第二次大恐慌の引き金

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『消費税①』三橋貴明 AJER2012.4.24(1)

『消費税②』三橋貴明 AJER2012.4.24(2)

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ニコニコ動画版「さくらじ#29 「コレキヨの恋文」三橋貴明 登場!」http://www.nicovideo.jp/watch/1335153831
Youtube版「さくらじ#29 「コレキヨの恋文」三橋貴明 登場!

http://youtu.be/Uv9VYSPsifc

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【頑張れ日本!全国行動委員会 群馬県支部設立記念講演会】
http://nippon.daa.jp/index.html
日時:平成24年5月6日(日) 12:30開場 13:00開演 16:30閉会
場所:前橋市民文化会館 大ホール
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音更町「「TPP」に関するまちづくり講演会」

http://www.town.otofuke.hokkaido.jp/town/sonota/sonota/koenkai-230328.html

日時:平成24年5月20日(日曜日) 午後2時から

場所:音更町文化センター

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 エンターテイメント経済歴史小説、「コレキヨの恋文 」、長谷川慶太郎氏との対談本「日本と世界はこう激変する 大恐慌終息へ!? 」、日本の資本主義を語る「悲観論に踊らされるな! ニッポン経済集中講義 」発売になりました!




  ロシアでは国民に、
税金を払えば、よく眠れる」とアピールしています。道路脇に「税金払えば、よく眠れる」という看板が立っていたりするそうです。
 でも、税金を全て払った人は、
「税金は払った。だが、空腹だと、よく眠れない
 と言います。(オクサナさんに教えてもらったロシアンジョーク)
 昨日はTOKYO MXでまたまた「消費税」について話して参りました。


【写真 4月30日 TOKYO MX 左から矢野君、安藤さん、三橋、オクサナさん、ブンシリさん、サヘルさん】
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

 
 消費税を増税し、国民の可処分所得が減り(減ります)、デフレ深刻化で失業者が増え、冗談抜きで日本国民が、
税金払ったら所得が減り、空腹でよく眠れない
 状況にならないよう、やれることは全てやるつもりでございます。


 さて、4月29日、ILO(国際労働機関)は財政危機に揺れるヨーロッパを中心とした先進国の「緊縮財政」が、雇用の回復に悪影響を及ぼすとして警鐘を鳴らしました。ILOによると、2011年時点で、先進国の求職者の約40%が1年以上も職がない状態が続き、失業期間の長期化が目立っているとのことです。


『ILO “緊縮財政が雇用に影響”
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120430/k10014809301000.html
ILO=国際労働機関は、29日、世界の労働市場に関する年次報告書を公表し、信用不安に揺れるヨーロッパを中心とした先進国の緊縮財政が、雇用の回復に悪影響を及ぼすとして警鐘を鳴らしています。(後略)』


 上記のILOの「緊縮財政が雇用回復に悪影響を及ぼす」という記事ですが、共同通信の記事では、


ILO報告、先進国で失業長期化 欧州財政危機で、2011年
http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012043001001220.html


 となっており、記事中のどこにも「緊縮財政」という言葉がありませんでした。(ちなみに、朝日新聞、日経新聞は「緊縮財政」という言葉を入れて報道、読売、産経、毎日はスルーです)


 なぜ、肝心要の「緊縮財政で」という言葉を省く、共同通信。


 本ブログユーザ様であればご承知の通り、各国の緊縮財政で失業率が上昇すると、当然ながら名目GDPの消費という「需要」が減ります。企業の投資(やはり需要)も減ります。そもそも緊縮財政とは、政府支出という需要項目を削減する行為なので、それが民間にも波及し、スパイラル的な需要収縮に突入してしまいます。すなわち、GDPがマイナス成長になり、失業率が悪化します。失業率が悪化すると・・・。


 という、恐怖の「緊縮財政⇒需要縮小⇒失業率上昇」のスパイラルにどっぷりとはまり込んでいるのが、スペインです。(人のこと言えませんが)


スペイン景気後退突入、緊縮財政推進に疑問も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83T01I20120430
 スペイン統計局が30日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%減となった。市場予想の0.4%減ほどは落ち込まなかったものの、昨年第4・四半期の0.3%減に続くマイナス成長となったことで、スペインは再度、景気後退(リセッション)に突入した。
 ユーロ圏で第4位の経済規模を持つスペインが、前回2四半期連続のマイナス成長で定義される景気後退に陥ったのは2009年末。政府は財政健全化のため、緊縮財政を進めており、プラス成長の回復には時間がかかるとみられている。
 スペイン政府は27日、欧州委員会に提出する経済安定化計画を公表。2012年の経済成長率をマイナス1.7%、2013年をプラス0.2%と予測している。
 第1・四半期のGDPは前年比では0.4%減。市場予想は0.5%減だった。昨年第4・四半期は同0.3%増だった。(中略)
 国際通貨基金(IMF)のエコノミストを含む識者の間では、経済成長の再活性化を犠牲にしたうえでの緊縮財政措置の推進に対する疑問の声も出始めている。
 前出のオーウェン氏は「欧州中央銀行(ECB)から何らかの政策反応があると予想しており、スペインは現在推し進めている緊縮財政措置の手綱を緩めることを許されるとみている」と指摘。「すべての国が財政を緊縮化する必要があるとするドイツ中心の見方に対する疑問が出るなか、明らかに大きなあつれきが生じ始めている」と述べた。(後略)』


 ちなみに、欧州主要国のインフレ率は以下の通りです。


【欧州主要国のインフレ率推移(対前年比%)】
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http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_38.html#EUCPI


 上図の通り、現在のスペインのインフレ率は2%を下回っています。同国の物価上昇率の水準は、他のユーロ加盟国(ギリシャ除く)よりも低くなっているのでございます。


 スペインやギリシャの物価上昇率が落ち込んでいるのは、別に両国の供給能力が高まったためではありません。そうではなく、バブル崩壊により需要が急収縮しているために、物価上昇率が低迷していっているわけです。


 日本の例を見るまでもなく、健全な価格競争により物価が下落したのではなく、「バブル崩壊後の需要の縮小」によりインフレ率が落ち込む国においては、企業経営がひたすら厳しくなっていきます。企業の業績が悪化すると、当然ながら人員削減が行われ、失業率が上昇していくことになるわけです。


 以前取り上げたフィリップス曲線からも分かりますが、失業率の改善には、ある程度のインフレ率が欠かせないのです。ところが、現在のギリシャやスペインはインフレ率を上昇させる政策を採ることを「許されておらず」、このままではスイスや日本同様に深刻なデフレ局面を迎えることになり、失業率はアメリカ大恐慌期を上回ることになるでしょう。(EUは2012年のギリシャの物価上昇率がマイナスに陥ると予想しています)


 しかも、スペインもギリシャも経常収支赤字国で、国内に過剰貯蓄があるわけではなく、そもそも「外国から借りたユーロ」でバブルを造るという最悪の選択をしてきました。結果、バブル崩壊でデフレ目前に至っているにも関わらず、長期金利は別に下がっていないわけです。すなわち、スペインやギリシャは、日本やスイスのように、「国債発行、財政出動、通貨発行(国債買取)」というオーソドックスなデフレ対策を採れません。そもそも、スペインもギリシャも金融政策についてECBに委譲してしまっているわけです。 


 だからと言って、ドイツ主導の緊縮財政で名目GDPと税収を落ち込ませていって、現在の危機を乗り越えることが可能なのでしょうか。できるわけがありません。


 すでに、現在のスペインの状況については、
アイルランドが救済受け入れに追い込まれる前の2010年10月ごろとそっくりだ
 と指摘する声もあります。


 フランスの大統領選挙の決選投票に残ったオランド候補は、ユーロ圏が緊縮財政よりも成長促進に軸足を移すべきだと主張しています。とはいえ、緊縮財政の推進はすでに欧州連合(EU)加盟国中25カ国の首脳が合意済みで、ドイツのメルケル首相は、
「同協定をめぐる再交渉はあり得ない
 と、言明しています。もっとも、メルケル首相は労働市場改革と「EU資金を通じた成長促進」は可能だとしており、別に現在の雇用悪化を放っておけと言っているわけではありません。


 とはいえ、例えば現在のスペインが労働市場の自由化などの「労働市場改革」を実施すると、単に企業の人員削減を後押しするだけに終わるでしょう。すなわち、失業率のさらなる上昇です。


 メルケル首相の発言を見ていると、「労働市場の自由化」などのサプライサイドの政策、及び緊縮財政による財政均衡化という「インフレ対策」に傾注しており、デフレ対策は「ECBの資金供給のみで可」という、日本が間違え続けてきた選択をしようとしているようにしか見えません。(もちろん、中央銀行の通貨供給は必要条件です。とはいえ、それのみではデフレ脱却は果たせません)


 別に、デフレ下において「インフレ対策」を推進しようとするのは、メルケル首相率いる「ユーロ」には限りません。と言いますか、我らが日本国こそが、この「デフレ期のインフレ対策推進」のパイオニアです(注:「戦後」の)。


 日本を含めた先進国の政府は、早急に現時点で優先されるべき政策が何かを理解しなければなりません。すなわち、政府支出拡大により「需要」「雇用」そして「所得」を増やすことに、政策の軸足を移さなければならないのです。財政健全化など、名目GDPが堅調に成長していく局面に入れば、自然増収により放っておいても実現できます。


 上記の「マインドの切り替え」が行われない場合、世界は冗談でも何でもなく「第二次大恐慌」に突入しかねない状況なのです。そして、現時点で最も「大恐慌」の引き金を引く可能性が高い地域が、ユーロ圏というわけです。



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