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本編に入る前に、あまりにも濃いニュースが続いているので、ヘッドライン形式でご紹介。(情報書き込んで頂いた皆様、ありがとうございました)
噂の日米首脳会談。
『NEWSZERO 日米首脳会談は懸案先送り http://www.youtube.com/watch?v=6NNxn5CAoeQ
』
「あ~、カメラが入ってきちゃったね(オバマ大統領)」って・・・・。
アメリカは理由なくこの種の非礼は「絶対に」しない国です。(日本は理由があってもしないでしょうけど) アメリカが鳩山をどのように見ているか、よ~く理解できましたよ、ホントに。
『キー局がなぜ今、YouTubeに テレ朝とTBS、“かつての敵”と手を組む
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/29/news077.html
』
テレビ局では「ゆ~ちゅ~ぶ」とか「にこにこどうが」などの単語を使うことすら禁止だったはず(「動画共有サイト」と呼ばねばならなかったはずです)。どうせコメント不可で掲載するのでしょうけど、背に腹は変えられない状況なんですねぇ。
『鳩山首相:概算要求やり直し指示へ 閣僚委で予算方針表明
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090929k0000m010087000c.html
』
『直嶋経産相が産総研視察「補正の執行停止難しい」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090928/plc0909282230017-n1.htm
』
どうやら民主党は大元の「節約して、支出する」政策(要は緊縮財政)を改める気はなく、そのまま突っ走るようですね。恐らく各閣僚が福島や直嶋のように「ごめん、削れるとこないや」と、自分のテリトリーを守ろうとする動きが相次ぎ、最終的には政治力で予算削減官庁が決定することになるのでしょう(そういう意味で、国交省は生け贄にされそうです。)。
『鳩山首相、「モラトリアム」関連で元本返済猶予の検討を表明
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090929/plc0909292039015-n1.htm
』
何でもいいですが、とりあえずきちんと「決定」してから発言するようにして欲しいものです。ブログが書きにくくて仕方がありません。どうせこの後も各人の発言が迷走を続け、マスメディアは「ぶれた!ぶれた!」と叩くのではなく、「現状に即した方向転換」とか何とか書き、益々国民の信頼を失っていくことになるのでしょう。
さて、先日、撃論ムックの座談会で小林氏や城内氏が口を揃えたように、
「構造改革主義者や新自由主義者は、今の日本の不況についてまで『構造改革が不充分だからだ』と主張している。あれはもはや宗教だ。不幸を嘆く信者に『貴方の信心が足りないからです』といっているのと同じだ」
と仰っていたのが、大変印象に残ったので。
構造改革といっても幅広いですが、例えば最も象徴的な郵政民営化について取り上げましょう。
国営・公営事業の「民営化」について、一概に「良い!」「いや、ダメ!」で語るのは間違っていると思うのです。
例えば、NTTが民営化されなかったら、我々は未だに黒電話を使っており、携帯やインターネットがここまで普及することもなかったかも知れません。
民間にきちんとした需要があり、公営企業がそれを満たす供給ができていない、すなわち国が「需要・供給」のボトルネック(制約)になっている場合は、確かに民営化は有効なのだと思います。それにしても、当然、時期や経済環境によって効果は変わってくるでしょう。
郵政事業の場合、郵便と宅急便が競合している状況ですから、その部分の民営化には価値があるように思えます。「国民の運送ニーズを満たす」という需要に対し、民間企業と国営企業が真っ向からぶつかるのは、確かにアンフェアです。
それに対し、郵便貯金や簡保の方は、未だに民営化の理由がさっぱり分からないのです。(特に、郵貯)
郵貯と競合するのは何かといえば、もちろん銀行でしょう。そして銀行は「国民のお金を預かり、企業などの融資をすることで金利差を稼ぐ」ビジネスが基本です。当時(今も)、郵貯に預けられた莫大なお金は、確かに「銀行と同じように」運用されている状況ではありませんでした。
もし市場の「資金需要」が高く、銀行だけでは対応できておらず、郵貯の供給能力を必要としていたのであれば、まだしも分かります。郵貯の供給能力が市場の需要に充てられ、経済は活性化したでしょう。
しかし、現実の市場を見ると、小泉政権期に銀行の「預金超過額」は、むしろ膨らんでいく有様だったのです。
【国内銀行 貸出金・実質預金・預金超過額 (単位:十億円)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_23.html#Kashidashi01
この時期は、たとえ銀行の貸出態度DIがプラスになっていても、企業への貸出金残高は増えませんでした。要するに、市場の資金需要を、銀行の資金供給能力が上回っていたのです。
この状況で郵貯のカネが市場に流れ込んできても、競争が激化し、銀行の貸出金利が低下するだけでしょう。何しろ、すでに需要は満たされているのです。
こうなると、少なくともこの部分については「サブプライムバブルでアメリカが郵貯のカネを・・・」論が、説得力を帯びてしまうのです。
中小企業に対しては貸し渋りや貸し剥しが行われ、実際の銀行の貸出態度DIは二極化していた、と言いたい人はいるでしょうし、それは恐らく正しいでしょう。そうであるならば、政府のやることは構造改革などではなく、むしろ政府の支出を増大させ、中小企業のビジネス活性化を図り、銀行が安心して貸し出せる経済環境を実現することだと思うのです。発想として、構造改革の真逆になるわけですね。
明日に続きます。
「今の日本の構造改革主義者は、まるで宗教のようだ」に、思わず頷いてしまった人は、↓このリンクをクリックを。
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