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◆◆◆講演会のお知らせ◆◆◆
チャンネル桜支援講演会 
桜ゼミナール1月「マスコミに騙されない、経済の読み方」
講師:三橋貴明
日時:平成23年1月23日(日) 開演14時~
会場:栃木県護国神社内 護国会館
参加費:1000円
詳細は以下のURLをご覧下さい。
http://www.chsakura.com/event/sakura_seminar.html#jan
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


◇◇◇石平氏とのトークセッション申込受付開始!】 ◇◇◇
ワック社から「中国がなくても、日本経済はまったく心配ない!」(12月24日発売開始)が出版されるのを記念し、石平氏とトークセッション「中国経済、本当はどうなるのか?」を開催いたします。
日時:平成23年1月15日(土) 開演14時予定
場所:日本教育会館(一ツ橋) 第5会議室 
http://www.jec.or.jp/koutuu/index.html
お申込みは、以下から!
https://mitsuhashi-takaaki.jp/forms/party.php
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今年を締めくくる二冊が発売になりました。

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 なぜか12月23日は、格付け機関フィッチによる、欧州におけるソブリン債(国債など)や銀行の格下げラッシュになりました。何でまた、こうも集中するのでしょう。フィッチの「格付け発表日」ということなのですか。


ハンガリーを格下げ、ジャンクの一段階上-フィッチ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a67CWodqmikc
 格付け会社フィッチ・レーティングスは、ハンガリーの信用格付けを引き下げ、ジャンク級(投機的格付け)から一段階上の「BBB-」とした。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続き、新政権の政策に基づく財政の維持可能性に疑問を呈した。 (中略)
  フィッチのソブリン債チームの欧州新興国責任者、エド・パーカー氏は発表資料で、「ハンガリーの格下げは中期的な財政状態の重大な悪化を反映したものだ。比較的高い債務水準および対内・外の外貨建て銀行債務が、負の衝撃に対して同国を脆弱(ぜいじゃく)にしている」と説明した。 』


ポルトガル格付け「A+」に1段階引き下げ-フィッチ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=adGwT_SHviG8
 格付け会社フィッチ・レーティングスは、ポルトガル国債の格付けを1段階引き下げた。同国の政府および銀行の「資金調達環境」や、経済見通しについての懸念を理由に挙げた。 (中略)
 フィッチは「3月24日に当社が付与した従来の格付けおよびネガティブ見通しの根拠となった状況以上に、ポルトガルの経常収支赤字の削減ペースが減速し、同国政府や銀行の資金調達環境が厳しくなっていることに加え、短期的な景気見通しが悪化していることを今回の格下げは反映している」と指摘した。 』


 ポルトガル政府は、フィッチの格下げに対し、
「2011年予算が議会で可決され、銀行システムは堅実で再生力があり、現時点での格下げは理解し難い」
 と、憤懣やるかたないといった感じの声明を出しています。


 ところで、ギリシャやアイルランド同様に、ユーロ加盟国という呪縛がかかっているポルトガルは、対外負債の返済不安をなだめるには「緊縮財政」を強行するしかありません。独自通貨国であれば為替レート下落による「経常収支の黒字化」という真っ当な道があるわけですが、ポルトガルにはないのです。


 緊縮財政とは要するに「増税」と「政府支出削減」ですから、いずれにしてもGDPを削り取る行為です。
 というわけで、「金融市場(格付け機関含む)」からの財政健全化圧力により、緊縮財政を採ったポルトガルは、「短期的な景気見通し」が悪化し、格付け機関に格下げされてしまうわけですね。格付け機関の格下げは、当然ながらポルトガル政府にとっては「さらに政府財政を切りつめろ!」という圧力になります。ポルトガル政府が仕方なく、更なる緊縮財政路線を採ると、当然ながら「短期的な景気見通し」が悪化し、またまた格付け機関に格下げされてしまい・・・・。
 そのうち、
「いい加減にしろ!」
 と叫びたくなるでしょう。(もうなっているかな?)


『ギリシャ・ナショナル銀など5行を格下げ方向で見直し-フィッチ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aCKex8kMuPPU
 格付け会社フィッチ・レーティングスは、ギリシャの銀行5行について、格下げ方向で見直すと発表した。フィッチは今週、ギリシャのソブリン債についても見直しを発表している。
 フィッチが22日発表した資料によると、格下げ方向で検討する「ウォッチ・ネガティブ」に指定されたのは、ギリシャ・ナショナル銀行、アルファ銀行、EFGユーロバンク・エルガシアス、ピレウス銀行の大手4行と公的管理下にあるギリシャ農業銀行の計5行。 』


 ちなみに、上記のギリシャの銀行群の中で、7月のストレステスト(健全性審査)で引っかかったのは、唯一「ギリシャ農業銀行」のみです。あの時のストレステストが、いかに「お手盛り」だったかが分かります。
 この辺の話は、彩図社から出した「今、世界経済で何が起こっているのか? 
http://www.amazon.co.jp/dp/488392775X/  」で詳しく解説しています。


 講談社から高橋洋一氏の新著「消費税『増税』はいらない!」をご寄贈頂き、早速読ませて頂きました。

【消費税「増税」はいらない! 財務省が民主党に教えた財政の大嘘】
http://www.amazon.co.jp/dp/4062166526/


 特に面白かったのは、財務省の考え方(増税!増税!)もそうなのですが、同時に高橋氏がつくづく「公共投資が嫌いなんだなあ・・・」と思わせる部分です。


 いや、別にわたくしも公共投資至上主義というわけではなく、日本が昨日のエントリーの通り「今は増やすべき」要因に満ちているため、「公共投資でデフレギャップを埋めろ」と言っているわけです。これがインフレになったら、わたくしは先頭に立って、
「公共投資はもはや不要だ! 予算を削れ!」
 と叫ぶつもりでございます。


 まあ、日本で高橋氏の提案している「政府紙幣&定額給付金(国民一人当たり25万円程度の)」が本当に実現するのであれば、わたくしも基本的には賛成します。確かに、多くが貯蓄に回る可能性もあるし、公共投資や公務員増員に比べるとGDPに与える効果は小さくなってしまいますが、それでも「やらないよりは絶対マシ!」だからです。


 ちなみに、「じゃあ、子ども手当にはなぜ反対する?」と言われそうですが、あれは財源が他の政府支出削減や増税、すなわちGDPだからです。GDPを削り取って、国民にお金を「贈与」し、貯金を増やしてあげるようなものですから、そりゃあ反対しますよ。何しろ、アクセルを踏みながら、ブレーキを踏んでいるようなものなのですから。というか、そもそも子ども手当は「少子化対策」だったはずなのですが、途中からわたくしも何が何やら分からなくなってしまいました。


 ちなみに、高橋氏は同書のP178で、例の財務省の意見書を取り上げています。

『慌てた財務省は「日本は世界最大の貯蓄超過国であり、国債はほとんど国内で消化されている。また、経常収支黒字国であり、外貨準備も世界最高である」との意見書を格付け機関に送りつけた。(消費税『増税』はいらない! P178)』
 
 高橋氏は上記の財務省意見書を、「日本政府は純債務は小さいので、財政危機ではない」と結び付けていますが、これは多少無理があると思います。

 財務省の意見書は、単純に「経常収支黒字国、国内が貯蓄超過、結果、国債が国内で超低金利で安定的に消化されている。故に、デフォルトなどするわけないだろう」という事実を説明しているだけであり、政府のストックの資産サイドについては触れていません。まあ、高橋氏も分かっていてやっているのだとは思いますが。


 来週収録の朝日ニュースターの「宮崎哲弥5時間スペシャル 経済乱世を生き抜く!」では、高橋洋一氏始め、大物の方々と討論会でご一緒することになります。はっきり言って、めちゃくちゃ緊張しています。




「それにしても格付け機関って、一体何なんだ・・・・」と思われた方は、

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