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『ドイツのユーロ(後編)①』三橋貴明 AJER2013.4.16(1)

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 昨日は何とか新幹線と特急で行橋市にたどり着くことができました。ご心配をおかけいたしました。


【写真:赤池誠章先生、小坪慎也先生と】
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【写真:産経新聞を応援する会の皆さんと】
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 結構、重要な割に、日本の大手紙が取り上げているようには見えないニュース(もし見かけたら教えて下さいませ)。


日本の金融庁、銀行にデフレ脱却の後押し要請
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324082304578459751150596588.html
 日本の金融規制当局はアベノミクスこと安倍晋三首相の成長政策を後押ししている。金融庁は4月30日、金融機関に対する検査・監督方針を改定し、デフレを克服するためにもっと貸し出しを増やすよう求めた
 金融庁の改定方針は「日本経済がデフレから脱却し、力強い成長を実現していくため、金融機関は、顧客企業と向き合い、顧客企業の経営改善や事業再生に向けた支援のみならず、適切にリスクを管理しつつ、新規融資を含む積極的な資金供給を行」うべきだとし、企業の育成と発展を強力に支援する上での「本来果たすべき役割」を求めた。(後略)』


 銀行が「本来果たすべき役割」を果たせなくなっていた一因は、金融庁の厳しすぎる検査マニュアルにもあるだろ!


 と、突っ込みを取りあえずしておいて、ようやく金融庁が「銀行が融資をしない」結果、カネ詰まりになっているという面における日本のデフレ問題の解決に本格的に乗り出しました。金融庁が誕生したのは1998年(当時は金融監督庁。日銀法改正と同じタイミングです)ですが、同庁の「金融検査マニュアル」が銀行から民間企業(特に中小企業)への貸し出しの「蛇口を締めていた」可能性は極めて高いと思います。


 特に、各地を回り、金融関係の方々の話を聞くと、
「地元の中小企業に融資をしたくても、金融検査マニュアルの定義だと不良債権になりかねないので、貸せない」
 とう話を頻繁に耳にしました。結果、地方の中小金融機関が何をやっているかといえば、「国債を買う」という形でおカネを運用していたわけです。


 別に、デフレ深刻化について、
「金融庁が悪い!」
「銀行が悪い!」
 と、誰かを悪者にして攻撃したいわけではありません。日本のデフレが深刻化させたのは、日本銀行であり、財務省であり、金融庁であり、政治家であり、銀行であり、さらに言えば、
「バブル崩壊後に借り入れの返済を始め、設備投資を減らし始めた企業」
 であり、
「バブル崩壊後の不景気を受け、銀行預金ばかりを増やし、消費を増やさなくなった家計」
 なのです。要するに、日本のデフレ深刻化の主犯は、日本国民です


 それはともかく、金融庁がデフレ深刻化に与えた影響というのは、あまり論じる人がいないのですが、これは皆さんが思っている以上に大きいと思います。何しろ、金融庁の当初の目的は「不良債権化の防止」でございまして、検査マニュアルも不良債権潰しに主眼が置かれています。管轄官庁が「デジタル的」に債権をチェックしてくるため、銀行側は必要以上に縮こまり、融資を増やすことができなくなりました(ちなみに、日本の金融庁が使っている金融検査マニュアルの発祥の地はアメリカ)。


 今回の「検査・監督方針」の改定は、具体的には以下の通りです。


【平成24事務年度監督方針及び検査基本方針の改正について】
http://www.fsa.go.jp/news/24/ginkou/20130430-7.html


「2. 円滑な金融仲介機能の発揮
(2)成長可能性を重視した金融機関の取組みの促進」
 について、
「2. 円滑な金融仲介機能の発揮
(2)成長可能性を重視した金融機関の新規融資等の取組みの促進
 に変更し、中身も「新規融資重視」になっています。


「日本経済がデフレから脱却し、力強い成長を実現していくため、金融機関は、顧客企業と向き合い、顧客企業の経営改善や事業再生に向けた支援のみならず、適切にリスクを管理しつつ、新規融資を含む積極的な資金供給を行い、顧客企業の育成・成長を強力に後押しするという金融機関が本来果すべき役割を一層促していくことが求められている。
 このため、主要行等における顧客企業の経営改善、事業再生、育成・成長につながる新規融資に関する取組みの状況について、例えば以下のような着眼点に基づき重点的に検証することにより、主要行等による新規融資の積極的な取組みを促していく。(後略)」


 細かい中身は、上記URLやWSJの記事を読んでほしいのですが、例えば、
「資金需要の高まりが期待できる事業分野や地域について、定期的に分析を行い、当該分析結果に基づき新規融資の戦略・方針・具体的な目標等を立てているか」
 といったことを銀行側が求められることになります。


 銀行側から、

「い、今まであんたら、何言っていたんだ!」

 と言われてしまいそうですが、いずれにせよ金融庁がデフレ脱却に向けて動き始めたのはいいことです。3月に終わった中小企業金融円滑化法のフォローという面が大きいのでしょうが、「銀行から企業」という貸し出しの流れが戻らなければ、日銀がどれだけ金融緩和をしたところでデフレ脱却は実現できません。デフレとは物価、所得の金額の縮小であり、物価や所得は「モノやサービスが消費、投資として買われる」ことなしでは上がらないのです。


 ちなみに、金融庁の担当大臣は麻生太郎副総理・財務大臣でございます。


金融庁の「デフレ脱却」に向けた取り組みを評価する、と思われた方は、

↓このリンクをクリックを!

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