続 空気と水

テーマ:

株式会社三橋貴明事務所  講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから

三橋貴明のツイッター  はこちら

人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

チャンネルAJER 更新いたしました。今回のテーマは「日本の公共事業の現実」です。

『日本の公共事業の現実①』三橋貴明  AJER2012.7.10(3)
『日本の公共事業の現実②』三橋貴明  AJER2012.7.10(4)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

8月26日(日)15時-山陽小野田市シンポジウム「企業誘致フォーラム」 開催

8月30日(木)18時30分-大阪「三橋貴明が語る!政治・経済の真実『メディアの大罪』 」講演会開催

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 ふと気が付くと、人気ブログランキング「総合部門」でまたもや1位になっておりました! ご支援ありがとうございます。


 昨日は三橋経済塾(二期)第二回講義、その後、テレビ朝日の「ビートたけしのTVタックル」収録(放送は7月30日)、戻って懇親会出席、さらに勝間さんのイベントに顔を出して、上念さんたちと飲みに行くという、無茶苦茶な一日でした。信じがたいでしょうが、本日は早朝の新幹線でまた出張です(講演のお仕事)。

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba


 TVタックルのテーマは中国問題だったのですが、出演者の一人(中国人)がいきなり、
「尖閣問題は日中友好のために棚上げすべきよ~」
 と発言し、こちら側(金美鈴さん、青山さん、三橋)がカチャ、とスイッチが入り、大変なことになりました。例の「中国民事訴訟法第231条」についても大きく取り上げています。放映をお待ちください。


 金美鈴さんが、
「二位だけど、一位に差を付けられていて悔しいのよ~」
 と仰ったので、何のことかと思えば、コレでした。


【スペシャル対談 麻生太郎×三橋貴明】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18217653
【安倍晋三元総理×金美齢 対談】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18225304


 昨日の三橋経済塾第二回講義の音声ファイルとテキストが、コンテンツ(https://m-keizaijuku.com/contents )に掲載されました。


◆第二期三橋経済塾(第2回・お金を理解せよ!)テキスト
◆第二期三橋経済塾(第2回・後半)
◆第二期三橋経済塾(第2回・前半)


 次回は「信用創造を理解しよう」です。よろしくお願いいたします。(講義出席者の方が増えてきましたので、次回は教室を変更するかもしれません)


 また、明日7月23日より三橋の無料メルマガが日刊メルマガにリニューアルします(無料形式は変わりません)。執筆陣は三橋貴明、藤井聡教授、上念司氏、東田剛氏(笑)、さかき漣氏、三橋経済塾管理人という豪華メンバーです! お申込みは、こちらからhttp://www.mag2.com/m/0001007984.html


 ドイツの長期金利が、1.17%にまで下がっています。また、ユーロも下落し、2年ぶりの安値に落ち込んでいます。


スペインの銀行支援策を市場は信頼せず-ユーロ安、利回り上昇
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M7HOSY6TTDS001.html
 欧州当局者は20日、1000億ユーロ(約9兆5400億円)規模のスペインの銀行支援策を最終的に承認したが、ユーロ相場は約2年ぶりの安値を記録し、市場から再び不信任を突きつけられる結果となった。
 ブリュッセル時間午後7時59分(日本時間21日午前2時59分)時点で、ユーロ相場は1%安の1ユーロ=1.216ドル。ユーロ・ストックス50指数は2.8%安を記録、イタリアの銀行株が下げを主導した。ドイツ10年債に対するスペイン10年債の利回り上乗せ幅(スプレッド)は拡大し、過去最大となった。 (中略)
 ギリシャをめぐる懸念が次の焦点。同国は8月に欧州中央銀行(ECB)が引き受けた国債の償還期限を迎える。また、欧州委員会と欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)で構成するトロイカの代表団は来週アテネに入り、同国が財政再建の目標からどれほど離れているか分析する。
 インベステック・アセット・マネジメントの債券部門責任者、ジョン・ストップフォード氏(ロンドン在勤)は「夏の間、われわれは多くの進展を目にせず、市場は神経質なままだ」と指摘。「危機は起きている。ユーロ圏は国境を越えた融資の欠如で、内部から崩壊しつつある」との見方を示した。 』


 スペインの長期金利は7.26%。こちらもユーロ加盟後最悪の数値です。すなわち、スペイン(及びユーロ圏の他の財政破綻国・破綻予備国)に資金(ユーロ)が回らず、ドイツの銀行に流れるか、もしくは外貨(ドル、円)に両替されていっているわけです。もっとも、ドル・円に両替してもユーロが消えるわけではないため、結局、金融機関は手持ちのユーロの運用先を探さざるを得ず、ドイツ国債が買われているわけですね(そりゃあ、そうでしょう)。


 次の焦点は、ブルームバーグの記事にもあるようにギリシャです。ギリシャは緊縮財政派の政権が成立したとはいえ、有権者の六割が反・緊縮財政派に票を投じました。(例の第一党(ND)に50議席上乗せされる選挙制度で、緊縮派の連立政権は成立しましたが)


 ギリシャ政府としては、国民世論に沿い、緊縮財政を何とか「先延ばし」しようとしており、これは「国民経済」を考えたとき、全く正しい対応です。何しろ、現在のギリシャがトロイカ(EU、IMF、ECB)の言うがままに緊縮財政を強行すると、名目GDPが縮小することで「税収」が減ります。税収が減ると、ますます財政危機が深刻化してしまうわけです。


 それにしても、8月に償還期限を迎える国債が「ECB(欧州中央銀行)」が保有する分というのは、色々と考えさせられます。日本の場合、日本銀行が保有する日本国債について「金を返して」などと言い出すことはありません。何しろ、日本銀行は日本政府の子会社なので、連結決算で「貸し借りなし」になってしまいます。それに対し、ECBはギリシャ政府とは「全く関係がない」別の機関になっているんですね。それがユーロのシステムだと言われればそれまでですが、独自通貨国の国民としては不思議な気がします。


 何と言うか、究極の「中央銀行の独立」を実現しているユーロは、それ故に財政危機を深刻化させているとしか思えないわけです(というか、そのままだと思いますが)。


 本日の後半は、現在の日本の「火力発電への高依存状況」に関する、KW様のご投稿です。


----火力高依存状況と火力発電所のトラブル(KW)----
 毎週金曜日に首相官邸前で行われている反原発デモはもはや恒例行事になってきている。6月29日の大飯原発再稼働に反対するデモでは警察発表4万5千人(主催者発表20万人)という大規模なデモとなった。最近では某有名ミュージシャンが参加したと、話題に事欠かない反原発デモだが、参加している人たちは今年の夏の電力供給が危機的な状況であることを知っているのであろうか。


『火力発電 停止相次ぐ 節電から既に4基
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012070802000124.html
 原発に代わり夏場の電力供給を担う火力発電所の運転停止が相次いでいる。節電一週目の二日から六日にトラブルで停止したのは関西電力の姫路第二発電所4号機(兵庫県姫路市、四十五万キロワット)など四基に上る。 
 火力発電は老朽化した設備が多いこともあり、昨年七~八月は少なくとも二十基がトラブルで停止している。今夏は全国の原発がほぼすべて停止しているため、猛暑時に火力の故障が相次げば、需給が厳しい関西などは計画停電の発動につながりかねず、政府も警戒を強めている。(後略)』


 東日本大震災以降、我が国の電力供給は火力発電所のフル稼働でしのいでいる。東京電力横須賀火力発電所(1960年1号機運転開始、2010年4月全て発電機を停止)のように老朽化で休止中であった火力発電所を再稼働させ、やガスタービン発電機の新設・増設によって、供給力の増強を図り、さらには火力発電を焚き増すことで原子力発電の減少分を代替している。


 電気事業連合会:国内電力関連・解説情報「我が国の原子力停止と火力燃料費の増加」http://www.fepc.or.jp/library/report/__icsFiles/afieldfile/2012/06/11/report20120529.pdf
 によると全国10電力の2012年4月における火力発電電力量は526億kWh/月に達し、前年同期比で45%近い伸びを示している。上記資料では、全原発停止における想定される火力発電の設備利用率が書かれている。以下上記資料を抜粋する。


『全停止した原子力発電を代替するために必要な火力発電について、1年間で最大となる夏の電力需要に対して不足する供給力(kW)の増設と、1年間の総発電電力量(kWh)を満たすための火力発電の焚き増し、すなわち、設備利用率の上昇について現実的なケースについて検討する。
 国内の発電設備を積み上げると、原子力発電が全て停止した場合には、2010年度実績に対して約1656万kWの供給力がダウンすると昨年の政府のエネルギー・環境会議では試算された。ここでは、ピーク需要を満たすために足りない供給力をLNG火力発電増設で代替すると仮定して、2010年度における電力10社の総発受電電力量約1兆64億kWhのうち、原子力発電で供給していた部分を火力発電で代替して供給するために、火力発電の設備利用率を上昇させるシナリオを考える。
□欠かせないLNG火力発電の増加
 2010年度の電力10社合計の電源別設備容量と発受電実績によると、石炭火力の設備稼働率実績は74%であり、定期点検なども考慮するとフル稼働に近い状態にある。したがって、想定するシナリオでの設備利用率の上昇余地は小さく、少しだけアップさせて80%と仮定する。また、石油火力発電は発電コストが相対的に高いことからピーク時利用に位置づけられおり、2010 年度の設備利用率実績は17%と低い。想定するシナリオでの焚き増しは、やはり少しだけ設備利用率を上げて20%と仮定する。残りの供給量を全てLNG火力発電の焚き増しで賄うとすると、LNG火力の設備利用率は54%の実績から80%に上昇させる必要があると試算される。こうした想定を「ケース1」としよう。
 LNG火力発電の設備利用率80%は、LNGを世界市場から調達できれば達成可能な数値であるが、世界のLNG需給、液化設備容量、タンク容量、タンカー数などを考慮すると、LNGの目標達成が難しいとも考えられる。そこで、発電コストの高い石油火力発電の設備利用率を30%まで上昇させる「ケース2」も考えることにする。石炭火力の設備利用率を80%のままにおき、石油火力の設備利用率を30%へと上げると、LNG火力の設備利用率は74%に縮小できる。なお、こうした想定では、水力その他の発電電力量は基準ケース(2010年度実績と同じ電源比率)と変化がないと仮定している。
 こうした火力発電の設備利用率引き上げにより、2010年度発受電量実績の約6200億kWhから約9000億kWhに増加し、全発受電電力量の90%を火力発電が占める火力高依存状態となる。』


 私はエネルギーの専門家ではないが、ここまで火力発電に依存した電力状況と火力発電所のトラブルを見る限り、今の日本の電力供給は危機的状況といえるのではないだろうか。私は我が国の電力供給の安定のためには早急に原子力発電所を再開させるべきであると考えている。もし今年の夏に火力発電所がトラブルを起こし、なんらかの停電措置を実施せざるを得ない状況になれば、半導体などの精密機器を製造する工場は目も当てられないことになる


東芝の工場が瞬間停電で操業停止、NAND出荷量最大2割減も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18561320101209
 東芝は9日、主力製品のNANDフラッシュメモリーを生産する四日市工場(三重県四日市市)が、8日早朝に発生した瞬間的な停電により操業停止中と明らかにした。
 10日には通常操業に復旧する見込みとしているが、来年1月から2月にかけてNANDフラッシュメモリーの出荷量が計画に対して最大2割落ち込む可能性があるという。
 中部電力によると、8日午前5時21分頃、愛知県西部、三重県北部、岐阜県西部を中心に供給電力の電圧が瞬間的(0.07秒程度)に低下した。東芝によると、この電力供給トラブルに伴い同社の四日市工場の一部の装置が停止。現在も復旧作業が続いているが、9日午前の段階で7割程度が復旧しているという。損害額の見通しについては「現時点では回答できない」(広報担当者)としている。(後略)』


 たった0.07秒の電圧低下で半導体工場は創業を停止してしまうことを、いったいどれだけの日本国民が知っているのであろうか。大飯原発の再稼働で大騒ぎをしているが、再稼働すべき原発は大飯原発だけではない。政府はこの事実を国民にきちんと説明することで、原発再開の理解を現在よりも得られるのではなかろうか。


 恐ろしいことに現在のエネルギーに関する議論は、目の前に迫る電力供給危機ではなく、20年~30年後の脱原発・代替エネルギーの議論が主流を占めている。優先して議論すべきは現在の「火力高依存状況と火力発電所のトラブル」と「安定した電力供給をどのように実施すべきか」であり、20年~30年後の話ではない。議論の順序が逆転しているのだ。そして呆れ返るのは電力会社に関する技術的な議論がばかりが横行していることである。マスコミでは元経済産業省出身の評論家が東京電力や関西電力の不作為を指摘することがブームのようだ。テレビや新聞が報じるべきは「力高依存状況と火力発電所のトラブル」ではないのか。


 もっとも、官邸周辺で反原発を訴える方々は「経済より人の命」というイデオロギーを振りかざしているので、残念ながら聞く耳は持たないであろう。皮肉な話であるが、6月29日の首相官邸前反原発デモ終了後、自称20万人の参加者たちは東京メトロの地下鉄を使い帰宅したのである。日本の地下鉄は太陽光や風力といった自然エネルギーで動いているのではない。彼らが乗った地下鉄の電気を作っているのが火力発電所であるということを分かって欲しい。
------------


 KW様、ありがとうございました。


 確かに、現在の日本のエネルギーを巡る議論は、優先順位が違います。議論されるべきは「現在」の問題であるにも関わらず、一部の人々は「将来の話」で大騒ぎを繰り広げているわけです。

 山本七平「空気の研究」の中で、公害問題(公害そのものではなく)を巡る「空気」について触れている箇所があります。「空気」に影響され人々が騒ぎ、それ自体が空気の濃度を濃くし、科学的見地が全く顧みられない異様性を書いているわけですが、現在の日本のエネルギー問題を巡る議論とかぶります。(反原発デモにしても、かつての公害問題にしても、騒いでいる人が同一人物のような気も致しますが)


 同じ話は「財政問題」「公共事業の問題」さらに「外交問題」についても言えるわけですが、「空気」に支配されず、どのように正しいソリューション(解決策)を実施していくべきなのか。結局は「正しい情報」をしつこく、ひたすらしつこく繰り返していくしかないわけです。


 これは、かつての左翼が得意としていた手法です。まさに、
「社会主義者から我々は学ぶものは何もないと思っていたが、たった一つあった。 それは彼らが、繰り返し語ることだ.。(フリードリヒ・フォン・ハイエク)」
 というわけです。
 わたくしたちも、「空気」に打ち勝つために、「水」を繰り返し語らなければなりません
  


本日のエントリーの主旨にご賛同下さる方は

このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ

本ブログへのリンクは↓以下のバナーをご利用ください。

新世紀のビッグブラザーへ blog


三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
◇ポルパパのブログ
投資と車と日々の起業家日記
管理人:ポルパパさん

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
◇おじさんの談話室
経済通のおじさんと、女子高生真理ちゃんが織り成す、経済を解りやすく掘り下げた基礎講座!


日本経済復活の会
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

積極財政による日本経済復活を目指して活動をしているボランティアグループです。


Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 連載中
「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 
本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
新世紀のビッグブラザーへblog一覧はこちらです。