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 日経BOの連載、人気沸騰のおかげで全六回から全八回に延長になりました。応援ありがとうございます。
 最新である第三回は↓こちら。
 
【「国の借金」意味分かって使ってる? 家計簿的発想で「国家のバランスシート」を見るなかれ】
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20100816/215789/?bvr  


 さて、経済のデフレ化が進み、国債金利が下がってきているのは、別に日本だけではありません。


米国債(20日):10年債、週間で4週連続高-逃避需要続く
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aC6.S.FLtFYY
 米国債市場では10年債相場が週間ベースで4週連続上昇。2月以降で最長の上昇局面となった。世界的な景気減速兆候を背景に逃避需要が高まった。
 2年債利回りは過去最低に低下し、10年債利回りは2009年3月以来の最低となった。(中略)
 バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は「上昇には勢いがあるようだ」と述べ、「米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和を強める可能性もある」と話した。
 BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後3時13分現在、10年債利回りは2.61%。前週末の2.67%から6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。10年債価格(表面利回り2.625%、償還2020年8月)は前週末比16/32上昇の100 3/32。利回りは前日比では3bp上昇。3日ぶりの上げとなった。過去4週間では38bp低下した。
 2年債利回りは前日比ほぼ変わらずの0.49%。一時は0.4547%まで低下し、過去最低を更新した。30年債利回りは前週末比19bp低下の3.66%。 (後略)』


ユーロは5週ぶり安値、独連銀総裁発言で

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aQfD2N4dnhTs

 ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し5週間ぶり安値に下落。欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー・ドイツ連邦銀行総裁が、域内経済は年内はECBの支援を必要としているとの認識を示したことに反応した。 (中略)
  ウェーバー総裁は19日、フランクフルトでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「出口戦略続行に関する議論の大半は、第1四半期に集中して行われると考えている」と述べた。「手順の正常化に向けた動きの再開が必要なことは明白だ」と付け加えた。
  総裁の発言を受け、欧州債市場ではドイツの10年債と30年債の利回りがともに過去最低に低下。独10年債利回りは一時、2.26%まで下げ、30年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、2.89%を下回った。(後略) 』


【主要国の長期金利(新規発行十年物国債金利)推移08年8月-10年7月】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_30.html#Kinri



 うかつにも全く気がつかなかったのですが、いつの間にかドイツの長期金利がアメリカのそれを下回っていたのですね。
 リーマンショック後に、米国債の長期金利が瞬間風速で2%に達した(というか、落ちた)記憶が強すぎ、欧州債は米国債よりも金利が高いと思い込んでいました。


 上記グラフは先月末時点のものですが、日米独三カ国共に、当時よりも現在の方が長期金利が下がっています。日本はご存知の通り、1%を割り込み、アメリカが2.6%、ドイツが2.26%となっています。


 ちなみに、どうでもいい話かも知れませんが、モルガン・スタンレーの米金利戦略責任者であるジェームズ・キャメロン氏は、
当社は金利に関して予想を誤り、米国債をロング(買い持ち)にする今年の素晴らしい機会を逃した
 と、顧客向けレポートで説明しています。すなわち、モルガン・スタンレーは米国債の金利が上昇(価格は下落)すると予想していたわけですね。
 日本のアナリストさんたちが、このように自らの間違いを認めるシーンは、あまり見かけませんので、何か新鮮に感じてしまいました。


 モルガン・スタンレーは、アメリカ経済の回復力を過大評価したようで、今頃は民間の資金需要が高まり、株価も上昇すると予想していたようです。結果、米国債への逃避需要が弱まり、長期金利が上昇する(国債価格が下落する)と見込んでいたとのことでございます。(09年12月のモルガン・スタンレーの予想によると、米国の長期金利は5.5%への上昇でした)


 その後、アメリカ経済のデフレ化が鮮明になり、二番底の恐れが本格化してきました。

 わたくしはアメリカも「バブル崩壊⇒民間の資金需要低迷⇒長期金利低下」という道をたどると予想していましたが、これは家計のバランスシートを注視し続けたためです。(家計の負債が、発表ごとに減少している)
 モルガン・スタンレーの予想などを見ていると、「バブル崩壊⇒民間の資金需要低迷⇒長期金利低下」という、日本人にとっては当たり前の「デフレ化ルート」が、世界的には全く共有されていないんだなあ、なんて思ってしまいます。


 まあ、モルガン・スタンレーの予想は、単なるポジショントークだったのかも知れませんけれども。


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