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三橋のスケジュールは「三橋貴明後援会」のホームページ↑のトップをご覧下さい。


 後援会のホームページHOMEに掲載されている「三橋貴明のスケジュール」ですが、これ、凄くいいです。もちろん、各スケジュールが入る時は毎回メール連絡は来ていますが、個別個別のスケジュールごとに送信されてくるわけです。「三橋貴明のスケジュール」を見て初めて、鳥瞰的、マクロ的に「ああ、こういうスケジュールなのね」と理解することができます。


 お分かりだと思いますが、わたくしはマクロ的な記憶力はいいのですが、ミクロ的な記憶力はあまり高くありません(というか、はっきり言うと低いのです。) ITのセールス&マーケティングの仕事をしていたときも、ネットワーク構成図などの全体像はすぐに頭に入るのですが、機器やソフトウェア単体はなかなか覚えられませんでした。


 本日は午前中にラジオ日本の八木先生の番組の収録で、夕方は自民党本部で「伝統と創造の会」にお招き頂き、勉強会の講師を務めさせて頂きます。現在、資料の方をプリンタ君ががんばって印刷中です。



EUがギリシャ支援する場合は融資プールの形に-欧州当局者
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a.f6oApHEQuo
 ユーロ圏の財務相らは、ギリシャへの金融支援を行う場合は、同国への直接融資を可能にするために資金をプールする形を取ることで合意した。欧州連合(EU)の当局者1人が明らかにした。
  ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は15日、ブリュッセルでの会合後に記者団に対し、ユーロ圏16カ国の財務相はギリシャ支援の手段として融資保証を除外したと述べた。同当局者が匿名を条件に語ったところでは、残っている選択肢は同国向けの融資プールだという。
  財務相らが会合後に語ったところによれば、ギリシャ向けの支援は、必要と考えられた場合に実施するものであり、現段階では計画にすぎない。ギリシャは今のところ支援を求めていないという。ユーロ圏で最大の財政赤字の削減に向けて増税と歳出抑制を打ち出した同国はさらなるストライキに直面している。
  フランスのラガルド財務相は、「現段階ではこの計画は必要ではない」とした上で、「必要となれば、技術的な措置は準備ができている」と述べた。 』



 わはははw 
 いや、笑っちゃいけないんですが、欧州諸国のウンザリ感がよく表れている記事ですね。


「融資保証を除外した」
 とありますので、欧州諸国がギリシャの債務保証をすることはない、というわけです。それではどうするのかという話になりますが、
「同国への直接融資を可能にするために資金をプールする形を取ることで合意」
 とは、要するに欧州版IMF(EMF)のことなのではないかと思います。各国が出資したEMFが、ギリシャに緊急支援を行い、非難や憎悪(ギリシャ国民からの)はEMFが引き受けるというわけです。


 オフレコではEMF(っぽい)話をしておきながら、表では、
「ギリシャは今のところ支援を求めていない」
 などと発言しなければならないので、欧州の当局者の皆さまも大変ですね。ギリシャが支援を求めているという話が流れた途端に、一気に同国からのキャピタルフライトが進行してしまいます。


 さて、このEMF構想ですが、主導しているのはドイツです。
 先日、FT(フィナンシャルタイムズ紙)が、ドイツのショイブレ財相が提案したEMFについて批判しています。批判の要旨は以下の通りです。



◆ドイツは、ユーロ圏全体をドイツ(倹約国)にしようとしている
◆各国が巨額の財政赤字を抱えてしまった場合の罰則が、半端ない。(EUからの支援金カット、一部の会議における投票権剥奪、ユーロ圏からの強制脱退)
◆そもそも今回の危機は、欧州最大の経済国かつ債権国であるドイツが消費を拡大せず、他のユーロ圏に浪費させた、いわゆる「インバランス」にも原因の一端がある。全員がドイツのように倹約することはできない。



 倹約とか浪費とは何のことかといえば、要するに「対外資産・対外負債」の話です。
 ドイツや日本が貿易黒字(厳密には経常黒字)になると、その金額分、両国の「対外資産」が増えます。しかし、これは同時にどこかの国でその金額分の「対外負債」が産まれたということを意味しているわけです。
 日本、ドイツ、中国などが経常収支の黒字を続けると、これらの国々の対外資産が日に日に積み上がっていきます。同時に、当たり前ですが世界のどこかの国で、同じ金額分の対外負債が積み重なっていくわけです。

 国際間においても、「誰かの資産は、誰かの負債」です。


 これまではアメリカが「一方的な債務国」になってくれていたため、日独中などの諸国は「一方的」に対外資産を積み上げることができました。いわゆる「グローバルインバランス」の拡大ですが、アメリカが輸出倍増とか言い出した以上、この構造は終わりを告げるでしょう。
 
 要は、「全員が同時に倹約国にはなれない」ということです。倹約国が対外資産を積み上げたいならば、反対側で浪費国が対外負債を積み上げてくれなければならないということです。ドイツがギリシャに強制的に倹約をさせた場合、ドイツが対外資産を積み上げられなくなるだけなのです。


 現在のドイツやギリシャ、それにユーロが抱えている問題は、アメリカに代表される浪費国の対外負債に、アジア諸国及びドイツが一方的に頼ることで成長してきた、グローバルインバランスの縮図でもあるわけです。


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