日銀法再改正への道

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チャンネルAJER更新しました。
『経済的自虐史観を排除せよ①』三橋貴明 AJER2012.12.11(4)
http://www.youtube.com/watch?v=I63AUqW_H8s

『経済的自虐史観を排除せよ②』三橋貴明 AJER2012.12.11(5)
http://www.youtube.com/watch?v=tBPoxPIsKrg

経済的自虐史観を排除せよ! これ重要!

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【2013年1月11日 江別商工会議所 新春経済講演会】
http://www.ebetsu-cci.or.jp/ibent/h25keizai/h25keizai.html

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藤井聡京都大学教授 平成24年度総選挙に向けてのFacebook発信記録
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/index.php/general-election
是清プロジェクト開催中 塾生の皆様、是非、お立ち寄りを!

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 選挙戦も、残り二日! 頑張りましょう!
 わたくしは、明日土曜日、選挙戦の最終日、経済塾(第二期)終了後、上念司先生と懇親会に参加し、そのまま秋葉原の自民党安倍晋三総裁演説会(19時から)に向かいます。何しろ、今回の選挙戦のフィナーレを秋葉原で安倍総裁と麻生元総理がそろい踏みで飾られるのです。見に行かないわけにはいかないでしょう。(本演説の光景は、ビデオ撮影してアップする予定でございます)


 さて、政権交代後の自民党は、当初は日本銀行とのアコードでインフレ目標を達成させようとするでしょうが、最終的には日銀法再改正に乗り出さざるを得ないでしょう。理由は、現在の日銀があまりにも異常な組織になってしまっているためです。


 上念先生などが頻繁に取り上げていますが、日本銀行は今年の8月に「日本の人口動態と中長期的な成長力:事実と論点の整理」をリリースし、「生産年齢人口減少デフレ論」を何とか正当化しようとしました。同レポートの中で、日銀は以下の通り書いています。


「わが国では、人口成長率の低下とともに物価上昇率も低下してきた。この点については、少子高齢化が予測を上回り続けるかたちで急激に進展する下で、中長期的な成長期待が次第に下振れるに連れて、将来起こる供給力の弱まりを先取りする形で需要が伸び悩んだことが、物価下押しの一因となってきた可能性がある。また、少子高齢化の進展に伴って消費者の嗜好が変化していく中で、供給側がこうした変化に十分対応できず、需要の創出が停滞すると同時に、既存の財やサービスにおいて供給超過の状態が生じやすくなったことが、物価の下押しにつながってきた可能性もある。(P2より)」


 一度読んだだけでは、何を言っているのか分からないと思いますが、どうせ何度読んでも分からないです。要は、
「生産人口が減ってデフレになってるんで、日銀のせいではないんだよ~ん
 と言いたいわけです。


 同レポートには、問題の以下のグラフが掲載されています。


【2000年代 OECD開発援助委員会メンバーの生産年齢人口変化率とインフレ率の関係(by日銀)】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_40.html#BOJ

※対象国はOECD開発援助委員会のメンバーから欧州連合を除く23か国。◆はG7、◇はG7以外の各国。


 上記の通り、日銀のグラフを見ると、2000年代のOECD諸国において、生産年齢人口とインフレ率は相関関係にあるように見えます。(本グラフではインフレ率をGDPデフレーターで見ています)


 とはいえ、このグラフを見ると、一つ、疑問が沸き起こってきます。なぜ、23か国のみなのでしょう? OECDに加盟している国は、34か国です。なぜ、わざわざOECD諸国から23カ国をピックアップしなければならなかったのでしょうか?


 実は、上記の「ピックアップ」の際に、極めて重要な一国を故意にリストから落としてあります。その国は、ハンガリーです
 ハンガリーは、2000年から2010年にかけ、生産年齢人口が1.6%減りました。それにも関わらず、物価上昇率は何と年平均で6%を上回っていたのでございます。ハンガリーという一国を取り上げるだけで、日銀の人口減少デフレ論は崩壊してしまうのです。
 
 さらに笑える事実があります。


 内閣府が出した「平成23年版 経済財政白書」において、政府自ら「生産年齢人口減少デフレ論」を明確に否定しているのです。


【生産年齢人口変化率と物価上昇率の関係(by内閣府)】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_40.html#Naikakufu


 こちらはきちんとハンガリーを入れています。内閣府は、同白書において、生産年齢人口減少デフレ論を明確に否定しています。


『まず、90年から2010年にかけて、生産年齢人口の変化率と物価上昇率の間には明確な相関関係は確認できない。95年以降、日本の他に、イタリアやドイツ、ハンガリー等において生産年齢人口の減少が見られたが、同時に物価下落が生じた国は日本だけである。また、2000~2005年においては、香港でも物価下落が生じているが、生産年齢人口はプラスとなっており、生産年齢人口の減少が物価下落の必要条件ということもいえない。当時の香港では、不動産バブルの崩壊が生じており、資産価格の下落とともに一般物価も下落した。(平成23年版 経済財政白書 P60より)』


 内閣府が何を言いたいかといえば、要するに「バブルが崩壊した日本と香港」は生産年齢人口と無関係にデフレになり、そうではないイタリア、ドイツ、ハンガリーは生産年齢人口と無関係にデフレになっていない。という話でございます。それはそうです。デフレの始まりは「必ず」バブル崩壊です。


 そもそも、生産年齢人口が減ったことが経済に影響するならば、供給能力が縮小し、その国はデフレではなくインフレになるでしょうに・・・・。しかも、「生産年齢人口減少=デフレ」が成立してしまうと、
「日本は生産年齢人口が減り続ける限り、絶対にインフレにならない」
 というロジックが成立してしまい、我が国は無税国家になれちゃいます・・・・


 問題なのは、政府自ら2011年時点で否定している生産年齢人口減少デフレ論を、2012年の段階で日本銀行が公表し、自己正当化を図ろうというその愚かしさです。いや、愚かしいのはまあ良いとして、ここまで愚かな「嘘つき」である日本銀行を、日本国民は一切コントロールできないという点が問題なのです。何しろ、現行の日銀法では、国民の主権の束を背負った国会議員、あるいは内閣総理大臣ですら、日銀総裁を罷免させることはできません。


 本件については、現在執筆中の「我が敵『経済的自虐主義者』を排す!」(小学館)で詳しく書いておりますので、ご期待くださいませ。


 さて、日銀ネタをもう一つ。三橋経済塾塾生の「五郎左衛門」様が、いわゆる日銀貴族との会話をレポートして下さいましたので、ご紹介。


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 身内が営む飲食店での最近の出来事です。御用一般人もとい日銀貴族様とお話しをしました。と言いますか、見下され過ぎてほとんど相手にしてくれませんでした。以下。日銀貴族様と私のやりとりを記憶を辿り書きました。


☆安倍自民党総裁の発言について☆


私 :安倍さんのインフレ目標の発言が話題になっていますが、日銀としてはどう考えていますか?
貴族:あくまでも俺の私見だけれどな? 政治家がああ言う事を言うもんじゃないと思うぞ。
私 :そうですか?
貴族:政治家や素人が金融政策に口を出すな。あいつらは何も出来ないだろ? 立法、行政、司法は独立しているだろ?
私 :内閣府は行政では?
貴族:あれは監督(?)だろ。
私 :国民が選んだ政治家が行政に口を出しても・・・
貴族:お前バカか? あいつらは何もわかっていない素人なんだよ! 俺らは専門家だ。


☆日本はデフレじゃないの?☆


私 :(あなたたちが仕事しないおかげで)日本は20年もデフレで庶民は困っているんですが。。。
貴族:消費者物価で日本はデフレじゃないだろ!! デフレって言っている時点で話しにならない!!
私 :えっ? 日本はデフレじゃないんですか?? 
貴族:消費者物価みてみろ! 話しにならない。。。
私 :コアコアCPIでは~
貴族:コアとかコアコアとか関係ないんだよ。
私 :いやいや、あなたたちが設定した物価安定の理解でしたっけ?あれを基準にしたら達成率2割~
貴族:お前が言っていることは政治家みたいなんだよ!! 自分の意見も何もない。揚げ足取ることは誰だってできるだろ!! 話しにならない。俺の知識がこの位で(天井の方に手を上げて)なら、お前の知識はこうだ(床の方に手を下げて)この位の差があるのにどうやって議論するんだよ!
私 :ではどうすればいいんですか? バカな私に教えて下さい。
貴族:なんでお前に教えなきゃならないんだよ? お前に教える義理もない。


☆えっ?まさかデフレ容認ですか? 円高で企業は疲弊していますが?☆


私 :デフレで困っているのだからインフレに持って行かなければ話しにならないと思うのですが?
貴族:物価だけ上げても貧乏人は困る。 急激なインフレで困るだろ?
私 :物価が上がるってことは給与も上がっていますよね?
貴族:だからお前は政治家みたいだな!!
私 :いや一般市民で~
貴族:いや、お前政治家になった方がいい!! お前はバカだから経済は分からない。俺と議論しようにもレベルが違い過ぎるから話しにならない。
私 :デフレ脱却してインフレにしなければダメですよね?
貴族:バカだよお前~
私 :期待インフレ率を上げて円安にしないと企業は~
貴族:製造業が金融をやり、為替差益を求めるからダメなんだよ!!付加価値を求めて戦え!! トヨタ、SONY、松下なんか金融をやっているだろ? お前らは50円の原価で付加価値を与えて100円や120円にして売ることが仕事だろ? 50円で仕入れて100円の付加価値を上げて150円で売れば100円の利益が出るじゃないか?それで~
私 :いやいや、ドル建てで取引していたら為替差益の影響もろに受ける~
貴族:だからダメなんだよ!!! 為替差益を求めて色気を出すから日本は売りがなくなるんだよ!
私 :為替差益を求めてなくても為替レートの影響はもろに受けますよね!? 円高でドル建ての給与は高くなりま~
貴族:なんで人件費の高いところにいるんだよ?安い土地に行くとか企業努力してこなかっただろ? 日本企業には売りが無い。サムスンとかは技術力で日本企業に勝ったんだよ。為替差益なんて色気をだすからダメなんだ!! 為替レートとか関係ない。


☆FRBがアングロサクソンだから何?☆


私 :インフレ目標は必要だと思います。
貴族:だからお前バカだな! 話しにならない。インフレで庶民は困るだろ?
私 :FRBもBOEも採用して~
貴族:お前、FRBが何であれだけ緩和云々~ アングロサクソンだからあいつらは云々~
私 :別にアングロサクソンだろうが、昔は井上準之助がWASP担当で高橋是清はユダヤ担当で手玉に取っていたって聞いた事ありますが? 別に関係ないん~
貴族:そんなこと関係ないんだよ。
私 :えっ?○○さんが言ったんですけど?


☆名目金利抑えてもデフレでは実質金利は高くなるんですが?☆


貴族:だから俺たちは金利を低く抑えているんだよ。
私 :それって名目(金利)ですよね?
貴族:お前いい加減にしろよ!! 怒るぞ!!!
私 :・・・?
貴族:真顔でやっているんだよ!! 俺たちは真顔でやっているんだよ。
私 :・・・あっ! 実質(金利)と名目(金利)の話しをしているんですよ?
貴族:だからお前みたいな素人が~云々(まだ怒っている)
私 :あの~、名目金利と実質金利の話しをしているんですが。。。
貴族:・・・(一瞬の間) 名目とか実質とか~~~(やっと落ち着く)


☆金融政策をアートか何かと勘違いしていませんか?☆


貴族:とにかくな?俺らは専門家として真面目にやっているんだよ。それを何も知らない政治家が浅い知恵でごちゃごちゃ言ってきて俺たちの邪魔をするんだよ。
 一流のシェフがレシピを作ってその通りにお前が作っても同じ味はでないだろ?その時の食材や火加減や調味料の量など経験が必要なんだよ。金融政策ってのはそういうもんなんだよ。だから政治家とか専門じゃないやつが俺たちの邪魔をするな。
私 :(言っていることがよく分からないんですが)金融政策なんて国の重要な政策ですよね?国民に選ばれた政治家が口をだしても~
貴族:だからお前は政治家みたいだな? お前が言っていることはまんま政治家だよ!!


以上をまとめると

1. 立法を担当する政治家は、行政を担当する官僚に口を出すな。
2. 政治家は金融政策について口を出すな。
3. インフレターゲットなど意味ない。物価だけ上げても庶民は困るだけだ。
4. 予想インフレ率上昇→企業業績の改善→給与上昇の影響を考慮していない。
5. 日本はデフレではない。という驚くべき認識
6. 日本企業が勝てないのは企業努力が足りないから。企業は円高のせいにするな。
7. 金融政策をアートなど芸術か何かだと勘違いしている。
8. 名目金利を低く抑えていると主張。インフレ率上昇による実質金利への影響を考慮していない。


 約3時間ほど話しをしましたが、金融政策の話しを出来たのはこれくらいです。見下されていたのでまともに話しを聞いてはくれませんでした。話しをしながら記録をとっていたわけではないため、記憶をたどり書き下ろしたものです。どうしても私の主観が入ってしまうことはご了承ください。


 最後に私の主張ですが、日銀貴族は

「政府が悪い、企業が悪い、労働者が悪い、誰よりも国民がバカだ。」

 日本国民一億総懺悔(日銀貴族以外)と本当にこう思っているのではないかと正直怖くなりました。


 このような認識では、次の内閣総理大臣が正しいデフレ対策を行うために日銀にインフレ目標、無制限金融緩和を求めたとしても、現在の総裁、副総裁をこの世の誰もクビに出来ない日銀法ではまともな金融政策を日銀が行うとは思えません。その理由は、”今の日本はデフレではない”という今回の驚くべき認識です。 


 2006年3月福井元日銀総裁の量的緩和解除などはその典型例ではないでしょうか? (当時、私は自動車を売る仕事をしていたのですが、金利上昇による顧客の購買力の低下を肌で感じました。


 その後のリーマンショックの影響により黒字ではあったものの銀行の貸しはがしによりその会社は倒産しました。) 同じ過ちを繰り返してはいけません。当時、日銀に裏切られた政権は安倍政権です


 20年続くデフレ脱却の試金石は日銀法改正だと私は思います。同じ思いの人は多いのではないでしょうか? 15年間、一定の期間を除いて金融政策という財政政策と同等のデフレ対策に有効な武器を日本国民は放棄していました。


 日本以外の先進国は年率平均で約3~4%の経済成長を遂げています。4%成長だと20年でGDPは2倍です。日本の名目GDPは20年前と比べてマイナス13兆円、15年前と比べてマイナス49兆円も減少しています。


 デフレ脱却、失われた成長を取り戻すためには正しいデフレ対策を日銀に行ってもらう必要があります。もう一度言います。デフレ脱却の試金石は日銀法改正です!!!
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 五郎左衛門様、ありがとうございました。
 上記のレポートのマインドの「日銀貴族」ばかりではないのかも知れませんが、それにしても国民生活に直結している金融政策を「国民側はどうしようもない」という状況は異常です。この国は国民主権国家であって、日銀主権国家ではないのです。


 というわけで、日銀マンたちの思いとは裏腹に、あるいは予想はしているのかも知れませんが、我が国は日銀法再改正への道を着実に歩んでいると思います。金融政策を「国民の手に取り戻す」意味においても、今回の選挙は極めて重要なのです。


「金融政策を国民の手に取り戻せ!」にご賛同下さる方は、このリンクをクリックを!

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