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映画化!(挨拶) ※意味が分からない人は昨日や一昨日のコメント欄を丹念に洗ってください(三)

 まずは、本日の「Daily故人献金ニュース!」

首相献金問題 未訂正分も虚偽記載 03~04年分公表より増額必至
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009100902000062.html
 鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」による政治資金収支報告書の虚偽記載問題で、二〇〇三、〇四年分についても実際は献金していない人が寄付者として記載されていたことが分かった。同団体は〇五~〇八年分の報告書を修正しているが、虚偽記載額はさらに増える見通しとなった。
 〇四年分は、政治資金規正法(虚偽記載)の公訴時効(五年)が成立しておらず、東京地検特捜部は全容解明に向けて捜査を進めている。
 札幌市の男性(57)によると、男性の父親が〇三~〇六年の報告書に寄付者として名前が記載されていた。献金額は〇三年が五万円、〇四年以降は各十万円だった。
 しかし、父親は〇五年の献金日として記載されていた一週間後の九月七日に死去。生前も入退院を繰り返し、寄付をできる状態ではなかった。男性は「父の口座の出金記録を調べたが、献金していなかった」と言う。(後略)』

 「故人」献金の追加キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 
 自分の氏名が勝手に「献金者」として一政治家に流用されており、死亡した後も献金が続いているという、まことに典型的な故人献金です。何と言いますか、色々な意味でゾッとする事件です。少なくとも鳩山に政治家の資格がないことだけは間違いないでしょう。

 さて、本題です。
 相変わらず成長戦略は皆無で、閣僚が勝手な発言や法案をリークし、普天間問題に代表されるように、首相までもが発言をコロコロと翻している鳩山政権ですが、三日ほど前に以下のニュースが流れました。

鳩山首相「内需拡大は国際公約」 亀井金融相と会談
http://www.nikkei.co.jp/senkyo/2009shuin/elecnews/20091007AT3S0700T07102009.html
 鳩山由紀夫首相は7日午前、首相官邸で亀井静香郵政・金融担当相と会談した。今後の経済運営について「政府が責任を持って支出で内需を創出する。内需拡大は国際公約だ」と述べ、日本経済を下支えするため、政府支出による内需拡大に取り組む考えを示した。(後略)』

「内需拡大」「日本経済を下支えするための政府支出」
 これらは、以前から当ブログで主張し続けてきたことなので、民主党がこの路線を目指すならば、特に批判する気はありません。(と言うか、麻生政権の政策そのままなのですが。)
 もっとも、特に鳩山は、自分の言ったことをどうやら片端から忘れていく上に、そもそも「政府支出」の意味すらよく理解していないようなので、本当のところは全く期待をしておりません。と申しますか、現状、政府支出を中国共産党ばりの「目標値」を掲げ、削減している状況で、
我が政権は、政府支出による内需拡大を目指す!
 などと言われても、説得力はゼロなのです。
 ちなみに、わたくしは民主党が喧しく喚いている「無駄を削れ!」に、単純に全面反対しているわけではありません。国家経済への波及効果が小さい、非効率な支出は、ガンガン削ればいいのです。
 しかし、それと同時に今後の成長を目指した「別の」政府支出拡大を行わねば、単に政府支出を削った分、GDPが減るだけです。すなわち、我々の「所得」が減るのです。そんなことは、算数を習い始めた小学生でも理解できるでしょう。
 まずはグランドデザインとしての「成長戦略」があり、そこに向けた支出拡大を行うと同時に、不要な支出がガンガン削っていけばいいのです。
 公共投資も同じですが、一部の事業や支出が非効率であるからと言って、公共投資全般や政府支出を全面的に「悪玉化」して叩くなど、思考停止以外の何物でもないでしょう。官僚不祥事を利用して、官僚システム全面悪者論を唱えるのと、基本コンセプトは全く同じです。要するに、中国共産党やソ連共産党が得意とした「魔女狩り」手法なわけです。

 さて、政府支出拡大に転じるのであれば、「緊縮財政大好き!財務省です!」君を何とかしなければなりませんが、どうやら藤井財相は「あっちの立場」になってしまったようです。先日、(民主党の経済ブレーンの一人とされている)榊原英資が、財政支出拡大派としての発言をしたと耳にし、少し期待していたのですが、やっぱりダメだったようです。(情報提供los*m*iq様)

藤井財務相:増発に否定的な見解 10年度予算の国債
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091010k0000m020071000c.html
 藤井裕久財務相は9日、テレビ番組の収録で、10年度予算の国債発行額について「09年度の44兆円より減らさないと、国債市場の信認に応えることにならない」と述べ、今年度より増発することに否定的な見解を示した。(後略)』

 やはり来ましたね。小泉式の「国債発行枠」発言が。
 「政府支出を増やす」と「国債を増発せず、無駄の削減で財源確保」というのは、これはもう、明らかに矛盾しているのです。無駄の削減とは「政府支出の削減」そのものなのですから。
 この国債(と言うか、財源)問題は、「成長戦略が皆無」と並んで、選挙前から民主党のアキレス腱になってきましたが、今後は益々同党の手足を縛っていきそうです。(以下、情報提供mar**dangon*su*e様)

橋下知事が民主の方針転換批判 「赤字国債発行なら大うそつき」
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091006/lcl0910061153000-n1.htm
 政府が赤字国債を増発する方針を固めたことを受けて、大阪府の橋下徹知事は6日、「民主党政権の根幹を揺るがすような方針転換だ」と批判し「金が足りないなら赤字国債ではなく、増税議論を進めないといけない」との見解を示した。(後略)』

 全くその通り。民主党が赤字国債を増発したら、まさしく「民主党政権の根幹を揺るがすような方針転換」です。
 何しろ、総選挙前の党首討論で、鳩山は麻生前総理が「世界の多くの国々と同じように、財政出動で景気対策を続ける」と発言したのに対し、
また借金ですか・・・・
 と真っ向から否定したわけです。どうせ、すでに自分の発言を忘れているとは思いますが、「民主党の根幹(=赤字国債を増発しない)」と「景気悪化」を、今後、どのように両立させていくのか、注目させて頂きます。
 何しろ、「赤字国債増発するな」派の背後には、天下の財務省様が控えているわけですから、手ごわいですよ。

 明日に続きます。


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