続　グローバル・インバランスの解消

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　本日は１３：００から、日本世論の会　名古屋支部で講演です。http://mitsuhashi-takaaki.jp/wordpress/?p=401

『日本の伝統文化の真髄は「道（みち）」にあります。
　お茶は茶道に、華は華道に。剣術は剣道に、柔術は柔道に。
　古来から伝わる伝統や文化はもちろん、海外から取り入れた文化までをも、我が国の文化と融合し、「道（みち）」の領域にまで高め、子や孫に教え伝えることで、日本は世界に稀に見る「道の文化」を確立してきたのです。
　いま流れているこの曲は、日本を代表するゲーム「ドラゴン・クエスト」のオープニングに使われている「序曲のマーチ」です。本曲の作曲家でいらっしゃる、すぎやまこういち先生は、まさしく日本古来の伝統と、外からの文化を融合させた結果、これほどまでに完成度が高く、印象的な曲をかき上げることができたと信じます。
　本日お集り頂いた皆さんが、日本の伝統の後継者として、我が国の文化を新たな高みに導いて頂ければ、これに勝る喜びはありません。　　　　　三橋貴明
（2010年6月5日　自由民主党本部における「じゃぱん・えきすぽin自民」の開会挨拶より）』

　昨日は、じゃぱん・えきすぽin自民に沢山の皆さまにお越し頂き、本当にありがとうございました。無事、盛況の内にイベントを終了することができました。
　後半のパーティの最中、雅楽の古風な笛の音に合わせ、それぞれが思い思いの格好をした比較的若い人たちが、君が代を斉唱しました（わたくしも碇ゲンドウの格好で熱唱しました）。あの印象的な光景は、さすがに自民党本部はもちろん、日本においても初なのではないかと思います。（すぎやまこういち先生が呆然としていらっしゃいました）

　そうです、あれです。あれ（に象徴されるもの）をやりたかったのです。
　日本の若い世代には、「普通に」自分の国が大好きで、自分の国のために何かをしたいと思っている人が多いのです。ところが、何をしたらいいのか分からない。
　その鬱憤の一部が、ネットへの書き込みに向かい、朝日新聞が「扇動社会」というシリーズ連載を書き、
「そもそも扇動者はお前（朝日新聞）だろ！」
　と、ネットユーザから罵声を食らう状況に至っているわけですね。

　本来、彼ら若い「日本が好き」な層のニーズを汲み取るのは、既存の政治家や政党の仕事です。ところが、既存の政治家たちがあまりにも「組織」に頼りすぎ、新聞やテレビというレガシーなチャネル（情報の流通経路）しか知らない結果、政治全体が機能不全に陥りつつあるわけです。

　逆の言い方をすれば、既存の政治家がアプローチできていない、ブルーオーシャン（青い、静かな海）があるわけでございますね。喜んで、船を進めさせて頂きます。

　講談社から明後日（大きい書店は明日に並ぶかも）に発売になる「日本のグランドデザイン　－世界一の潜在経済力を富に変える4つのステップ－」http://www.amazon.co.jp/dp/4062163160/ 　昨日はamazonの総合ランキングにおいて、一時的に１４位になっていました！
　ありがとうございます。
　昨日の「じゃぱん・えきすぽ」で本書を入手することができた皆様、感想を是非、amazonの書評レビューか何かに書いてくださいませ。

『米財務長官：Ｇ20に書簡、日欧に内需拡大要求－歳出で相違浮き彫り
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aKIG3IIqNdwA
　ガイトナー米財務長官は、20カ国・地域（Ｇ20）財務相と中央銀行総裁らに対し、日本と欧州の内需が今後の世界的な景気回復ペースを左右するとの認識を表明し、各国は米国の個人消費に依存すべきではないと訴えた。
　ガイトナー財務長官は、韓国・釜山で５日閉幕するＧ20財務相・中央銀行総裁会議を前に各国に書簡を送り、「米国の貯蓄率向上に向けた必要な変化は、日本と欧州の黒字国による内需拡大や民需の持続的な伸び、さらには一層柔軟な為替政策によって補われる必要がある」と主張した。
　３日付の財務長官の書簡は、緊縮財政について、「世界的な景気回復に対する信頼を高めることがない限り、成功しない」との見解を示し、公共支出の抑制ペースをめぐるＧ20の意見相違を浮き彫りにする内容となっている。
　ガイトナー財務長官は「欧州で必要な政策調整が行われることで、成長をめぐる懸念が景気回復の勢いを弱める恐れがある」と警告。その一方で、「中期的な財政の持続可能性回復に向けて信頼に足る公約を準備する必要がある」と指摘した。』

　ガイトナー財務長官・・・・何てまともな・・・・・。

　わたくしは現在の世界経済の趨勢を「グローバル・インバランスの解消」と捉えています。すなわち、これまで一方的に経常収支の赤字を増やし続けてきたアメリカ及びドイツを除くユーロ加盟国（スペイン！　ギリシャ！）は、赤字の縮小に。経常収支の黒字を増やし続けてきた日中独などは、黒字の縮小に向かわざるを得ないだろう、というものです。

　ガイトナー長官の発言要旨を抜き出すと、

◆日本や欧州（というか、ドイツ）は、アメリカの個人消費（世界最大の需要項目）に依存するな
◆日本やドイツは、内需中心の経済成長路線に転換しろ
◆為替政策は、柔軟に（恐らく、ドル安にしろ、という意味かと思われます）
◆緊縮財政は、世界全体の景気拡大期でなければ、失敗する（公共投資を減らすな）
◆欧州の緊縮財政（ギリシャなど）は、景気回復の足を引っ張る可能性がある
◆それはそれとして、中期的な財政持続性のためのプランを立てろ

　う～む・・・。改めて書きますが、何てまともな・・・・。
　我が国の新しい首相殿は「増税して財政出動」などという、マクロ経済ガン無視な理論の持ち主でいらっしゃいます。いっそ、上記の内容で、アメリカから激烈な圧力を掛けて欲しいくらいでございます。
　とはいえ、他国にばかり頼るのでは情けないので、結局、日本の問題はわたくし達、日本国民で解決するしかないのですが。
　

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