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Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」連載中

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「完全にヤバイ!韓国経済」発売中!

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「ジパング再来 大恐慌に一人勝ちする日本」( 講談社)発売中!
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上記連載Klugに関連した
「対談セミナー第二弾!経済評論家「三橋貴明」×FXCMジャパン・チーフエコノミスト「村田雅志」 日本人はどこまでだまされるのか」 
 三橋貴明の始めての「対談形式」の講演会になります。単独の講演はすでに結構数を重ねているのですが、対談形式は初めてです。


マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~  予約開始!


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 本ブログは一応「ニュース部門(Yahoo!版の方)」に属しているため、ニュース・ソースなしではエントリーを書かないように(できる限り)心がけています。
 「マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~」を出版してくださる扶桑社から、先日、「"超"格差社会・韓国 
http://www.amazon.co.jp/dp/459406020X/  」が送られて参りました。(実は、扶桑社の誰が送って下さったのか、未だに分からないのですが。)
 この本があまりにも面白かったため、是非、ブログで取り上げたいとは思っていたのですが、
新ブラは、読書ブログじゃないしなあ・・・・
 なんて考えていたら、いいタイミングでニュース・ソースが出てまいりました。

国から逃げ出し始めた韓国人? 超格差社会の隣国は日本の未来か~書評
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1706
 韓国は日本をお手本にして、日本に追いつけ追い越せで突っ走っているとばかり思いきや、日本のはるか先を走っていっているようだ。近い将来の日本の姿を見せられているような気がして怖くなった。『“超”格差社会・韓国~あの国で何が起きているのか~』(扶桑社新書)という本を読んだ後の素直な感想だ。(後略)』

 あまり長く引用してしまうと、書籍の内容にかなり踏み込んでしまうので、やめておきますが、この本は色々な意味で壮絶です。
 簡単に書くと、「本当はヤバイ!韓国経済」の「ミクロ版」なのですが、とにかくこの本に書かれた韓国のリアルな状況は、凄まじい限りです。
 著者の九鬼太郎氏は、韓国にお住まいの、それなりに韓国に愛情をお持ちの(産経の黒田さんみたいに)方ですが、それだけに、本書で描かれた韓国のゾッとする現実が怖くなってきます。要は、九鬼氏ご自身は、ただ淡々と韓国の現実について書かれているだけなのですが、その「現実」があまりにも想像を絶しているのです。
 特に、冒頭の韓国の子供たちについての描写は、さすがのわたくしも同情したくなるほどです。JBPressの記事では、主に韓国の教育費用に焦点を当てていますが、それ以前に、毎日深夜まで勉強をしなければならない韓国の子どもたちが、気の毒になってきます。(ちなみに、わたくしは嫌韓派と思われているようですが、実際のところは、日本以外の国はどうでもいいだけです。もちろん「韓国が好きですか?」と聞かれれば、正直に「嫌いです」と答えると思いますが)
 しかも、小学校、中学校、高校、大学とひたすら勉学に励んだ挙句、社会人になっても碌な就職先はないわけです。何しろ、韓国の大卒が正規職に就ける確率は、20%にまで落ち込んでいます。(さらに、帯にもありますが、20代の平均月収7万円!です。)

 韓国と似たような事例として、中国を思い出しました。
 中国の農民工の多くは、自らの支出を限界まで切り詰め、子供を大学にいかせます。子供の方も、親が死ぬ思いで自分を大学に行かせてくれていることを理解しているので、懸命に勉学に励むわけです。
 そして、大学を卒業し、そのまま失業者になるのです。(しかも数百万人単位!) 

 親の期待に応えられなかったことを恥じ、自ら命を絶つ若者も少なくないそうです。
 現在の世界には、中国の膨大な大卒をホワイトカラーとして受け入れるだけの雇用は存在していません。これはそのまま、それだけの雇用を維持できるだけの「需要」が存在しないということでもあるわけですが。

 戸締役様がときどき書かれていますが、現在の世界経済は「成長の限界」に突き当たったのかも知れません。
 先日、ご紹介した「日本を滅ぼす経済学の錯覚」において、堂免信義氏は高度経済成長の3条件を以下の通り定めています。

1.生活水準向上圧力
2.生産力
3.資源

 中国の場合はちょっと特殊で、1の「生活水準向上圧力」を押さえつけることで、国家経済の競争力を維持してきたという状況があるわけです。そして、同国の場合は、1と2の条件を満たした途端に、3の限界にぶち当たる可能性が高いと思います。
 
 いきなり話が飛びますが、アメリカのウォール街では「景気は底を打った」論が花盛りになっています。
 しかし、現実のアメリカを見ると、相変わらず週に複数の地方の金融機関が倒産しており、直近(7月)の小売売上高は対前月比で減少になっています。かつ、失業率が9.7%ということで、GDPの七割を占める個人消費が継続的に拡大する見込みは、今のところ立っていません
 2002年から07年まで続いた「世界同時好況」を演出した、アメリカ人の(負債拡大による)個人消費が痛めつけられている状況で、好景気演出に必死になるウォール街の人々の気が知れません。

 何かネガティブなことばかり書いてしまいましたが、別に皆さんの気分を暗くしたいわけでも何でもなく、単純に現在の世界は↑こういう環境ですよ、と言いたいだけです。すなわち、「大卒⇒就職」という分かりやすい人生のモデルが、中国や韓国などでは、すでに現実として成り立たなくなってきているわけです。(別に、日本もこうなると思っているわけではありませんが)
 
 リーマン・ショック以降の世界では、世界の全ての国で国家モデルが崩壊しました。マクロ的な大変動が生じた以上、わたくしたち個人の人生という「ミクロ面」においても、新たなモデルを模索していく必要性が出てきたのではないかと思います。
 そういう面で、今後は新たなニーズやビジネスが多々出現してくる気が致します。結局のところ、環境変化に対応しようとする人々の欲求こそが、真の意味で「需要」だと思うのです。


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