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http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/8889.aspx
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昨日、出演した「桜プロジェクト 【民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由】 」が早くもニコ動に載っていました(情報提供 yakinbaito様 多謝!)。
Youtubeの方も載りましたら、更新します。
『チャンネル桜 三橋貴明 民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由
http://www.nicovideo.jp/watch/1259867029
』
Youtube版 http://www.youtube.com/watch?v=QmRz77q6tXY
さあ、皆さん。じゃんじゃかとコメント(という名のフィードバックを)お願い致します。
もうお分かりだと思いますが、わたくしはブログのコメント欄なりニコ動のコメントなりを、自らへのフィードバックとして活用しています。まさにこれこそが、既存のメディアや評論家とは異なる、わたくしのコア・コンピタンス(中核的能力)であると自覚しているためです。(驚異的なスピードで単行本を書けるのも、実はこれが最大の理由だったりします。)
ちなみに、分かるとは思いますが、フィードバックしてくれというのは、「褒めてくれ」ということではありません。分かりにくいところなどは容赦なく指摘し、批判して欲しいとういことです。
わたくしだって人間ですから、容赦なく指摘されれば、そりゃあムカつきます。でも、フィードバックを受けて修正していくタイプと、フィードバックを拒否して自分の思い込みのままに進むタイプとでは、分かりやすさ、説得力、影響力、そして最終的に獲得する「成果」において、極端なまでに差が開いてしまうという現実を理解しているだけです。
さて、昨日、上記番組において、グラフ版の「日本国家のバランスシート」のチャートを使い、「政府が発行した国債の、最終的な債権者は国民です」という話をしました。自分で番組を見ていて、以下のようなグラフがあればより分かりやすいなと思い、早速作成してみました。
【日本政府が過去に発行した国債の債権者は最終的に誰なのか?
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_25.html#saikensya
】
桜の番組でもチラリと言いましたが、来週は立て続けに政治家さん(誰かは秘密)に会うので、この手の親切なチャートが必要かな、と考えたわけです。
ところで、普天間問題やら財源問題(扶養控除廃止等)が「予想通り」大変なことになっている鳩山内閣ですが、
『普天間移設「新しい場所を」首相が指示 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091204-00000058-yom-pol
』
『住民税の扶養控除も廃止へ=たばこ、小幅増税で一致 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091203-00000222-jij-pol
』
故人献金問題もまだまだ熱いです。
『偽装献金 首相の母、聴取へ 東京地検 「贈与」認識問う http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091203-00000048-san-soci
』
この母親から鳩山への「贈与」11億円(六年余りで)ですが、鳩山側はこれを「貸付だった」と無茶な主張をしているわけです。現在の状況を見る限り、贈与認定&脱税は確定的ですが、ちょっとこのお金のやり取りについて、バランスシートで考えてみたいと思います。
◇ 母親からのお金が本当に貸付だった場合、両者のバランスシートは
◆母親 資産:(鳩山への貸付金)6億円 負債:0 純資産:6億円
◆鳩山 資産:現金預金 6億円 負債:(母親からの借入金)6億円 純資産:0
※すでにこの6億円は使ってしまっているはずなので、本取引に限れば鳩山は債務超過(=純負債)状態にあると思いますが。
さて、地検特捜部は、鳩山が「借り入れだ~っ!」と言っているにも関わらず、借用書がなく、返済実績がなく、金利の支払もなかったことから贈与認定しようとしてます。要は、「利払い不要、返済不要。そりゃ、贈与だろ」という話です。
もし贈与認定が確定した場合、両者のバランスシートは以下の通り変化します。
◇ 母親からのお金が本当に贈与だった場合、両者のバランスシートは
◆母親 資産:0円 負債:0 純資産:0
◆鳩山 資産:現金預金 6億円 負債0 純資産:6億円
要は、「返済義務がなく、利払い負担もない」お金の移動は、単に資産の移動(要は贈与)に過ぎないので、債権者(この場合は母親)の資産、及び債務者(この場合は鳩山)の負債から、その金額分がジュッと消え失せてしまうわけです。
それでは次に、別の経済主体の「貸付」「贈与」の関係について見てみましょう。
◆日本銀行 資産:(日本国債)56兆円 負債:0 純資産:56兆円
◆日本政府 資産:現金預金 56兆円 負債:(日銀への国債発行)56兆円 純資産:0
※すでにこの56兆円は使ってしまっているはずなので、政府は債務超過(=純負債)状態にありますが。
さて、昨日の桜の番組で強調したように、日本政府は日銀に金利を支払う必要はありません。何しろ、日銀は政府の子会社なので、金利を支払っても連結時に全額戻ってきてしまいます。また、日銀が日本政府のロールオーバー(繰り延べ)要請に応じないことはあり得ないので、事実上、償還義務のない「永久国債」と見なせます。
というわけで、ここで地検特捜部に「利払い不要、返済不要。そりゃ、贈与だろ」と言ってもらえれば、両者のバランスシートは以下の通りとなります。
◆日本銀行 資産:0円 負債:0 純資産:0
◆日本政府 資産:現金預金 56兆円 負債:0 純資産:56兆円
あらあら。日本政府の負債(財務省式に言うと、『国の借金』)が、一瞬で50兆円以上も消滅してしまいました。
断っておきますが、わたくしは別に↑こういうことをやれ!と言っているわけではありません(本当にやっても構いませんが)。バランスシートに計上されている資産や負債は、その「質」「種類」によって問題の性質が変わる以上、絶対額をまとめて「大変だ~っ!!!」などとやっているのは、知的劣化以外の何物でもない、と言いたいだけです。
企業の財務分析の際は、バランスシートに計上されている負債を、まず「短期」と「長期」の二種類に分けます。さらに、それぞれをブレイクダウンし(「買掛金」「支払手形」「借入金」「社債」「未払金」などなど)、きちんと整理した上で分析します。当たり前です。
上記の「バランスシート思考」を理解してくると、国家財政を「家計簿」にたとえて説明するマスメディアの連中が、異次元級に頭が悪いように思えてきませんか? すなわち、人類を超越した頭の悪さということです、冗談でも何でもなく。
地検特捜部、日本政府にも「利払い不要、返済不要。そりゃ、贈与だろ」と言ってくれ、と、思わずニヤリとしてしまった方は、
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