三橋貴明事務所。 お仕事のご依頼はこちらから 


--------------


 編集長さん(西村氏のこと)がすでに桜で話されたおかげで、知っている人は知っているのですが、メディアパトロールジャパンのコラムの書き手が決定致しました。(あいうえお順)

 ◇青山繁晴氏 <<New!
 ◇小野盛司氏 
 ◇櫻井よしこ様 <<New!
 ◇すぎやまこういち先生
 ◇石平氏
 ◇西村幸祐氏
 ◇廣宮孝信氏
 ◇藤井厳喜氏
 ◇三橋貴明
 ◇渡邉哲也氏

 どうですか、この豪華メンバーは! ちなみに、突っ込まれる前に書いておきますが、すぎやまこういち先生や櫻井よしこ様の敬称が他の方々と違うのは、わたくしの癖なので、特に深い意味はありません。
 このメンバーが、日替わりでコラムを掲載していくのです。これでユーザが集まらないとは、言わせません。
 何となくメンバー的に、編集を担当してくださる方が締切等で大変になりそうですが、まあプロでいらっしゃいますので。
 経済系が四割というのは(小野氏、廣宮氏、三橋、渡邉氏)、「らしく」っていい感じでしょう?

 タイトルの「SPA!覚醒!」ですが、SPA!1月26日号(今、売っている号。わたくしの連載も載っています)に、「『実は明るい!』日本経済ポジティブ新説 8連発」という特集が載っているのです。サブタイトルは、
財政赤字、デフレ、少子化、円高etc. 巷で大げさに喧伝される悲観論は間違いだった
 と、なっています。
 ちなみに、別にSPA!が日本をネガティブ視しない特集組んだから、「SPA!覚醒!」なのではありません。そうではなく、特集に出てきた人たちの多くが(残念ながら「多くが」)、きちんとした数値ベースで客観的に日本を評価し、日本経済ポジティブ論を展開しているからです。
 特に素晴らしかった三名様と、そのご主張の一部をご紹介。

◇原田泰氏(大和総研常務理事チーフエコノミスト) 
 通説「少子化の進行は大問題」 ⇒ 新説「少子化による人口減少社会は怖くはない」
『(前略)
「人口減少といっても、実は毎年1%程度しか減りません。それに、日本の労働生産性は毎年2%程度上がっています。GDPとは、労働生産性 x 労働人口ですから(三橋注:支出側ではなく、生産側から見た場合)、日本のGDPは毎年1%程度増加していく計算なんです」』

 もちろん、原田氏の言う「日本のGDPは毎年1%程度増加していく計算」というのは、失業率が極めて低い状況での話なので、現在のようにデフレギャップが拡大している状況では、実現しません。とは言え、日本の人口減少ペースは、生産性向上によりカバーできる程度ということです。
 すなわち「少子化だから、日本はダメ」「高齢化社会だから、日本はダメ」という話ではありません。むしろ、
「そうやって、印象論に基づくダメな理由を、次から次へと考えつくお前たち(誰のことか分かりますね?)がいるから、ダメ」
 てなもんでございます。
 まずは「日本はダメ」という前提で物を考えるのはやめましょう。どうせ印象論に基づく嘘ですし、そもそも意味もありません。前提が間違っている以上、当たり前ですが結論も間違えているというわけです。

◇川島博之氏(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
 通説「食糧危機が訪れる!」 ⇒ 「危機説は嘘だらけ。データから見ても食糧は安泰
『(前略)
「むしろ、値崩れ防止のための減反が世界的な流れ。例えば北米では、42%の耕地が休耕地になっています。収穫量を増やそうと思えば、まだまだ可能なのです」
 正しいデータから、「BRICsが成長しても、穀物需要はそれほど増えない」、「世界の人口も推定ほど増えない」。「食糧の生産余力はまだある」といった事実を知れば、"食事が喉を通らなくなる"心配は無用なようだ。」

 専門外なのであまりコメントしませんが、確かに「食糧危機」というセンセーショナリズムに満ち満ちた煽りは、環境問題や気候問題と似た「匂い」がありますね。あちらの方も、今後↓この種の事実が次々に明らかになるように思えます。

ヒマラヤの氷河消失、報告書は誤りと陳謝
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20100121-OYT1T00347.htm
 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は20日、声明を発表し、2007年の第4次報告書で「ヒマラヤの氷河が2035年までに解けてなくなる可能性が非常に高い」とした記述は科学的根拠がなく誤りだったと陳謝した。(後略)』

◇山崎元氏(経済評論家 楽天証券経済研究所客員研究員)
 通説「日本の財政はすでに破綻状態」 ⇒ 新説「国債の発行残高は過大どころか、むしろ過小
『「将来的にもありうると本当に懸念されているならば、すでに高い金利でないと日本国債の買い手がいなくなっているはず。ところが、現実には低利でも順調に消化されているのです。」(中略)
「ただ、サザエさん一家がマチ金から借金していたら危ういが、マスオさんが収入の不足分を身内のサザエさんから借りて補っていれば、家の中で資金が回っているので話は別アルゼンチンや韓国など、財政危機に陥った国は海外からの資金調達が多かったのです」
 その点、日本国債の海外保有比率は6~7%に過ぎず、もっぱら国内の投資家によって買い支えられている。しかもサザエさん(国内の投資家)はお金の運用先がなくて困っているのが現状
「低金利と低インフレが続く限り、銀行や保険会社など日本国債の主な買い手の間では、ほかに安全確実に資金を運用する手段がない。こうした投資家のニーズから考えると、すでに発行額が過大だというのは、実は根拠のない判断なのです。緩やかなインフレを誘発するに至っていないという観点からすれば、いまだ発行額は過小とさえ言えるでしょう」(後略)』

 う~む、素晴らしい。「なぜ日本の国債金利は安いのか」について、ここまで正しく紙面で説明した人は、はじめて見ました。
 一つだけ修正すると、韓国がIMF管理になったのは、財政(政府の負債)問題ではなく、民間の負債のデフォルトが原因です。韓国政府は、今も昔も、意外に財政状況は酷くありません。問題は、
「政府が借金を増やさなくて構わないという状況は、民間が過大な負債を抱えている
 ケースが多いことになります。そういう意味で、韓国が今後危機に陥る場合は「アイスランド型」になるのではないでしょうか。

 本日は自民党の党大会です。報告は明日のエントリーにて。
 
MPJのコラムの書き手の豪華さに、度肝を抜かれた方は、
このリンクをクリックを。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ



Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 連載中

「高校生でもわかる日本経済のすごさ」  発売中
「マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~」  発売中

「民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由」 発売中!
「経済ニュースの裏を読め!」 発売開始!


「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 
本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!

「日本経済を凋落させた七人」 発売開始!
超売れっ子2ちゃん出身作家が明かすネットでビジネスに成功する方法  発売開始


 新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
 新世紀のビッグブラザーへblog一覧はこちらです。
 
関連blogへのリンク一覧はこちらです。

 兄弟ブログYahoo!版へ