株式会社三橋貴明事務所
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『規制緩和を考える(後編)①』三橋貴明 AJER2013.6.18(1)
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NEW! 7月4日(木) 沖縄経済成長セミナー「公共事業が沖縄を救う」
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Okinawa
7月11日(木) 第11回烏山講演会「世界経済とマスコミの嘘」(会場:東京都)
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#karasuyama
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右の二冊、すでに発売開始しました! 田母神さんとの対談本は七月上旬発売です。
昨日から三日間、「日本大復活の真相
」のAmazonキャンペーンがあります。過去にAmazonでご購入頂いた方も音声ファイルをダウンロード可能です。
http://www.asa21.com/nichidai.html
「日本大復活の真相」は主に国内の話だったので、音声ファイルは国外(米中韓)について語っています。
本書、amazonキャンペーン開始前に再増刷(三刷)が決まりました! ありがとうございます!
Voiceに掲載された金美鈴先生との対談「「デフレ中韓」は相手にしない」がWebに掲載されました。
http://shuchi.php.co.jp/article/1498
福岡市にいます。昨日は麻生財務大臣のご地元である飯塚市で講演でございました。テーマは「TPP」と「規制緩和」でございます。まあ、国境を超えた規制緩和がTPP、というだけの話に過ぎませんが。
現在、「国家の階層-ザ・レント・シーキング」という規制緩和がメインテーマの本を書いているため、この辺の話は得意でございます。三橋の得意分野は、執筆している本により変わります。少し前までは「国防と経済学」でした。来月はきっと「ミャンマー」になっていることでしょう。
それはともかく、コアコアCPIと平均給与のグラフをアップデート致しました。
【日本のコアコアCPIと平均給与の推移(対95年比%)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_43.html#CPI
コアコアCPIとは、エネルギーと食料(酒類除く)を除いた消費者物価指数です。外国の原油価格高騰や、国内の天候不順により、エネルギー価格や食料価格が上昇しても、それは「デフレ脱却」にはなりません。デフレ脱却とは「需要>供給能力」により物価が上昇することでございます。
というわけで、本ブログではCPIはコアコアCPI(←グローバルには「コアCPI」と呼ばれます)で物価を見ているわけです。
図を見れば一目瞭然ですが、2012年の日本は間違いなくデフレ状態にありました。2012年の平均給与のデータは、まだ国税庁が掲載していないのですが、恐らく09年水準にまで下落してしまっているのではないかと思います。
今年に入って以降はどうかと言えば、少なくとも第一四半期はコアコアCPIで約-1%と、相変わらずのデフレ状態にありました。
それでは、日本銀行の黒田緩和が始まった以降、すなわち13年4月-6月はどうなるでしょうか。何しろ、来年4月時点の消費税増税は、
「10月に、時の政権が、今年の第二四半期(4-6月期)の経済指標を見て決める」
となっております。すなわち、今月末までの指標が、日本の運命を決するほどに重要なのです。
というわけで、5月の消費者物価指数の記事が出ました。
『5月全国消費者物価は前年比変わらず、都区部は+0.2%
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE95Q0BN20130627
総務省によると、5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、100.0と前年同月比0.0%だった。ロイターがまとめた民間予測は0.0%だった。
前年同月比0.0となるのは昨年10月以来で、7カ月ぶりにマイナスを脱した。
5月の消費者物価指数(総合)は前年比0.3%低下、食料およびエネルギーを除く指数は同0.4%低下となった。
また、6月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、99.2と前年比0.2%の上昇だった。ロイターがまとめた民間予測は0.2%の上昇だった。2カ月連続でプラスとなった。
消費者物価指数(総合)は前年比0.0%、食料およびエネルギーを除く指数は同0.4%低下となった。』
ややこしいのですが、改めて「三つのCPI」の定義を。
◆CPI(総合指数):エネルギーや生鮮食料品など、日本の需給関係と無関係に価格が変動しがちな商品を含む消費者物価指数
◆コアCPI(生鮮食品を除く総合):生鮮食料品を除いた消費者物価指数。エネルギー価格の影響を受ける。
◆コアコアCPI(食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合):天候や外国の影響を受けやすい食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く消費者物価指数。実は、グローバルで「コアCPI」といえば、この数値のこと。なぜか、日本銀行だけ「グローバルなコアCPI」を「コアコアCPI」と呼び、オリジナルな「コアCPI(生鮮食品を除く総合)」という指標を用いている。
ロイターの記事によると、最も重要なコアコアCPI(食料およびエネルギーを除く指数)は、5月全国はマイナス0.4%、6月の東京都区部はマイナス0.4%というわけですね。
日銀がインフレ率の定義に用いているコアCPI(生鮮食品を除く)は、5月全国は0%、6月の東京都区部は0.2%プラス。
結論を書きますと、我が国は未だデフレからの脱却を果たしておりません。当たり前ですが、コアコアCPIが「プラス化」したとしても、デフレ脱却とは言えませ。それは「瞬間的なデフレ脱却」ではありますが、インフレ率が2%程度で安定的に推移するようにならなければ、日本がデフレ脱却したとは断言できないのです。
現実の日本は、東京都区部(最も物価が上がりやすい地域)ですら、6月の数値でコアコアCPIがマイナス0.4%。完全なデフレ状態にあります。
お分かりでしょうが、わたくしが懸念しているのは「財務省」です。財務省は、6月の東京都区部のコアCPI(コアコアCPIではなく)がプラス0.2%になったこと「だけ」をクローズアップさせ、
「物価が上がった! デフレ脱却だ! 消費税増税だ!」
とやってきかねないのです。厳密には、財務省の意を酌んだだ日本国内のマスコミがやってくるわけですが。
彼らの増税プロパガンダに対抗するためにも、国民が「正しい知識」を身につける必要があります。特に、日本のCPI関連の指標は三つもあり、さらにグローバルと異なるオリジナルな指標(生鮮食品を除くCPI)をインフレ率の基準にしているため、ややこしいことこの上ないのです。
情けないことに、我が国にはCPI関連の指標のややこしさを「活用」し、増税を実現しようとする連中が間違いなくいます。彼らと対抗するためにも、皆様「正しい知識」という武器を持って下さいませ。
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◇日本経済復活の会
積極財政による日本経済復活を目指して活動をしているボランティアグループです。
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
連載中
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