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上記からパンフレットをダウンロードしてください。
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チャンネルAJER更新しました。後編がアップされました!
『日本の政府支出を分解する(後編)① 』三橋貴明 AJER2012.2.28(1)
『日本の政府支出を分解する(後編)②
』三橋貴明 AJER2012.2.28(2)
今月は「社会保障支出」をメインに取り上げました。
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PHP研究所の「メディアの大罪」、徳間書店「売国奴に次ぐ!」発売開始しました!
今月から隔月で「三橋貴明の経済動向塾(日本経営合理化協会主催)」 が始まります。ゲストは今月が中野剛志先生、5月が麻生太郎元総理、7月が田母神俊雄先生、9月が石平先生、11月が藤井聡先生、1月が西田昌司先生となっております。ご興味がおありの方は、以下のパンフレットをご覧くださいませ。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_36.html#Gorikakyokai
本日は中野剛志氏とのとの講演会、でございます。よろしくお願いいたします。
3月18日、14:00-17:30 一般社団法人CW断熱普及協会様主催の3.11震災チャリティーセミナー「日本経済の真実はこうだ! 復興計画を読み解く」が開催されます。講演者は大石久和先生とわたくしで、トークセッションもございます。
http://www.cwia.jp/
□ タイトル:3.11震災チャリティーセミナー 「~復興計画を読み解く~ 日本経済の真実はこうだ!」
□ 主催:一般社団法人CW断熱普及協会
□ 日程:2012年3月18日(日)午後2時~午後5時30分
□ 場所:品川フロントビル会議室 B1階(地図)
□ 参加費:3,000円(税込)/1人
*要事前申し込みです。よろしくお願いいたします。
さて、ギリシャ情勢ですが、予想通り「おいおい・・・」な展開になっています。
『ギリシャ債務減免、民間投資家の参加率は不十分の公算-独誌
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M0DNGQ6S972801.html
ギリシャの債務減免への民間投資家の参加率が十分とならない可能性があると、独誌シュピーゲルが複数の匿名の欧州中央銀行(ECB)当局者の話として伝えた。
第2次ギリシャ支援は、投資家が3月8日の期限までに債務減免に自発的に応じることが前提の一つとなっている。 』
8日までに十分な債権者が債務減免に応じない場合、「集団行動条項(CAC)」が発動し、CDSの条件を満たすことになります。すでにS&Pやムーディーズはギリシャ債をデフォルト格付けに落としていますので、「結局、何だったんだ~っ!」とみんなが叫びながら、ギリシャがデフォルトするというオチを迎える可能性が出てきたわけです(ある意味、予想通り)。
さて、ギリシャのカウントダウンはこれくらいにして、昨日の続きです。
『スペインが赤字削減目標を緩和、新財政協定の信頼性に疑問符
http://jp.reuters.com/article/jpeconomy/idJPTJE82100B20120302
スペインのラホイ首相は2日、2012年の財政赤字削減目標を国内総生産(GDP)比5.8%に設定したことを明らかにした。ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)首脳会議で述べた。
先にEUと合意した4.4%の水準から赤字削減目標を緩めており、EU新財政協定の信ぴょう性に疑問符が付く格好となった。
首相は、財政赤字を2013年にGDP比3%に削減することを引き続き目指しており、今年の目標変更はEU指針の範囲内だと主張。「緊縮策を支持している。財政赤字比率を8.5%から5.8%に引き下げることを目標とすることは、相当な緊縮だ」と述べた。
欧州連合(EU)加盟27カ国のうち、英国とチェコを除く25カ国はこの日、ユーロ圏の財政規律強化に関する協定に署名。スペインが財政赤字の削減目標を修正したことは、新財政協定に暗い影を落とした。
ファンロンパイEU大統領とメルケル独首相は、財政危機に陥っているユーロ圏諸国の財政健全化目標に関して柔軟性を持たせるべきではないとしている。
欧州委のアルタファ報道官は「財政基盤のぜい弱な国による健全化目標の達成は、今後もEUの包括的な危機対策の柱の1つで、信頼向上のカギとなる」と述べた。
スペインの財政目標修正を受け、同国の長期国債利回りは上昇。スペイン10年債利回りは、昨年8月以来初めてイタリア10年債の利回り水準に並んだ。
市場では、スペインが調達予定額を上回る国債発行を迫られる可能性があるとの懸念が広がった。
ラホイ首相は選挙期間中、財政赤字比率を4.4%とする目標を厳守する姿勢を示していたが、昨年12月の就任以降、スペイン経済は悪化している。
低成長や高い失業、高まる社会不安に苦しむEU加盟国が、一段の赤字削減を迫る財政規則を緩和させるのかどうかを見極める上で、スペインはその試金石となっている。
欧州理事会の外交責任者、トーマス・クラウ氏は、スペインの目標修正に関して、スペイン経済にとっては理にかなった判断かもしれないが、スペインとEUは衝突を回避すべきだったと指摘。新財政協定の「信頼性を損なう第一歩」と批判した。
スペインはこの日、今年の経済成長率がマイナス1.7%になるとの見通しを示した。
ラホイ首相は「予算案に盛り込まれる財政赤字の数値について、域内の他の首脳と話すことはない。国家の決定であって、その必要はない。欧州委には4月に報告する」と語った。
これを受け、EUはスペインに対し、新財政協定下で制裁措置を講じるかどうか判断を迫られる見通し。』
【日米英、スウェーデン、PIIGS諸国の対外負債、政府の対外負債対GDP比率(11年9月時点)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_37.html#Taigai
上記が「日米英、スウェーデン、PIIGS諸国の対外負債、政府の対外負債対GDP比率」(何でこのメンバーなのかは、「資本主義の神様(仮)」をお待ちください)ですが、スペインは対外負債は対GDP比率でイタリアよりも大きいですが、そのうちの「政府の対外負債」は小さいんですよね。意外でしょう?
スペインは新財政協定に署名したにも関わらず、財政赤字削減目標を緩和し、首相自ら、
「予算案に盛り込まれる財政赤字の数値について、域内の他の首脳と話すことはない。国家の決定であって、その必要はない。欧州委には4月に報告する」
と語りました。
要は、「スペインの財政赤字をいくらにするかは、スペインが決める」と言っているわけで、まことにごもっともな話ではございますが、ならば「なぜ、新財政協定に署名した」とメルケル首相などは言いたくなるでしょう。
とはいえ、失業率が23%を超え、さらに景気が悪化するという凄まじい状況にあるスペインが、財政均衡の維持など目指せるわけはありません。
上記のブルームバーグの記事は、日本の新聞には決して載らない今回の「第四帝国」問題のポイントが書かれています。
トーマス・クラウ氏「((スペインの目標修正に関して)スペイン経済にとっては理にかなった判断かもしれないが、スペインとEUは衝突を回避すべきだった」
すなわち、自国経済のために「良いこと」をしたとき、それが国際条約(本件ではEUにおける新財政協定)と衝突するケースがあるという話です。その時、政府はどうするべきでしょうか。「国民主権」の国でありながら、国民のために良いことではなく「条約(協定)」を守ることを優先するべきなのでしょうか。
無論、上記は「TPP」を意識して書いています。
スペインは「国益」「国民の益」を優先し、財政赤字縮小を(事実上)拒否し、「EUから制裁措置」が講じられる可能性があります。国際条約に「さらりとサインする」とは、こういう事態を招きかねないのです。
また、スペインが財政赤字縮小を拒否したことで、「長期国債金利上昇」を招いています。スペイン(だけではなく、ユーロ諸国)は、「国際金融市場」に政府までもがビルトインされてしまっており、この時点で主権の一部を失っています。要は、政府が「国際金融市場」で資金調達を繰り返したことで、格付け機関や機関投資家の影響を受けやすいという話ですが、ユーロ圏では何しろ経常収支黒字国のドイツまでもがそうなっているのです(政府の資金調達を国際金融市場に委ねる)。
日本の場合、政府が国内金融機関に資金調達を依存しており、しかもデフレで資金需要が少ないため、国債は超低金利で安定的に消化できてしまいます。結果的に、日本政府は「日本国民」の評価だけを考え、財政赤字を拡大するなり縮小すればいいわけです。ところが、ユーロ加盟国はそうなっていません。
加えて、新財政協定(財政均衡の憲法化)などというとんでもないものに、民主主義のプロセスをすっ飛ばして、各国首脳がサインしてしまいました。今後の欧州経済を見ていれば、「主権」の意味や「ありがたさ」が次第に分かってくることになると確信しています。TPP同様に、欧州危機も日本国民にとって主権を学び返す良いケーススタディになると考えているわけです。
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