国民経済の本質

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『ドイツのユーロ(後編)①』三橋貴明 AJER2013.4.16(1)

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 本日はゴールデンウィーク最終日でございますね。まあ、わたくしには無関係な世界でございますが。
 
 ところで、昨日、デフレ深刻化や公共事業削減、規制緩和(一般競争入札拡大など)により建設産業の供給能力が落ち込み、今や拡大しつつある需要に対応できなくなりつつあると書きましたが、もう一つ、極めてまずい産業で「供給能力不足」「人材不足」が顕著になりつつあります。
 すなわち、電力産業です。


『2013年1月9日 東京新聞「東電 若手流出止まらず 12年度 400人迫る勢い」
 東京電力の人材流出が止まらない。二〇一二年度の依願退職者は七カ月間で四百人に迫り、福島第一原発の事故対応に批判が高まった一一年度を上回るペースで増え続けている。退職者は二十~三十代の若手が中心で、転職先は東電で得た知識や経験を生かせる総合商社や重工系メーカーが多いとみられる。相次ぐ人材流出は、事故後の対応や東電の経営再建にも影響しそうだ。
 東電社員の依願退職は、原発事故で東電に対する利用者の批判が高まった一一年度から増え始めた。一一年度は四百六十五人で、前年度の約三・五倍に急増。一二年度は十月末で三百九十一人と勢いは増し、広報担当者は「歯止めがかからない状況だ」と話
 東電は経営再建中のため、給与水準を引き上げて社員を引き留めることはできない。実力主義を徹底し、若手登用の機会を増やすことで人材流出を防ぐ考えだが、被災者への補償など原発事故の問題がいつ解決するか分からない状況で、どれほど効果を上げるかは未知数だ。
 東電以外の電力会社も状況は同じだ。同期入社の社員が総合商社へ転職した、ある電力会社の若手社員は「震災と原発事故で電力会社が優良企業というイメージは崩れた。世間から白い目で見られ、飲みに行くのもはばかられる雰囲気だ。就職氷河期に入社した優秀な若手ほど辞めていく」と明かした。
 人材流出が止まらない東電と対照的に、総合商社や重工系メーカーは東電社員の獲得に動いている。
 東京都内のヘッドハンティング会社などによると目立つのは発電設備の運転・保守に詳しい人材を探す動きだという。ヘッドハンティング大手「サーチファーム・ジャパン」(東京都千代田区)の早川修平氏は「海外案件を取るためには単にプラントを建設すればよいというわけではない。送配電から長期間のメンテナンスまで一括で提案しないと受注できない」と、東電社員獲得の理由を説明する。
 政府関係者は「発電設備をメンテナンスして高い発電効率を維持したり、停電などのトラブルからすぐに復旧するノウハウは電力会社が持っている。産油・産ガス国との交渉経験を持つ燃料部にも強みがある」と話している。』


 先日のチャンネル桜の番組(桜プロジェクト)でも話しましたが、電力サービスについて語る際には、
誰がサービスの受益者なのか?
 について、きちんと考えて欲しいのです。日本の電力サービスの受益者、消費者は、もちろんわたくし達日本国民です

 東日本大震災、福島第一原発の事故の後、多くの「識者」「脱原発派」が一方的に東京電力や他の電力会社を叩き、批判しました。とはいえ、彼らにしても東電を始め、日本の電力会社が発電、送電、配電をしている電気を利用し、日々の生活を成り立たせているわけです。


 電力とは大々的な在庫(蓄電)ができず、皆さんが使用している電気は「今、この瞬間」に発電されています。電気とは、陳腐化がすることが無い代わりに、商品種別が無く、新商品も生まれず、在庫もできない、極めて特殊な商品なのです。再生可能エネルギー特別措置法で発電されている「再生可能エネルギー」とやらも、実際に発電されているのは「普通の電気」に過ぎません。別に、発電の種類により電気に色分けがなされるわけではありません。


 また、送電線を流れる電力は「顧客ごとの色分け」もできません。一本の送電線の中を流れる電気について、
「この部分はA企業。この部分はB家」
 と区分することができないのです。送電線に異常が発生した場合、大口顧客だろうが小口顧客だろうが無関係に「向こう側」が丸ごと停電します。


 日本の電力会社は、総括原価方式により一定の利益を保証されていました。確かに、経営的には甘くなったのは確かでしょうが、安定した経営こそが日本の電力会社に対し、様々な技術開発を促したのも確かなのです。

 結果的に、我が国の電力サービスは世界屈指の「低停電率」を誇っていました


【各国の停電率(一需要家あたり年間停電時間 分/年)】

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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Teiden


 繰り返しますが、電気には「商品種別」がありません。もちろん、サービス提供形態により種別を造ることはできますが、提供されるのは結局は「同じ電気です。


 日本国家全体で見れば、「電力サービス」の品質は究極的には「必要なときに提供されるか、否か」にかかってきます。すなわち、停電率です。我が国の停電率は、東日本大震災の前までは主要国最低でした。


 福島第一原発の事故という「ショック」を受け、その後の日本の電力サービスではおかしな動きが次々に起きています。一つ目は、先日も取り上げた「再生可能エネルギー特別措置法」による太陽光、風力など「不要なエネルギー」の固定買取制度です。


 さらに、産業競争力会議は今さら発送電分離などと、言い出しています。上記の停電率のグラフで、なぜアメリカの停電率が突出して高くなっているのか。もちろん、発送電分離で電力サービスを「単なるビジネス」と化してしまい、送電会社が送電網への投資を怠るようになってしまったためです(オバマ大統領が一般教書演説で話していましたが、結局はアメリカ政府が何とかするようです)。


 加えて、国民による「電力会社叩き」が激しくなると、上記東京新聞の記事の通り電力サービスから「人材」が失われていき、いずれ我が国は「自国の電力を自国のみでは賄えない」発展途上国に落ちぶれることになります。


 昨日も書きましたが、WiLL連載版「国民経済の原則」のうち、わたくしは以下を最も重要視しています。


◆国民経済において、最も重要なのは「需要を満たすために供給する能力」である。


 連休ということもあり、国民経済の本質についてじっくりと考えて欲しいと思いまして、二日間かけて「建設産業」「電力サービス」の供給能力毀損について取り上げました。 


 

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