目(しかも、膨大な項目)について議会が一方的に「批准」を求められる。これは変な話で、日本国憲法の欠陥の一つと言ってもいいでしょう。


 同じ話は、当然、アメリカにもあり、だからこそアメリカ議会(上院)はTPA(大統領貿易促進権限)を認めることに難色を示しているわけです。


 アメリカは現在、TPAなしでTPP交渉を進めています。このままでは、妥結をしたとしても、全ての項目について、それぞれ議会における批准が必要となり、率直に言って非現実的です。というわけで、アメリカ側はTPAを獲得するための「実績」を作らなければならず、日本側に譲歩するなどということはあり得ない立場なのです。


甘利発言に異論続出=「TPP譲歩」を批判-自民農林族
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014021800895
 甘利明TPP担当相が環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐり、米国に譲歩案を示す考えを表明したことに関し、自民党の農林族議員から異論が続出した。18日午後の党農林関係合同会合で、中谷元農林水産戦略調査会長が「交渉前に所管大臣が余計な発言をして、(交渉を)統率できるのか」などと批判。出席議員から大きな拍手が起きた。

 会合では、重要農産品5項目の関税維持を求めた国会決議と発言の整合性を問う声や、「(5項目のうち)コメや砂糖を守って、牛肉、豚肉を差し出すのか」といった発言が出た。経済産業省出身で、官僚時代に対米交渉の経験がある斎藤健農林部会長は「米国は、日本を押しまくれば最後は降りると考えている」と指摘した。
 政府でTPP交渉を担当する渋谷和久内閣審議官が会合に呼ばれ、「皆さんの意見を大臣に伝える」と釈明に追われた。』


 22日に、シンガポールでTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の閣僚会議が行われますが、自民党はここで大幅な譲歩をするとの報道が流れています。正直、譲歩というよりは「譲渡」にしか思えません


 交渉とは、こちらが譲歩する代わりに、先方に何かを譲らせる、という話なのだと思いますが、TPAが取れていないアメリカ側は、一切の譲歩をしないでしょう。アメリカの政権側には、日本側に大きく譲歩させることで、秋の中間選挙を有利に戦いたい、という政治的な思惑もあります。


 安倍政権が重要農産品5品目について、たとえセーフガード付であっても譲歩してしまった場合、国会決議や自民党の公約に明確に違反することになります。すなわち、「民主主義」を無視してグローバリズムを推進したという話になるのです。


 Jwaveでも話しましたが、結局のところ、日本側は「TPP妥結」が目標になってしまっているのです。


 それは違うでしょう。政府の存在目的は、国民を豊かにする政治を行うことです。貿易交渉の妥結は単なる「手段」であって、目的ではありません。


 財政問題にせよ、規制緩和にせよ、税制にせよ、現在の日本政府は(日本だけじゃないのですが)目的と手段を取り違えているケースが数多く見受けられます


「財政は黒字にしなければならない」
「規制は緩和しなければならない」
「増税はしなければならない」


 違います。経世済民が実現できるなら、財政の黒字化は善になり、実現できない(国民が貧困化する)ならば、悪です。規制緩和も増税も同じです。


 政策とは単なる手段であり、目的そのものではないのです。目的を実現できるならば、手段は善になり、できない場合は悪です。


 こんなことは当たり前だと思うのですが、TPP交渉も「妥結が目的」になっているように思え、大きな危惧を覚えます。時事通信の記事では「民主主義」に則り、関税譲歩に反対している国会議員を「農林族」と呼んでいますが、彼らは有権者の主権の束を持った「国民の代表」なのです。国民の代表である国会議員の皆様には、大いに声をだし、騒ぎ、安倍政権の「手段と目的の取り違え」を正していただきたいと思います。


 それが、民主主義というものです。


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